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俺はわかっている。これは間違いなく夢だ。俺はあの時の様子を俯瞰しているんだ。

「当主様、どちらに行かれるのですか?」

「少し厄介なことがあってな。解決には時間がかかるかもしれない。アッシュ、何かがあったらアルフレッドのことを頼むぞ。」

上着を身に着けたレスター・アルヴィアン前当主、つまり俺の父親がアルヴィアンにある屋敷の玄関でアッシュと話しをしている。

「父上、どこかに行かれるのですか?」玄関が少し騒がしいことに気づいた俺は玄関に向かったんだ。

「アルフレッド、国境の方で起こった貨物の問題を解決するために少し出かけてくる。大人しくしているんだぞ。」

「父上、本当に大丈夫ですか?」

「ああ。今回の問題はいつもの問題と比べものにならないくらい厄介でな。少し混乱しているだけだ。」

「母上は?」

「もう馬車に先に乗っている。」

「いつ頃戻りますか?」

「おそらく数日で戻れるだろう。」

「わかりました。父上と母上の帰りを待っています。」

「…ああ、頼んだぞ。アッシュもな。今後ともアルヴィアン家を支えてくれ。」

「承知しました。行ってらっしゃいませ。」

これはアルヴィアン候爵夫妻が亡くなる前に俺がした最後の会話だ。数日で戻るはずが数日で戻らなかった2人。2人が死んだことを王立騎士団から伝えられたのはこの会話をした1週間後だ。その日は俺だけが残された日であり、そして戦いと変革が始まった日でもある。


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