瑞希に、俺と知り合ってから六人目の恋人ができたのは、つい先々月の話だ。
ハンカチを拾ってもらった縁だ、とどこかで聞いたことがあるような話で惚気ていた。
溢れんばかりの笑顔でそう語っていた彼女が、今は打って変わって深刻な表情をしている。
会社近くのカフェでランチメニューの注文を終えると、彼女がぽつりと呟いた。
「私……何か憑いてるのかな?」
「……まさか、……今回も?」
一言だけで察して確認すると、彼女の肩が小刻みに震えた。
「…………もうやだ」
自分の言葉が引き金になったように、大粒の涙が零れ落ちた。
「、瑞希」
頬を伝う涙が、彼女との出会いを反芻させた。
思えば、初めて出会った時も、彼女は泣いていた。
その日は、盛大に寝坊した。
出欠にうるさい教授でなければ諦めもしたのだろうが、そうもいかない。
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