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STORY9

【朝のターン】

テレビ

ぴんぽんぱんぽ〜ん!

アキト

ん、?

突然起動し音声の流れたテレビに反応しアキトが目覚める。

隣に寝ていたタケルを揺さぶり起こした。

タケル

どした?アキト、。

アキト

テレビ、見て!

タケル

ん?何だ

二人の会話が聞こえシュウも目を擦りながら目を覚ました。続いてサクマが起きジュリを起こす。その後はサナエにカズハ、マキノと目を覚ました。

テレビ

朝のターンです。全員お目覚めになられましたか?

今日はふざけたリスのような仮面を被っての登場だ。音声も小馬鹿にするような高いガラガラ声に加工してある。

シュウ

なんだ?

テレビ

昨日死亡者が出たよねー?

タケル

っ!?

テレビ

仲間が1人減って寂しいよね〜?だから、気分をリフレッシュ出来るように特典を用意したよー!

カズハ

は?

シュウ

何が特典だ!まるでめでたい事みてーじゃねーか!

ジュリ

めでたいじゃない?

シュウ

はぁ!?

カズハ

ほんとサイテー!

パッパ、パァァーん!

画面いっぱいに【屋上解放】と赤いびっくりマークと一緒に文字が映る。

テレビ

屋上を解放したよ?まぁ、屋上って言っても屋根をつけているから外の景色は見られないけどね〜

テレビ

屋上にはシャワールームにプールがあるから気楽に使うといいよ!この際に体育館の中にあるシャワールームも解放してあるからね〜!

何か閃いたのかサナエが【あっ!】と声を上げた。

マキノ

どうしたのですか?

サナエ

シャワールームを使えば水には困らない?ということ?

テレビ

察しが早い。けど、綺麗な水とは限らない。多少飲んでも害にならないけどね〜(ニヒヒ

怪しげな笑い声、

この件についてタケルが提案した。

タケル

シャワールームの水は極力飲むことは控えよう。

サナエ

極力…。

タケル

不足した時は、俺が先ず毒味する。

アキト

タケル!?

タケルは気にしていた。

あの時、足並みを揃えていればフウカは死ぬことは無かったかもしれないと…。

ジュリ

まぁ、私達は困ることは無い。

サクマ

…だな。

ジュリとサクマは昨日の夜のターンに調達した物資を独占している。数日間は食料と飲料に困る事はないだろう。

5F (本館 屋上)

プール シャワールーム

タケル シュウ アキト サクマ

ジュリ サナエ カズハ

マキノ以外の全員は、朝のターンにシャワーを浴びにきていた。マキノは足が負傷している為に動く事は困難と3A教室で待機している。

シャワールームはもちろん男女別で用意されていた。

サクマ

ほぉ、意外と引き締まってるんだな。

タケル

部活でしか鍛えていない

サクマはタケルの無駄なく引き締まった細身の身体に感心していた。

シュウ

タケル行こうぜ。此奴はジュリの味方だ。

サクマ

……。

悲しそうな表情をするサクマ、彼もジュリの味方をしたくてしている訳では無い。ただ、ジュリの恋人として彼女を守っているだけなのだ。

シュウ

それにしてもアキトは小学生みたいだな〜?

アキト

シュウだって細いじゃん。

シュウ

俺はこれでもバスケの他にキックボクシングしてんだぜ〜?

シュウ

減量してっから細いのは仕方ねーだろ?

アキト

ふーん。タケル知ってた?

タケル

あぁ、偶に俺もシュウから教わってる

アキト

そ、そうなんだ。

アキトは、2人に目を輝かせる。

自分には程遠い世界なんだと、。

アキトは、バスケも格闘技もしていない。生まれつき身体が小さくスポーツは苦手で力も弱かった。

サクマ

君にだって長所はあるだろ?

シュウ

おい!アキトに触んな!

タケル

…。

シュウはサクマの肩を押しアキトの手を引いた。

アキト

(僕のいいとこか、。)

タケル

俺はちゃんと知ってる。アキトのいい所をさ

サクマ

…ふん。

タケルは、アキトの目を見て微笑んだ。

その様子を見てサクマを笑みを浮かべる。

シュウは、2人のその様子に少し困惑をしていたが【俺だって知ってるぞ!】とタケルに便乗した。

タケル

……。

サクマ

…コク

タケルは、サクマの目をじっと見る。

彼は頷いた。

タケルは気づいている。サクマの本性に、彼は根から悪い奴ではなく寧ろ本当は温和な性格の人間だと。

カズハ

サナエ、貧乳〜!

サナエ

カズハもそこまで大きくないじゃん!

カズハ

てか、あいつが地味に少しだけ胸あるの腹立つ

サナエ

身体も筋肉質だしスポーツ如何にも出来そうだよね〜

ジュリは鋭い眼光を2人に向けた。すると、二人は焦った様子で目を逸らし黙り込む。

サナエ

む、胸ならマキノちゃんが1番大きいよ!

カズハ

ほ、ほんと、ざまーみろーって感じ、少し大きくてもこの中で一番大きいのはマキノだし!

ジュリ

くだらない。

カズハは唇を噛んだ。

明らかに敵視するカズハ、サナエは両手を組んで人差し指を合わせていた。

ジュリは、シャワーを浴びたままじっと目を瞑った、

ジュリ

(私はどんな手を使っても生きてここを出る…。)

【誰に嫌われようと構わない】

サナエ

私たちこれからどうなるのかな

カズハ

何?急に、大丈夫だって!絶対に助けが来るよ!

サナエ

ほんとに…?

カズハ

心配いらないって!一度に複数人も行方不明になったら流石に…

サナエ

でも、現実的じゃないじゃんこんなの…。

カズハ

……だ、大丈夫だって!

サナエは気を弱くしている。小さな手でカズハの腕を掴み少し力を入れた。

カズハは、必死にサナエを慰めようとする。だが、サナエの気持ちはずっと脆弱に揺らいだままであった。

シャワーを浴びたジュリとサクマはシャワールームから出て5Fのプールの入口の前で顔を合わせる。

サクマ

ジュリ…。

ジュリ

女子の目は最悪、でも構わない。私にはサクマがいる。

ジュリはサクマの手をとって握った。

ジュリ

サクマはずっと私の味方よね?

サクマ

あぁ、安心していい。

ジュリはサクマに抱きつきサクマは力強く抱きしめた。

時々見せるジュリの弱いところを知っているのはサクマだけだ。

いつも強気なジュリだが彼女も不安で堪らない。そんな、ジュリの弱いところを支えているのがサクマであった。

ジュリ

サクマ、サクマがいたら私は誰が敵になっても戦える。何があっても乗り越えられる。

サクマ

あぁ、ジュリほど逞しい女はいないよ…。

二人の愛は強く繋がっている。

その愛は簡単に奪う事はできない。

この作品はいかがでしたか?

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コメント

3

ユーザー

テレビ?嫌だな… タケルさん毒味なんてすごいな…… ジュリさんとサクマさんすげぇ… フム(( ˘ω ˘ *))フム…サクマさんは温和の性格か…… 続き待ってます!

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