古寺 アスカ
こんにちは!
私は古寺 アスカって言います!
こっちは兄の優雅です!

古寺 優雅
よろしく。

皇 雷斗
2人は兄妹なんだね!

皇 雪杜
俺らも兄妹だよ!
双子だけどね!

色瀬 月亜
みんな元気があっていいね!

濃霧 孤珀
元気良すぎてうるせぇぐらいだろ。

風音 るいの
まぁまぁ、これぐらいが楽しくていいんじゃないかな。

暁岾 美緒
子供じゃない上にここは職場なんですから騒ぎすぎるのはどうかと思いますが。

加々羅 柊
そ、それにしても俺らの上司になる人まだ来ないのかな?

月西 陽
うーん、そろそろ来るんじゃなかな?

自己紹介や雑談等の話声が聞こえるが、
コンコンコンと扉をノックする音と共に
部屋は静まり返り全員が扉から入ってくるであろう人物に注目する。
燕 真琴
私がRef開発部長、燕 真琴である!!

扉から入ってきた女は腕を組み仁王立ちの状態でそう叫んだ。
加々羅 柊
…。

暁岾 美緒
…。

古寺 優雅
…。

皇 雷斗
真琴ちゃん、200年以上も前の漫画のネタだよそれ…。

皇 雪杜
江田島平八だよねそれ…。

風音 るいの
あー、男じゅ…。

濃霧 孤珀
やめろ、それ以上は言うんじゃねぇ。

燕 真琴
あれー?みんなノリ悪いっすね。

燕 真琴
皆んなの緊張を解きほぐして和やかな空気にと思ったんっすけどね。
失敗失敗っす。

暁岾 美緒
むしろ入って来られるまでの方が和やかでした。

古寺 アスカ
確かに。

燕 真琴
ぐは!
1番痛いところ突いてくるっすね。

ケラケラと笑った後真琴はわざとらしく咳払いをする。
燕 真琴
んじゃまぁ改めて新入社員オリエンテーションを始めるっすよ。
私が皆んなの上司になる燕 真琴っす。
知ってる顔もいるけど、どうぞよろしくっす。

燕 真琴
あ、私の事は好きに呼んでくれていいっすよ。
燕さんでも部長でも教官でもマコちゃんも可っす!

皇 雪杜
俺らはいつも通り真琴ちゃんでいいー?

燕 真琴
いいっすよ〜。

皇 雷斗
んじゃ、真琴ちゃんでー。

色瀬 月亜
えっと、部長さん。
私達はこれからどうすれば?

燕 真琴
いい質問っすねツッキー。

色瀬 月亜
ツッキー…。

燕 真琴
皆んなはこれから私の元で研修を受けてもらうっす。

燕 真琴
知っての通りこの会社はリフィックス重工業の子会社の一つっす。
主に建設業をやっている会社っすが本社の特殊開発事業部に合流するメンバーを育成する会社でもあるっす。

燕 真琴
統合政府が国民の期待に応えて、数年後に現在行われている「戦争」の規模が少し大きくなるっす。
今は各社最大15名で行われていて早ければ1日で決着がついてしまう現状からもっと迫力のある戦闘をとのことで人数の制限が改定されるっす。

燕 真琴
そのためにうちの会社は、自社で兵士を育てることにしてこの子会社に兵士の育成部門を作ったってわけっすね。

古寺 優雅
はい、そこまでは入社説明会で聞きました。

濃霧 孤珀
かったるいけどしゃあねぇな。

燕 真琴
まぁそんな訳で私が皆んなの指導係に任命された訳っす。
ここまでで何か質問あるっすか?

風音 るいの
はーい。

燕 真琴
はい、るいのっち。

風音 るいの
研修って何をやるんですか?

燕 真琴
基礎体力訓練、銃器の取り扱い、座学、集団行動、大きく分けてこの4つっす。

燕 真琴
詳しいことは追々説明するっすよ。

暁岾 美緒
はい。

燕 真琴
はい、美緒りん。

暁岾 美緒
…。
研修の期間はどれぐらいですか?

燕 真琴
んー、ぶっちゃけ無期限っす。

加々羅 柊
え?

皇 雷斗
えー!!

皇 雪杜
真琴ちゃん、俺らすぐにでも戦場に行きたいよー!

燕 真琴
ダメっす。
私がいいと言うまで何年でも研修は続けるっす。

古寺 アスカ
早めに聖兄がいる本社に行きたいんですけど。

燕 真琴
ダメっす。
本社勤務に移るのは研修が終わり次第っす。

濃霧 孤珀
ふざけんなよ!

燕 真琴
何にもふざけちゃいないっすよ。

暁岾 美緒
私を含めここにいる何名かは多少なりと戦闘の心得があります。

燕 真琴
多少じゃダメなんすよ。
私は使い捨ての雑兵を育てるために来てるんじゃないんっすよ。

燕 真琴
一騎当千になれとは言わないっす。
ただ1人が倒れると戦線が崩れ優勢だったはずの戦況が変わる事だってあるっす。

燕 真琴
戦場で最低限戦えて、そして生き残る人材を育成する。
これが私の指導方針っす。

燕 真琴
ただ…。

真琴はそれまでの口調と雰囲気がガラリと変わった様にニヤリと口尻を釣り上げた笑顔を見せ。
燕 真琴
今すぐ私を殺せるなら、すぐに本社に行かせてあげるわ。

濃霧 孤珀
…。

暁岾 美緒
…。

古寺 優雅
…。

風音 るいの
わ、私は遠慮しておきます…。

燕 真琴
うん、いい心がけっすね。
るいのっち。

真琴の雰囲気が最初の様に戻ったのを見計らった様に扉が叩かれる。
マイケル•金松
あのー…。
燕部長、そろそろ私も入っていよろしいでしょうか?

燕 真琴
あー、忘れてたっす。
どうぞどうぞ。

真琴の返答を聞き申し訳なさそうに部屋に1人の男性が入ってくる。
その男性はフラフラと足元がおぼつかない歩き方をしていて、顔色は3日連続で財布を落としたように最悪であった。
マイケル•金松
皆様、お初にお目にかかります。
経理を担当しますマイケル•金松と申します。

風音 るいの
(うわ、顔色悪い人だ…。)

皇 雷斗
(なんだか今にも倒れそうな人だなー。)

皇 雪杜
(休み取ってるのかなこの人…。)

マイケル•金松
燕課長だけでは心配との事で私も本社から出向させられています。
どうぞよろしくお願いします。
