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度重なる学園崩壊に業を煮やした理事長が、ついに決断しました。 「いいか諸君、今の学園には『規律』が足りん! 山の奥の廃寺で三泊四日の強化合宿を行う!」
「……いいわね、贄田くん。校則第0条『合宿中は委員長と24時間行動を共にすること』よ。これは山での遭難を防ぐための、極めて論理的な防衛策(デート)なんだから!」
断罪院 憐は、ジャージ姿(胸元には「贄田羊専用」の刺繍)で気合十分。背負っているのは寝袋ではなく、移動式の「不純物検知レーダー」です。
「先輩、その刺繍は明らかに校則違反だと思うんですけど……」
到着したのは、携帯の電波も届かない断崖絶壁の古寺。 ここでもライバルたちが本領を発揮します。
ショコラ(料理担当): 「お兄ちゃん、修行にはスタミナが必要だよ! 隠し味に『惚れ薬(物理)』を入れた特製精進料理、召し上がれ!」
アイ・ゼツ(分析担当): 「この寺の磁場を解析。精神統一を装い、マスターの脳波を私の周波数と同期させ、バーチャル添い寝を敢行します」
リッチ(資金担当): 「おーっほっほ! このお寺、先ほど時価\(50\\text{億}\)円で買い取って『黄金のサウナ』を増築させましたわ。贄田様、ご一緒にいかが?」
シノブ(天井裏担当): 「……拙者は、畳の目。……どこに座っても、拙者がいる……」
合宿二日目の夜。最大の難所「お風呂タイム」がやってきました。 この寺の風呂は、壁一枚で男女が仕切られているだけのボロい作り。
「……贄田くん。聞こえる? 壁の向こうに私がいるわ。……いい、校則第202条『壁越しに相手の気配を感じ取ること』は、不純な妄想に繋がるから禁止よ。……でも、私の声だけはしっかり耳に焼き付けなさい……!」
憐が顔を真っ赤にして壁に耳を当てていると、その勢いでボロい壁が**メキメキ……ドォォォォォン!!**と大崩壊。
「あ」 「あ」
全壊した壁の向こうで、お湯に浸かった羊と、バスタオル一枚(武装解除)の憐が対面してしまいました。
「……ふ、……不純よォォォ!! 贄田羊、貴様、さては私の裸を見るために、重力魔法で壁を壊したわねッ!? ……万死よ! 万死に値して、責任を取りなさいッ!!」
壁が壊れた衝撃で寺のブレーカーが落ち、あたりは真っ暗に。 パニックに乗じて、ヒロインたちが暗闇から羊を襲撃します!
「お兄ちゃん、暗いからショコラが温めてあげるね!」 「マスター、暗視モードで貴方の心拍を確認。……確保します」
しかし、そのすべてをなぎ倒して羊を抱きしめたのは、湯気でさらに美しさが倍増した憐でした。
「……逃がさないわよ。この暗闇は、私が貴様を『合法的に独占』するために用意されたステージなんだから! 誰にも渡さない……たとえ幽霊が出たって、私がそいつを逮捕してやるんだからぁぁ!!」
憐の放つ「独占欲オーラ」が懐中電灯のように夜の山を照らし、付近の野生動物たちが恐怖で一斉に下山していきました。
翌朝。学園に戻った一行。 合宿の成果は、「寺が半壊したこと」と、「憐の羊への執着がさらに\(300%\)アップしたこと」だけでした。
「……贄田くん。次回の合宿は、『二人きりの無人島』にするわ。校則を私が書き換えておいたから。……覚悟しておきなさい?」
「……先輩、それ合宿じゃなくて駆け落ちですよ……」
二人の不純な戦いは、場所を変え、火力を増し、今日もどこかの建物を粉砕しながら続いていくのでした。
(合宿編・完)
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