コメント
3件
そりゃぁ、もちろん同じ部屋でしょ🤭🩷🩷🩷
優羽ちゃん可愛すぎるぅ〜(⋈◍>◡<◍)。✧♡ 岳大さんは一歩、二歩くらい前へ進もうとしていると思いますよ🥰
初めてお会いする岳大さんの叔父さんに結婚のご挨拶の一泊旅行🚗💨 流星君も保育所のお泊まり会を楽しみにしてて成長の過程が出てますね✨優羽ちゃんも舞子さんが言うように緊張もありながら内面からの美しさも滲みだしてると思うなぁ🤭❤️ お部屋も✨きっと一緒だよね❤️婚約者なんだから別の選択はないよぉ😽💞 岳大さんの大きな愛で優羽ちゃんを潰さないようよろしくお願いしますね❤️🩷
そして3月になった。
この日は朝からバタバタしていた。
今日は流星がこの町の保育園に入ってから二度目のお泊まり保育の日だった。保育園では9月と3月に二度のお泊まり保育がある。
9月はキャンプとお月見、そして今回は年長さんとのお別れ会と移動式プラネタリウムの上映がある。流星はこのプラネタリウムをとても楽しみにしていたので今日は朝からテンションが高めだ。
優羽は忘れ物がないかもう一度流星の荷物をチェックしてから流星を保育園まで送った。
保育園に行く途中の車内で流星が聞いた。
「ママはきょうはたけちゃんとけっこんのごあいさつにいってくるんだよね?」
「そうよ。でも流星が帰ってくるまでには戻っているから」
「わかった! たけちゃんによろしくね!」
流星は笑顔で言った。
東京の保育園のお泊まり保育ではまだ年少だったという事もあり母親と離れる不安から別れ際に大泣きしていた。
でも長野の保育園に通い始めてからはお泊まり保育を心待ちにしている。優羽と一晩離れても全く平気なようでケロっとしている。
そんな流星の成長に親としては嬉しい反面ほんのちょっぴり淋しいような気もした。
優羽の姿が少しでも見えないと泣きながら後をを追いかけて来たあの頃の流星はもういない。
今では一人でお泊まりもできるお兄ちゃんへしっかりと成長していた。
流星を保育園に送った後山荘へ戻った優羽は今度は自分の準備でバタバタした。
ジーンズからフレアーのロングスカートとセーターに着替え靴はブーツに履き替える。そしてダウンコートを用意した。
朝適当に済ませたメイクをもう一度きちんと仕上げると室内をざっと片付けてから昨夜準備した一泊分の荷物をもう一度チェックする。
旅行なんて高校の親友との卒業旅行以来一度も行っていないので久しぶりの旅の準備は何か忘れ物があるのではないかとつい不安になる。
着替えに化粧品に財布、そして携帯と充電器。とりあえずはそれさえあればなんとかなるだろう。
あとは用意した手土産も忘れないようにしないとだ。
バタバタしているうちに岳大が迎えに来る時間が近付いてきた。
優羽は荷物持って慌てて部屋を出た。そして食堂にいる三橋夫妻と紗子に挨拶をしてから山荘の玄関へ向かう。
途中フロントを手伝いに来てくれていた舞子と立ち話をした。
「優羽ちゃん、今日はなんだかいつもより綺麗よ」
「ご挨拶に行くから失礼がないように久々にちゃんとメイクをしたの」
優羽はそう言って笑った。
「そうだったのね。それにしても八ヶ岳のホテルなんて素敵ー! 私はまだ裕樹さんと旅行に行った事がないから羨ましいわー」
そこで優羽が慌てて言った。
「これは旅行じゃなくて挨拶だから」
すると舞子が優羽のすぐ傍まで来て小声で聞く。
「お部屋は一緒なのよね?」
思いもかけない舞子からの質問に優羽は驚く。
「え? それはないでしょう? まだ結婚も婚約もしていないんだから」
「えーっ、そうかなぁ? 私の予想ではきっと一緒の部屋だと思うわ」
舞子が自信あり気に言ったので途端に優羽は自信をなくす。
優羽は舞子に聞かれるまで全く何も考えていなかった。
まだちゃんと付き合っているという実感もないしこれから徐々にそういう雰囲気になるものだと思っていたので今回の旅ではまだ別々の部屋だと思い込んでいた。
しかし舞子の言葉に急に不安になる。
「そうなの?」
優羽の狼狽ぶりを見た舞子は慌てて笑顔で言った。
「優羽ちゃんならきっと大丈夫よ、ファイト!」
舞子はクスクスと笑うと優羽の肩をポンと叩いた。ちょうどその時岳大の車が玄関の前に到着した。
「おはよう! 出かける準備は出来たかな?」
「お、おはようございます。今日はよろしくお願いします」
岳大はニッコリ微笑むと優羽の荷物を後部座席へ積み込んでくれた。
そして助手席のドアを開けるとうやうやしく言った。
「さあ、ではお嬢様どうぞ」
その冗談に反応する余裕もなく優羽はそのまま素直に乗り込む。
「あ、ありがとうございます!」
ちょうどそこへ紗子が見送りに来てくれた。紗子は舞子と並んでから言った。
「二人とも、気をつけていってらっしゃいね」
「ありがとうございます。では行ってきます!」
岳大は二人に向かって軽く会釈をすると運転席へ乗り込む。
その間優羽は助手席から二人に手を振った。
そしていよいよ二人だけの1泊2日の旅がスタートした。