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彼女の親友

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彼女の親友

1 - 彼女の親友 第1話 -合格だね-

♥

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2022年03月12日

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カフェ

ケンタ

今日で付き合って1か月だよな

ナオ

うん、早いね

ケンタ

そうだな、ナオといると楽しいし

ケンタ

その、なんていうか……

ケンタは鼻の頭をかいた。

ケンタ

好きになってよかったって思うんだよ

ケンタ

(言葉にすると恥ずかしい……!)

ナオは少し顔を赤らめる。

ナオ

あ、ありがと

ケンタ

できれば、このままずっと一緒にいたいな

ナオ

そうだね

ナオ

でもまだ知らないこといっぱいあるよね

ナオ

お互いにさ

ケンタ

そうだよな

ナオ

それでさ……

ナオ

私の友達がケンタ君に会いたいって言ってるんだ

ナオ

私もケンタ君のことその……自慢っていうか

ナオ

こんなにいい人なんだよって言いたくて

ナオ

だから……呼んでもいい?

ケンタはナオの言葉に照れ笑いをした。

ケンタ

いいよ、俺もナオがどんな友達と一緒にすごしてるのか知りたいし

ナオ

ほんと?ありがと!

ナオ

じゃあ、ちょっと待っててね

10分後

エミ

こんにちは、はじめまして

ケンタ

はじめまして、ケンタです

ケンタ

(へえ、キレイな子だな)

ナオ

この子がね、エミちゃん

ナオ

私の親友なの

ケンタ

そうなんだ

ケンタ

(なるほど、仲良くしておかないとな)

エミ

ナオの彼氏がどんな人なのか気になったんで来ちゃいました

ケンタ

あはは、普通ですよ

エミ

それで、色々聞きたいと思ったんです

エミ

ナオのことってどこまで知ってますか?

ケンタ

どこまで……

ケンタ

うーん……どうかな

エミ

どういう性格なのか、とか

ケンタ

うーん、そうですね

ケンタ

感動することが多いかな

ケンタ

この前、映画の予告編だけで泣いてたし

エミ

そういうのは嫌ですか?

ケンタ

全然、俺にはないものだからうらやましい

エミ

なるほど

エミ

好きなものは何か……わかります?

ケンタ

猫が好きって言ってたのは知ってますよ

ケンタ

他にはまだ知らないことの方が多いですね

ケンタ

だから毎日ナオの知らない面を知れるのが楽しいですね

エミ

「楽しい」ですか……なるほど

エミ

ナオって寂しがり屋なのは知ってます?

ケンタ

なんとなくは

エミ

だからかまってあげてもらえますか?

ケンタ

もちろん

ケンタ

(なんかさっきから質問攻めだな……)

ケンタ

(ちょっと怖いな、この子)

エミ

そういえばバイトはしてます?

ケンタ

うん、してますよ

エミ

あまりバイト入れすぎないでくださいね

ケンタ

……どうして?

エミ

ほら、この子は寂しがり屋ですから

エミ

「ケンタ君から返事が来ない」とメッセージ送ってくるんですよ

ケンタ

あはは、じゃあ寂しがらせないようにしますね

ケンタ

(なんかこの人、ナオのこと考えてくれるいい人だな)

エミ

……うん

エミ

ナオ、この彼氏さんいい人だね

ナオ

ほんと?

ナオ

よかったー

ケンタ

え、どういうこと?

ナオ

実はね、エミちゃんにケンタ君のこと

ナオ

見極めてもらおうと思ってさ

ケンタ

見極める?

エミ

ナオにふさわしい人なのか見たかったんですよ

エミ

でも安心しました

エミ

この人なら社交性もあるし、大丈夫ですね

ナオ

だってさ、ケンタ君!

ケンタ

そっか、よかったよ

ケンタ

これで「この彼氏じゃダメ」なんて言われたら凹みそうだしさ

ケンタ

(そっか、ナオのためにやってたのか)

ケンタ

(ナオの親友にOK出されたなら、自信つくな)

エミ

でも、ここで油断しないでね、ケンタ君

ケンタ

もちろん

ケンタ

ナオは大事な彼女だから

ケンタ

エミちゃんに叱られないように今後も注意しますよ

ケンタが笑うと、エミはニヤッと笑った。

3人はカフェを出て少し歩いた。

エミ

私、こっちだから

ナオ

じゃあ一緒に……

エミ

もう少し彼氏と一緒にいなよ

エミ

じゃあね

ケンタ

(俺に気を遣ってくれるのかな)

ナオ

う、うん……

エミは手を振って駅へと向かって行った。

ケンタ

よかったら俺の家に来る?

ナオ

どうしようかな……

ケンタ

車で行けばすぐだし

ケンタ

遅くなっても送るしさ……

ナオが悩んでいると、彼女のスマホが鳴った。

ナオ

エミちゃんかも

ケンタ

ああ、見ていいよ

ナオ

うん、ごめんね

ナオはスマホを見ると、心配そうな顔になった。

ナオ

エミちゃんが「やっぱり寂しいな」だって

ナオ

やっぱり一緒に帰ってあげてもいい?

ケンタ

いいよ、行ってあげなよ

ケンタ

俺のことはいいからさ

ナオ

ごめんね、ありがと!

ナオ

えっとこれは……お詫び!

ナオはケンタにキスをして微笑み、駅に向かった。

ケンタ

まあ、仕方ないか

ケンタはナオを見送ると少し残念そうに、とめてあった車に乗り込んだ。

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