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兎丸
兎丸
兎丸
兎丸さん…いや、兎丸君がお腹を抱えてけらけらと笑う。
そんな兎丸君に私は顔真っ赤にさせて金魚みたいに口をパクパクさせるしかなかった。
一葉
兎丸
兎丸
中々笑いが収まらないのかふるふると肩を震わせながらこちらを見る兎丸君に諦めの感情が浮かんだ。
そんなに面白かったのだろうか…。 熱を持った頬が中々冷めてくれずパタパタと手で仰ぐ。
兎丸
兎丸
私の顔を上目遣いで覗き込む兎丸君を私は許さざるを得なかった。
可愛いってずるい。
兎丸
一葉
兎丸
兎丸
校舎の案内が終わって教室に戻ってきてもまだ兎丸君は笑いが収まらないようだった。
流石に笑いすぎではないだろうか。 ちょっと兎丸君…と何か言ってやろうと口を開いた時だった。
ガララ____
???
教室のドアの開く音が響いて振り向くと、白髪の小柄な少女がこちらを見ていた。
はて…ウサギとは…? 首をかしげて瞬きをする。
隣の兎丸君を見ると笑顔で少女に手を振っていた。 どうやらウサギとは兎丸君のことであるらしい。
兎丸
兎丸
アヒル
アヒルと呼ばれた少女はトテトテと小走りで近寄ってきて
ガッ____
兎丸
一葉
アヒル
ビタンッ
転んだ。
アヒル
兎丸
兎丸
転んで膝を擦りむいたアヒルちゃん(でいいのだろうか)の手当を保健室でしていると彼女は深々と頭を下げた。
一葉
アヒル
一葉
一葉
アヒル
アヒル
アヒル
アヒル
彼女はそう言うとまた深々と頭をさげる。
確かに小等部のピンバッジを襟に付けていてを着ていて彼女が小学生であるとわかる。 小学生にしてはとても丁寧な言葉遣いをする子だ。
一葉
美代子
美代子ちゃんは私の両手をとってにこにこ笑う。
うっ可愛い…。 兎丸君とはまた違った可愛さに思わずキュンと胸が鳴った。
妹がいたらこんな感じだろうか。
兎丸
救急セットを片付けながら兎丸君が拗ねたように口をとがらせて言った。
一葉
一葉
アヒル
わたわたしている私とは対照的に美代子ちゃんは同様もせずにこにこと笑っている。
広紀
一葉
美代子
兎丸
慌ただしく保健室から出ると、廊下をオレンジ色の夕陽が包んでいる。 時計を見ると5時を少し過ぎていた。
秋に入って日が短くなった。もうじき日が沈んでしまう。
兎丸
一葉
一葉
美代子
2人に手を振って背を向ける。 暗くならないうちに帰ろう。
昇降口に向けて足を進めた。
一葉
そういえば。
私、美代子ちゃんに名乗ったんだっけ?
美代子
広紀
広紀
広紀
広紀
美代子
広紀
美代子
広紀
美代子
広紀
美代子
美代子
広紀
美代子