〜前回のあらすじ〜
単独任務でリリアは狂気の連続殺人鬼 「殺戮の悪魔」こと早乙女ルカと出会う。
ルカはリリアの勧めにより正式に暗殺組織 IBUKIの殺し屋として就職し、 桃音達の新たに狂気で愉快な仲間に加わった。
〜とある暴力団のアジト〜
バン! バン!
銃声が鳴り響く。
暴力団
銃声とノールックで察する人もいるだろう。そう、本作の主人公なのに前回あまり出番がなかった百峰桃音だ。
百峰桃音
呑気に問いかけるその向こうには暴力団達を殴り蹴り殺していく女がいた。
暴力団
早乙女ルカ
殺人鬼と呼ばれているその女は早乙女ルカだ。先日、正式に殺し屋になった者だ。
暴力団
百峰桃音
バン!
人間兵器……桃音が暗黒街で勝手に呼ばれているあだ名だ。でも、そりゃ桃音はノールックで的確に相手の脳天を撃ち抜く凄腕のガンナーだから言われても可笑しくはない。 だが本人は全くもって気に入っていなかった。だって全然可愛くないもんこのあだ名。
早乙女ルカ
バン! バン!
バキッ! ゴキッ!
銃声と骨が砕ける音が暴力団"だったもの"に敷かれた地獄絵図のようなこの場を響かせた。
〜暗殺組織 IBUKI本部〜
店長
百峰桃音
早乙女ルカ
まだ殺り足りないと言いたいんだなこの連続殺人鬼……
店長
早乙女ルカ
百峰桃音
店長
店長はつい最近採用した本来始末するべき人間に不安に思っていたが、少しづつだが徐々に安心してきたようだ。
店長
百峰桃音
早乙女ルカ
〜屋上〜
早乙女ルカ
百峰桃音
早乙女ルカ
百峰桃音
早乙女ルカ
百峰桃音
もう突っ込むことしかできんわ。
百峰桃音
早乙女ルカ
2人は屋上を出た。
〜暗黒街 街道〜
百峰桃音
早乙女ルカ
2人は暗黒街の歩道を歩いている。
実は先程の任務は真昼間で早くも終わったため、余計に暇なのである。
早乙女ルカ
百峰桃音
早乙女ルカ
2人は今日が仕事が休みのリリアの家へ行くことになった。
百峰桃音
早乙女ルカ
2人は喋りながらリリアの家へ向かう道中…………
ドカーン!
百峰桃音
早乙女ルカ
爆発音が聞こえた。
百峰桃音
早乙女ルカ
百峰桃音
早乙女ルカ
この街は治安が悪すぎて日々銃声がなっていたり、たまに流れ弾が飛んでくる時もある。
しかし爆発音は滅多に聞かないかもしれない。
早乙女ルカ
百峰桃音
早乙女ルカ
百峰桃音
確かに近くから音がした。 でも周りには爆発したような物や火の付いたものは見当たらない。 ただ焦げ臭い匂いがする。
百峰桃音
そうだ。地面から聞こえたような気がした。
…………地面?
早乙女ルカ
百峰桃音
ふと下を見ると「地下通路」と書かれたマンホールがあった。どうやらここから匂いと音がしたのだろう。
早乙女ルカ
百峰桃音
百峰桃音
早乙女ルカ
百峰桃音
早乙女ルカ
興奮しながらルカはマンホールを開け、中へ入っていった。
百峰桃音
桃音もとっさにルカを追ってマンホールの中のハシゴを降りていった。
百峰桃音
〜地下通路〜
百峰桃音
早乙女ルカ
ルカに追いついた桃音。
早乙女ルカ
百峰桃音
じゃないとなんで爆発音がするんだという話だ。
???
すると人の声がした。
マフィアの一員
百峰桃音
早乙女ルカ
百峰桃音
早乙女ルカ
マフィアの一員
そう言って銃を向けるマフィアの一員
早乙女ルカ
百峰桃音
桃音は両手を上げた。
百峰桃音
マフィアの一員
バコッ!
そう言いかけようとした瞬間、ルカがマフィアの一員の顔を殴った。
早乙女ルカ
百峰桃音
マフィアの一員
ドン!
早乙女ルカ
ルカはマフィアの一員の首を締めるように握り、壁に押し付けた。
百峰桃音
マフィアの一員
グッ!
早乙女ルカ
その明るい表情から一変して低め声ルカは一員を脅す。
早乙女ルカ
百峰桃音
マフィアの一員
一員はその言葉を聞いて急に顔が青ざめた。
百峰桃音
マフィアの一員
百峰桃音
マフィアの一員
百峰桃音
百峰桃音
マフィアの一員
ドカーン!
一員が話そうとした瞬間、爆発音がした!!
マフィアの一員
早乙女ルカ
百峰桃音
マフィアの一員
早乙女ルカ
マフィアの一員
やはり殺し屋による爆発だった。 そいつはIBUKIの人間なのだろうか?
百峰桃音
ルカは一員から手をゆっくり離した。
ドスッ!
ルカが一員から手を離した直後に、桃音は一員を手刀の一撃で気絶させた。
早乙女ルカ
百峰桃音
とにかく行きたくて仕方ないルカに少し呆れながら桃音は彼女と進んでいった。
〜◼️◼️◼️のマフィア本部〜 廊下
2人はマフィアの本部の入口から中を覗き込んだ。
百峰桃音
早乙女ルカ
入口地点ではもう既にマフィア達の死体が転がっていた。
百峰桃音
早乙女ルカ
百峰桃音
すると2人の気配は変わった。 殺し屋モードに入ったのだ。
早乙女ルカ
百峰桃音
ドカーン!
早乙女ルカ
百峰桃音
入口からの廊下を走って奥へ入っていった。
〜武器倉庫〜
マフィアの一員
???
男がいう。
マフィアの一員
爆弾野郎…どうやらこの男が先程からの爆発させまくっている者だ。
???
その男は緑の目に少し短い髪と七三分けの前髪にガッチリした筋肉質の身体に緑のタンクトップにやたらポケットが多いダボッとした茶色のズボン、大きいスニーカーと革製のグローブを付けている。
まぁ…例えで言うと学校のクラスには絶対一人は居るタイプの男子だ。
核山コウイチ
マフィアの一員
核山コウイチ
何も考えてなかったのか……
マフィアの一員
一員はコウイチに銃を向ける
核山コウイチ
コウイチは手榴弾を取り出し、歯でセーフティピンを抜いて一員に向かって投げた。
ドカーン!
早乙女ルカ
百峰桃音
今の爆発音で場所に気づいた桃音とルカが駆けつけた。
核山コウイチ
百峰桃音
早乙女ルカ
突然知らない女2人が現れたことに驚くコウイチと爆発音をさせた男に驚く桃音とルカ。
核山コウイチ
百峰桃音
早乙女ルカ
その男は桃音がどこか見覚えのある顔をしていた。
百峰桃音
核山コウイチ
百峰桃音
核山コウイチ
本日2回目
百峰桃音
核山コウイチ
早乙女ルカ
核山コウイチ
コウイチはルカを見て言った。
早乙女ルカ
百峰桃音
核山コウイチ
核山コウイチ
???
(((ビクッ!?)))
奥のドアから男が出てきた。 この◼️◼️◼️のマフィアのボスだ。
マフィアのボス
マフィアのボス
ボスは顔を歪ませてこちらを睨みつけた。
早乙女ルカ
早乙女ルカ
煽るように言い返すルカ。
マフィアのボス
マフィアのボス
核山コウイチ
核山コウイチ
マフィアのボス
ボスは高笑いした。
マフィアのボス
百峰桃音
早乙女ルカ
マフィアのボス
そんなこと …と言うつもりだったボスはコウイチを見ると目をガン開きにさせた。
マフィアのボス
ボスはかなり驚いた表情をしている。
マフィアのボス
核山コウイチ
ボスは何も言わず、コウイチをじっと見つめた。
マフィアのボス
しばらくたって口を開いた。
マフィアのボス
早乙女ルカ
百峰桃音
マフィアのボス
核山コウイチ
百峰桃音
早乙女ルカ
百峰桃音
桃音が思っている通り、今の時代に軍人なんか居ない。今の日本には戦争とか………………
いや、確か7年程前かな?ウチらが高校3年生の時だったっけ?大規模な極悪非道な犯罪組織と政府との戦争が起きた。
戦場は当時の暗黒街の隣町だ。 それが原因か、その隣町まで今や暗黒街の1部へと化してしまったのだ。
マフィアのボス
核山コウイチ
マフィアのボス
核山コウイチ
お前それ絶対言っちゃダメなやつだろ
マフィアのボス
ガガガガガガガガガッッッ!!!!!!!!!
百峰桃音
早乙女ルカ
ボスは背中に隠していた2丁のマシンガンを桃音達向け乱射した。
核山コウイチ
マフィアのボス
桃音達はその辺の武器が入った箱の影に咄嗟に身を隠した。
ガガガガガガ!!!!!!
早乙女ルカ
百峰桃音
核山コウイチ
核山コウイチ
さすが元軍曹。 少し見ただけで相手がどれほどの力があるのかがもう把握している!
百峰桃音
核山コウイチ
早乙女ルカ
核山コウイチ
こんな状況にも関わらず割と呑気なコウイチに透かさず突っ込むルカ。
百峰桃音
マフィアのボス
機関銃を乱射しながら叫ぶ。
核山コウイチ
コウイチは手榴弾を取り出しセーフティピンを抜いてにボスに向かって投げた。
ドカーン!
手榴弾は爆発してその辺は灰色の煙に覆われる。
早乙女ルカ
核山コウイチ
その瞬間、桃音は煙から殺気を感じとった。
百峰桃音
ガガガガ!!!
煙の中から複数の弾丸が飛んできた。
マフィアのボス
核山コウイチ
マフィアのボス
こいつすげぇボロくそ言うな…… 今聞いたけどコウイチは元軍曹やで?伍長から軍曹にそんなこと言うか?
核山コウイチ
コウイチは強ばった表情をしてボスに言った。
核山コウイチ
ジャキッ!!
するとコウイチはどこからか機関銃を出し構えた。
早乙女ルカ
ドガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そのままマフィアのボスに向かって乱射した。
百峰桃音
核山コウイチ
そうだった。ここは武器倉庫だからあいつが今乱射しているエモノ以外のにも沢山ある。
マフィアのボス
核山コウイチ
マフィアのボス
マフィアのボス
ボスが叫ぶと突然 鉈、ヌンチャク、鎖鎌、斧をそれぞれ持った男が4人出てきた。
側近達
百峰桃音
早乙女ルカ
核山コウイチ
鉈の男
大男の1人がコウイチの背後から大きな鉈を振り落とそうとする!
核山コウイチ
早乙女ルカ
ダァン!!
鉈がコウイチに当たる直前にルカは自身の力強い蹴りで鉈を横へ倒した。
核山コウイチ
早乙女ルカ
ルカは一旦着地をして再びジャンプして鉈の男の頭を目掛けて蹴った。
ゴキィ!! メキメキメキィ…!!
鉈の男の頭蓋骨が砕ける音がした。
早乙女ルカ
見事に着地したルカは明るい声で言った。
核山コウイチ
核山コウイチ
しばらく黙り込んでいてたコウイチが目を輝かせながら叫んだ。
早乙女ルカ
核山コウイチ
早乙女ルカ
ルカは返答した。驚いているのか歯切れが悪い。
核山コウイチ
核山コウイチ
ドキッ♡
早乙女ルカ
早乙女ルカ
ルカはコウイチに対する、ある”何か”の感情が芽生えた。
それは……
百峰桃音
ハッとして見ると、桃音は鎖の男に苦戦していた。
鎖鎌の男
その男は鎖鎌を振り回して桃音を追い詰めていく。
百峰桃音
桃音は男が振り回す鎖鎌を避け続ける。
鎖鎌の男
バシィ!
百峰桃音
すると桃音の両手に刺激が走った。 見ると両手にしっかりと握っていたはずの銃が2丁とも無い。
百峰桃音
鎖鎌の男
ジャラァ!!
男は鎌が鎖の反対側の片端に付いている重りを桃音に投げた。
重りの付いた鎖は桃音の胴体の周りを1周、2周、3周と回った。
百峰桃音
ギチィ!!
百峰桃音
長い鎖は桃音を縛り上げた。
百峰桃音
鎖鎌の男は桃音を蹴って床に押し倒して踏みつける。
百峰桃音
鎖鎌の男
早乙女ルカ
核山コウイチ
側近達
桃音を助けに行こうとする2人の前にヌンチャクの男と斧の男が邪魔をしに現れる。
早乙女ルカ
核山コウイチ
ヌンチャクの男はルカに、 斧の男はコウイチに襲いかかる。
核山コウイチ
コウイチは男が振り回してくる斧を避けながら言う。
マフィアのボス
鎖鎌の男
百峰桃音
床と男の太い足に加え鎖が桃音の胴体と両腕を圧迫する。
鎖鎌の男
百峰桃音
こんな踏みつけられて上から見下されて「人間兵器」とか言われるだなんて桃音には最悪にも程がある。
鎖鎌の男
百峰桃音
踏みつけている足にグッと力を入れ余った鎖についた鎌を振り上げる男。
百峰桃音
早乙女ルカ
ヌンチャクの男
核山コウイチ
斧の男
2人とも桃音を助けに行こうとしても、やはり邪魔が入ってなかなか行けない。
鎖鎌の男
百峰桃音
桃音はグッと目を瞑り死を覚悟した。 男かま鎖鎌を振りさげかけたその瞬間……!
ガコォン!!
上から大きな音がした。
ガツン!
鎖鎌の男
男の真上の天井にあった通気口の戸がその内側から蹴開かれ男の頭に直撃した。
マフィアのボス
その通気口から人影が降ってきた。
ドン!
鎖鎌の男
その人影は鎖鎌の男の上に着地するように踏みつけて倒す。
???
その人影から怒りが含まれた言葉が聞こえる。
核山コウイチ
コウイチが機嫌の良い声で言った。
男だ。
青い目に紺のスーツ、長髪を1つに束ねた男だ。
百峰桃音
その男は情報屋のダイキだった。