父
おい祐介、しっかり網を持ってろ!
父
そんなんじゃ中学出てから
父
俺の跡を継いで
父
立派な漁師になんてなれないぞっ
祐介
…………
祐介
はぁ…中卒で
祐介
漁師になんてなりたくない
祐介
でも、親父は高校行くの
祐介
絶対反対するんだろうな…
祐介
…親父は、本当に勝手だ
村民1
おい、聞いたか…
村民1
沖合で、でかい魚を
村民1
見たって話だ
村民1
もしかしたら久々の大物かもな
村民2
良いなぁそれ!
村民2
家計も潤うってもんよ
祐介
(本当にこの村の男は)
祐介
(漁のこと以外頭にないのかよ…)
祐介
(母さんが病気で危篤になった時も)
祐介
(親父は漁が忙しいって言って)
祐介
(駆けつけもしなかった…!)
祐介
…俺は本当は漁師じゃなくて
祐介
画家になりたいのに…!
祐介
でも、中坊の俺じゃ
祐介
1人で生きていく方法もない…
祐介
それに画材を買う金もないようじゃ
祐介
自立なんて無理だよな…
祐介
キャンバスは広告の裏
祐介
画材は鉛筆と消しゴムと
祐介
青の色鉛筆だけ…はは
祐介
はぁ、こんな生臭い漁村じゃなくて
祐介
せめて普通の家に生まれてたらな
祐介
…あーあ
放課後
生徒1
なぁ、今日〇〇商店で
生徒1
買食いして帰ろうぜ
生徒2
良いな、俺アイス買おうっと
生徒3
俺お菓子買うわ
祐介
(…良いなぁ)
祐介
(俺にはそんな金無いし)
祐介
はぁ…いつもの所に行くか
祐介
うん…やっぱりこの洞窟は良いな
祐介
誰もいないし、思い切り絵が描ける
祐介
(俺は鞄からチラシを取り出すと)
祐介
(鉛筆と青の色鉛筆で)
祐介
(海と空の絵を描き出す)
祐介
よし、できた…
祐介
ははっ、今日も俺の描く絵は
祐介
変わらないな…
祐介
まぁ鉛筆と色鉛筆1本じゃ
祐介
仕方ないか…ん?
祐介
あっちの波打ち際に
祐介
何か打ち上がってる
祐介
さっき漁師のおっさん達が言ってた
祐介
でかい魚かな…?
祐介
持ち帰って売れば
祐介
金になるかもしれない…
祐介
そしたら、新しい画材が買える…!
祐介
よし、行ってみよう
祐介
っ、これ、人魚…?
祐介
(最初は魚にしては)
祐介
(でかすぎると思い)
祐介
(アザラシの類かと思ったのだが)
祐介
(近づいてみると)
祐介
(気を失った少女がおり)
祐介
(その下半身は魚のような形をしていた)
祐介
綺麗…じゃなくて
祐介
こいつ鱗から血が出てる
祐介
怪我してるのか…
祐介
とりあえず手当してやらないと
祐介
さっきの洞窟に一旦運ぼう
祐介
ふぅ…とりあえず
祐介
傷口に布を巻いて止血したけど
祐介
これで大丈夫かな
人魚
…………
祐介
とりあえず、もう遅いから
祐介
ひとまず家に帰ろう
父
ぐぉ〜っ、ぐぉ〜っ
祐介
(よし、よく寝てるな)
祐介
(今のうちに、飯を持って)
祐介
(あの人魚の所に行こう)
祐介
えっと、確かこの辺りに…え
祐介
人魚が2人いる!?
祐介
(そこには怪我をした人魚に寄り添う)
祐介
(もう1人の人魚がいた)







