「村尾、まだ終わらない?」
二期上の先輩が顔を覗かせるので、ぱっと顔を上げた。
「あと三十分くらいで終わります」
「手伝い必要?」
「いえ、大丈夫です」
「そう? じゃ、悪いけど施錠頼んでいいか? 村尾が最後なんだ」
「了解です、締めて帰ります。お疲れ様です」
「悪いな、お疲れさん」
じゃ、と片手を上げてドアを閉める先輩に会釈をする。
一人になったフロアで、もう冷め切ったコーヒーを口に含む。
「…………」
瑞希が誘われた合コンに参加したいと言い出したのは、つい昼間の話だ。
神妙な顔つきで何を言い出すかと思えば、生真面目にも俺の許可を取った。
「……ふ」
自然と緩む口元を、誰に見られるでもないのに咳払いで誤魔化した。
「それくらい、別にいいのに」
会社を出るギリギリまで俺の表情を伺っていた彼女の顔を思い起こす。
「……可*********
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コメント
2件
え、やば、! かっこよすぎですわ、、