第14話 野良猫派?飼い猫派?
ジローに連れられてやってきたのは――古い一軒家だ。
瓦屋根の日本家屋に広い庭、それを囲う高い生垣はよく手入れされていた。
「ここだ」
「大きい家……お金持ちっぽい」
「行くぞ」
ジローがそう言うと、生垣の下の方の隙間からするりと中に入っていた。
柔らかい身体を持つ猫なら、この程度の隙な簡単に通り抜けられる。
(なんか、悪いことしてる気がするけど……でもすっごく、ワクワクする!)
すでに追い回された際に色んな隙間を通って逃げ回っていた冬花だが、冷静な状態であえて他人の家の敷地に侵入するのは今回が初めてだ。
猫はその柔らかさ故に、かなり狭いところも通れる。
その身体能力に、冬花は憧れてもいたのだ。
そんなことを考えながら、ジローを追って中に入ると――ほんの数メートル先に、建物の縁側があった。
その中央に、薄い色のキジトラ柄の猫が一匹、寝********
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