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「ええ、俺たちの相性は悪くないと信じたいですね、ユリアス王子殿下?」

俺はそう首を傾げてユリアスを見遣り、国王陛下に返答する。ユリアスは嬉しそう、だが少し不安そうに口を開く。

「…そうだね。この後はどうするの?」

「新しい街道は安全ですし、このままアルヴィアン邸に戻ることを考えていました。」

「…君は僕のために泊まっていってくれないの、アルヴィアン侯爵代理?」

ユリアスはそう言って俺のカーディガンの裾を掴む。

「わかりました、そこまでおっしゃるのでしたら俺は泊まっていきますよ、ユリアス王子殿下。」

「…そう言ってくれてうれしいよ。」

ユリアスは人形のように整った顔に心からの笑顔を浮かべる。

「ジョー・アルヴィアン、着替えはあるか?」

国王陛下は待ちわびたように、あるいは覚悟を決めたように口を開く。

「この季節は天気が悪くなる可能性もあったので持ってきていたはずです。俺の従者のところに行って確認してみます。」

クレインは年中温暖だが特に10月以降以降は曇りがちの日も多い。そして季節の変わり目である9月から11月は嵐や急な突風も目立つ。嵐や突風はクレインの秋の名物ではあるが、だからこそ外出の際には着替えや雨具が必要になることが多い。


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