「ところで、もう一人遅いですね?」
そこそこ盛り上がる合コンの最中、途切れた会話の合間に尋ねた。
「すみません、連絡あったのでもう来ると思うんですけど……あ。」
「遅れました!」
外気を伴って現れた男性に一斉に注目する。
「いやーちょっとトラブっちゃって……えーっと俺の席はここでいいのかな?」
言いながら、私の正面に腰を下ろした男性を見て、私は瞬きを繰り返す。
おかしい。視力はよかったはずだが。
凝視する私の視線に気づいたのか、男性が顔を上げて私に向いた。
男性も同じように目を細めて、焦点を合わせるように瞬きをしてから、唐突に叫んだ。
「どあっ!堂本じゃん!?」
何だ何だと視線が集まってくる中、私は眉間に皺を寄せた。
「……やはり、堤先輩でしたか」
ふう、と逃がすような息を吐く。****************************
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