雲一つない晴天。
絶好のお出かけ日和だ。
私は腕時計を確認しながら改札を抜ける。
よし、予定通り。
約束の十分前に到着する電車は、遅延なく私を届けた。
お蔭で前回とは違って、髪も乱れていないし、スカートも翻っていない。
そして、ヒールではなくスニーカーを履いているので、転びそうになってもいない。
私は構外へと出て、駅前の待ち合わせスポットである噴水へと向かった。
大体いつもこの辺り、と二人の中で決めている場所がある。
慣れた足取りでそこへ向かうと、ぴた、と歩みが止まった。
少しの間を置いて再び歩き出し、そろーと顔を覗かせる。
「……早くない?」
窺うと、既に待ち合わせ場所に居た総一朗が、携帯から顔を上げた。
「おう」
ただ時間を潰していただけなのか、すぐに携帯をバックポケットへ仕舞う。
「お前こそ、早い*********
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