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32 - 第28話:レンアイCARDからの招待

2025年11月17日

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第28話:レンアイCARDからの招待

昼休みの図書室。

春光がやわらかく差し込むなか、天野ミオは封筒を握っていた。


赤のエンボスロゴ――

「RENLove_Corporate」

封筒の角には、レンアイCARD株式会社の正式印が浮かんでいる。


ミオは制服の上にクリーム色のカーディガンを羽織り、首元のリボンは結ばずそのまま。

髪は低い位置でまとめられ、耳元には控えめなイヤーカフが光っていた。


封を開けると、中には一通の手紙とタブレットサイズの電子招待状。

それは、ミオを**“次世代恋愛研究モニター”**として迎えたいという公式オファーだった。


内容はこうだ。


「演出なき恋愛の実践例」として全国から注目を集めたミオに、今後の“演出依存からの回復”を提唱する新プロジェクトへ参加してほしい、というもの。


いまや恋レアは一時の熱狂から、“感情とどう共存すべきか”という問いへと進化を始めていた。


教室ではすでに話題になっていた。

「ミオちゃん、会社に呼ばれたんでしょ?」

「テレビにも出るらしいよ」「ガチの“ナチュラル恋愛モデル”だって」


その空気に、ミオは肩をすくめるように笑った。


注目されたくて恋をしたわけじゃない。

でも、自分の決断が、何かを動かしてしまったのだとしたら――

その“責任”に、自分なりの返事をするべきかもしれない。


放課後、校舎裏。

いつものように、大山トキヤが壁にもたれていた。


制服のジャケットを脱ぎ、グレーのフード付きパーカー。

耳にはイヤホンをしていたが、ミオに気づくと片耳だけ外した。


彼女はそのまま、彼の隣に立った。


タブレットを見せることも、内容を説明することもなかった。

ただ、「招待された」とだけ告げた。


トキヤは一瞬だけ視線をそらし、空を見た。

夕日がグラウンドを照らし、長い影をつくっていた。


「行くの?」と聞かれたとき、ミオは答えなかった。

でも、その沈黙が、少しだけ“考えさせてほしい”という意思を持っていた。


ふたりの間を、風が通る。

それは、誰かが設計した演出ではない。

ただ自然な、季節の流れだった。

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