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(画面中央赤文字テロップ:【緊急生放送!】)
(BGM:短いサイレン音)
(画面切り替わり、スタジオへ)
(ソファーにはマリン、ハル、トウヤの順番に腰を掛けている。三人とも深刻な表情)
(トウヤ、重々しく口を開き)
トウヤ:
……トウヤです。
現在、深夜ですが――、緊急で動画を回しています。
マリン:
さきほど白虎機関の柴崎ゼナ博士からご連絡を頂きまして……
かなり深刻な事態が発生しています。
ハル:
……。
(怯え切った様子でハル、マリンの膝にしがみついている)
トウヤ:
えっと、みなさんは前回の配信で紹介した呪物「無貌」のことを覚えていますでしょうか?
装着した人のストレスを刺激、人格を負の感情で統合、暴走させて破滅に追い込むって言う怪異です。
実はあの面が白虎機関本部の収容ルームから消失していたそうです。もちろん、すぐさま捜索班が組まれ、本部ビル全体をくまなく調べたのですが、未だに見つからないらしくて――。
マリン:
つ、つまり、逃げ出したっていうこと?(震え声)
だけど、「無貌」は童ノ宮でお祓いしてもらったじゃん!
なのに、どうしてそんな……!
トウヤ:
宮司の塚森レイジさんは空っぽに戻しただけで、あの「無貌」自体をどうこうできたわけじゃないって言ってたよね。
だけど、白虎機関は取り敢えず、脅威は鎮められたとして「保管措置」を取った。今回はそれが裏目に出たんだよ……。
(深呼吸をして)
トウヤ:
ここに柴崎ゼナ博士から預かった監視カメラの映像があります。
みなさんに「無貌」の危険性を理解してもらうために、これから——。
マリン:
ちょ、ちょっと待ってトウヤくん!
そんな危ないもの、本当に流すの!?
トウヤ:
だから注意喚起だよ。
マリンちゃんも知っての通り、この世界の大半の人は怪異を事実として認識できない。どういうわけか、空想の産物や娯楽の設定だと思ってる。
俺達みたいに直接怪異の被害に遭った人以外はね。
(低く呻くような声で)
……だから少しでも怖がらせて意識に刻んでやるんだよ。
マリン:
ト、トウヤくん……?
トウヤ:
霊的なプロテクトがかなり厳重に掛けられているから、大丈夫なはずだ。ま、少しでも気分が悪くなったらすぐに視聴を止めてもらえばいいから。
(画面暗転)