死ねえっ!!!
パッパーーー!!
止まれ!止まらないと撃つぞ!
……!!
運良く巡回中のパトカーが見つけてくれて、クラクションでおじさんを怯ませてくれた。
う、でも……
人を1人殺したって死刑になんかならないんだ!
俺の10億円んんん!!!
パーーーン!!
ぎゃあああ!!!
だから言ったのに……
君たち、早く車に!!
莉子
はい、ありがとうございます!
莉子
琴ちゃん行くよ!
琴音
……
琴ちゃんは腰が抜けてしまったようで、へたり込んだまま動こうとしない。
金、俺の金ぇ……!!!
おじさんはお腹から血を流しながらも、這って私たちに近づいて来る。
『〇〇区内にて包丁を持った暴漢出現、直ちに応援求む!!』
早く!!
パトカーの無線で連絡をとりながらお巡りさんが急かす。
莉子
ほら、肩貸してあげるから行くよ!!
2人を乗せたパトカーは猛スピードでその場を離れ、警察署へと向かった。
愛菜
本当に、ほんっとうにありがとうございました!
いえいえ、私たちは仕事を全うしたまでです
愛菜
訳あってスマホが使えなくなったから町中探し回って
愛菜
疲れ果てて一度家に帰ったら
愛菜
家の前に刑事さんが待機してくださっていたおかげで
愛菜
すれ違いにならずに済みました
莉子さん、本当に狙われてる相手に心当たりはないんだね?
その……「タカコさん」?とかいう都市伝説以外に
莉子
(やっぱり、非現実的なことは警察に信じてもらえないんだな)
莉子
(結衣のことを話して、誤認逮捕させちゃうのも可哀想だし黙っていよう)
莉子
……はい
うーーむ……
殺害依頼のDMの主も不明ですし
他にも狙って来る人間がいるかも知れないし、今日は「一時保護」という形で署に泊まりますか?
愛菜
……いえ、ご厚意は有難いですが連れて帰ります
愛菜
莉子、行くよ!
ママは私の手を握って、部屋を逃げるように出た。
ママは黙って私の手を引っ張って
ズンズン何処かへ進んでいく。
莉子
ママ待って、痛いよ!
愛菜
……「タカコさん」はAIだった
莉子
……え?
愛菜
タカコさんは電子機器を自由に操れるみたい
愛菜
スマホと同期した車のブレーキに不具合を起こしたり、他人にDMを送ったり
愛菜
……機械、そしてスマホを持つ人間がいるところは危ない
愛菜
どこか、電波の届かないような田舎に行くしかない
愛菜
愛菜
そうだ、スマホも捨てないと
愛菜
莉子、貸しなさい
莉子
え、いきなり言われても……
莉子
友達との写真も、アプリの引き継ぎとかもあるんだよ?
愛菜
そんな悠長なこと言わないの!!
愛菜
貸しなさい!!
莉子
や、ちょっと……
莉子
ちょっと待ってってば!!
ピロリロン♪
ピロリロン♪
莉子
……スマホの着信音?
莉子
こんな時間に誰だろう
着信ボタンを押す事なく、一人でにスマホから人の声が聞こえてきた。
こんばんは
私はタカコさん
少しお話ししませんか?







