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最近、物凄く景気が良い ◯✕株式会社。


私はその社員 ――花松 愛(はなまつ あい)。

23歳で、まだこの会社に就職して数年しか経っていない。


その中でもデータ入力の役割で、ほぼずっと社内にいる生活。

収入は良くなってきたとは言え、自分が楽しめている職業では無いのだ。

だから、転職でもしてみようかと考えている所だ。


――だけど今日は忙しい日で、いつもより多めの仕事が任されている。

これを全部終わらさなければならないから、少し残業になるかも知れない。

今は休憩時間で いつもはのんびりしているが、今日は机に突っ伏していた。


「(はぁ…)」


そう、心の中でため息をついていた時。


「う゛おぉっ!」

「!」


私のデスクの真横で 誰かが物を落としたのか、思わず驚きの声をあげている人がいた。

それは、私と同期で「在庫管理」の役割の社員 ――丸井 元汰(まるい げんた)だった。

私は彼と関わりもないし、名前を見たことがあるぐらいだ。


彼は大量の書類を運んでいたらしく、ほとんど全部を落としてしまっていた。


「プッ…(おっちょこちょいだな…w)」


そんな様子を上から見て、私は思わず吹き出しそうになった。

誰も見向きもせず、真横を素通りする人もいた。

だけど彼は真剣に拾っていたし、私は笑いをこらえて手伝ってあげることにした。


「あの、手伝いましょうか?」

「あ、すみません!僕がドジで……」

「いえ、全然__」 「!!」


彼が謝りながらこちらを振り向いた瞬間、私はドキッとしてしまった。


「(か、カッコイイ…!)」


顔立ちが凄く綺麗で、髪型は爽やかなツーブロック。

目は子どものようにキラキラとしていて… でも、どこか清らかな雰囲気を感じさせた。


「……どうかされました?」

「あ、何でも無いですっ!て、手伝います!」

「そうですか。ありがとうございます。」


私は、何事も無かったかのように書類をそそくさと拾い上げ、デスクに置いていった。

そして全てを拾い終わり、彼は笑顔でこちらにお礼を言ってきた。


「ありがとうございました、助かりました!」

「いえ、これぐらいの事なら全然大丈夫ですよ!」

「…でも、嬉しかったです!」

「そうですか!こちらも__ っていうか丸井さん、急いでるんじゃ…」

「あ!忘れてた! ごめんなさいっ、また!」


丸井さんは、向かっていた部屋の方に走っていった。

本当にドジな人だ。


「(それにしてもあの人、凄いカッコよかったな……)」


私は、さっきの彼の笑顔をもう一度思い出す。

爽やかで、輝かしくて… 物凄く眩しい笑顔だった。


「(またどこかで会えるかな?)」


そんな少しの期待を胸に、私は仕事に手を付けた。

休憩時間ももう少しで終わるし、残業しないためにも早くやっていかなきゃ…!

__丸井さんと会えるかも、だしね………!




―――そんな私の期待は、まさかの場面で叶うことになる。

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コメント

3

ユーザー

おぉー!面白そうだからまめに見るね!

ユーザー

ツーブロックの男性、想像しただけでもカッコイイ♡ ついに来た!大人ラブストーリー?

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