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🔪目に映る“自分の死”
路地裏、深夜2時。
湿ったアスファルトに一滴の血が、落ちる前の瞬間。
シオンの予知レンズには、
“死亡時刻:3:12
死因:頸動脈断裂
場所:現在位置”
――と、自分自身の死の詳細が表示されていた。
「……何これ。
冗談でしょ。」
その顔には、かすかな汗と、“削れた自尊心”が浮いていた。
黒と銀のスーツドレスは乱れ、
ポケットの注射器はすでに“殺人未遂”の数だけ空だった。
🔪スケアリーの実況「自己予知ステーキ」
「しょああああああああああ!!!!」
スケアリーが看板の上でクルクル回転しながら塩を撒いている。
「ついに!! ついにきたァァアアア!!!!!」
「自分が“肉”になる瞬間だよシオンちゃぁああん!!!!」
「予知で他人をさばいてきたこの子が、
**“今、自分の肉の断面”を初めて見てる!!」」
「うぅ……うまぁぁい……これはもう、
**“内臓の向こう側にある羞恥のタルタル”!!!!」」
🔪ユリウス、見届ける
ユリウスがビルの屋上からその光景を見下ろしていた。
表情は無。だが拳は固く握られていた。
「……やっと、“自分の肉の重さ”に気づいたな、シオン。」
「未来ばかり見てるやつは、**“今、自分が何キロあるのか”も知らないんだ。」
🔪シオンの動揺
「おかしい……私は生きてる。
なのに、“確定”されてる……?」
彼女はレンズを外し、地面に投げ捨てた。
だが――予知表示は、なお浮かび続ける。
(私は殺される。
じゃあ、“誰に”?
この予知……“他人じゃない”。)
――ズル。
足元に何かが落ちる。
それは、自分の血まみれの記憶だった。
🔪スケアリーの食レポ「断面図と対話するミートパイ」
「うへぇえっひひっ……!!!!」
スケアリーが血溜まりをペロリと舐める。
「この味は……この味は……
**“自分自身を初めて食った人間の味”だ!!!!!」」
「ほら見て、断面が震えてる……!
“肉”が! “神経”が! “思想”が!!!
全部、“冷製スライス”されてる!!!!」
「もう、自分を知らないまま殺人やってた過去が、
**全部“口の中に押し返されてる”の!!!!!」」
🔪ラスト:未来を壊す決意
シオンは立ち上がる。
顔は蒼白、だが瞳だけは燃えていた。
「壊す……
この予知。
未来じゃなくて、“今”を殺す。」
予知は黙って表示し続けていた。
だがそのレンズを、彼女はゆっくりと――踏み砕いた。
次回 → 第二十七話「破裂する未来のデミグラス」