私には、嫌いな人が二人いた。
イギリス
イギリス
大英帝国
大英帝国
それにどうした?その体勢は。
大英帝国
日頃から言っているだろう
…またこれだ。 兄さまは食事のルールにかなり厳しい。
大英帝国
やってくれ。ついでに物理学と言語学と世界史も頼む。
インド
インドは兄さまの植民地。 それ故に従わされているらしい。
いつも無表情で兄さまと話すし、 「ご主人」に様はつけない。 そこに小さな抵抗を感じる。
大英帝国
そして兄さまは出掛ける前に 必ず私を玄関へ呼び、
大英帝国
ひとしきり私の顔を睨みつけてから行くのだ。
インド
インド
インド
なんねぇんだか…
兄さまが出掛けた途端すぐこれだ。 口が悪いにもほどがある。
インド
バタバタ歩いて床を汚すんじゃねぇ。
インド
イギリス
インド
使う言葉じゃねぇ。言うなら『申し訳ございません』だ。
インド
オレの方が目下だがな。
…はは。
小言が多い。 口数だけなら兄の数百倍は優れているだろう。
インド
『指導』してやるとしますかね…
インドのこういう、辛口なところが嫌いだ。
大英帝国
私の弟………!!
防衛線の見回り中、つまり仕事中に 大英帝国は言った。
ニュージーランド
フィジー
植民地のニュージーランドたちは 呆れ気味に言った。
大英帝国
本当に可愛いんだよ!
大英帝国
一度でいいからあの子をデロデロに甘やかしたい……
オーストラリア
フィジー
大英帝国
私を舐め過ぎじゃないか…?
ツバル
じゃあ領主の弟って、どうやって生まれたんですかー?
ニュージーランド
大英帝国
お望み通り聞かせてしんぜよう!
ニュージーランド
話は父様が戦場から帰ってきた日へ遡る…
大英帝国
『可愛い』と言おうとしたところをぐっとこらえ、 父様の前で平静を保とうとする私。
父
父
こいつを弟として、宜しく頼む。
幼いながらにきりりとした表情、 大きくぱっちりとした二重目、 守ってあげたくなる細く小さな体つき などを持ち合わせた弟。(大英:談)
大英帝国
なるだろう…しかし甘やかされて育った子は駄目になるという…うぅ…!!)
イギリス
にいさま…!はろー…です!
ぎこちなくともしっかりとした挨拶。 私はとうとう耐えきれなくなり、
イギリス
大英帝国
弟の方をがっと掴んで、 半ば自分に言い聞かせるように言った。
イギリス
睨まないで……
大英帝国
その天使をなるべく甘やかさないよう、
気を引き締めてきたのだ…
オーストラリア
歩いている間にいつの間に川の方へ出ましたよ~
ニュージーランド
オーストラリアのようなスルースキルが試されますね…
ツバル
ツバル
こうして大英一行は、今日も仕事を終わらせたのであった。
この作品はいかがでしたか?
354
コメント
4件
大英帝国さんがこんな性格してるタイプのお話大好き過ぎます…💕
イギリスのこと大好きな大英帝国好きすぎる
拾ってきた領地という パワーワード