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「…………理麻?」
新宿駅の人混みと喧騒の中から、背中に飛んできた声に、私は弾かれたように振り返った。
「えっ? もしかして…………恵斗くん?」
「やっぱり理麻だったか。久しぶりだな」
十年振りに会った小沢 恵斗は、目を細めながら、私に近寄ってくる。
彼は、私よりも二つ年上の二十九歳。
大学進学と同時に実家を出て、関西の有名私立大学に入学した。
母から聞いた話だと、彼は大学卒業後、東京の一流商社に就職し、実家に戻らずに一人暮らししている、という。
この情報は、私の母が、うちの隣に住む恵斗くんのお母さんから聞いたらしい。
「それにしても、理麻。すげぇ綺麗になったな」
「ふふっ……。恵斗くんの中では、私が女子高生のままだったんだね。もう私、二十七歳だよ」
「十年経てば、女性の外見も変わるよな。でも、理麻の面影は、しっかり残ってる」
男性にしては形が綺麗な恵斗くんの唇に、私はドキッとしながらも、微笑みを何とか保った。
十年振りに再会した恵斗くんは、大人の男性だった。
キリッとした中にも、男性特有の色っぽさを滲ませた顔立ち。
奥二重の目元は切れ長で、アップバングさせた黒髪は、耳周りをツーブロックにさせている。
背は低くもなく、高過ぎでもなく、といったところか。
けれど、私は身長が百五十三センチだから、恵斗くんが、かなり背が高いように見える。
(ヤバッ…………恵斗くん……すごくカッコ良くなって…………ドキドキしちゃうよ……)
あまりにも素敵な男性に変貌した恵斗くんを、私は見惚れていると、頭上から彼の声が降ってきた。
「ところで、理麻は新宿で何してたの?」
「ヒマだったから、ウインドウショッピングしに来たんだけど、そろそろ帰ろうかなって思ってた」
落ち着いた大人の雰囲気を纏わせている恵斗くんに見下ろされた私は、照れ臭くなって、髪を掻き上げる。
そんな様子を、彼は柔和な眼差しを私に向けて、そうなんだ、と答えた。
恵斗くんが何かを思いついたのか、唇を緩めながら、目尻を下げる。
「もし、理麻に時間があるんだったら……お茶しない?」
コメント
1件
えー!!待って待って待って!!😭💕 理麻ちゃんと恵斗くんの再会シーン、心臓がドキドキしっぱなしだったよ!! 「すげぇ綺麗になったな」からの「面影はしっかり残ってる」って恵斗くんの言葉選びが大人すぎてヤバい!理麻ちゃんの内心のドキドキ描写もめっちゃ伝わってきて、こっちまで照れちゃうよ🥺💖 久しぶりに会った幼馴染との「お茶しない?」って展開…第一話から既に激熱!!続きが気になりすぎるよ〜⋆♡ 二人の距離がどう変わっていくのか、もっと見たいです!!👀✨
#シングルマザー
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管野アリオ
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