涼side~
「雨が降ればいいって……」
断りもせずに部屋のカーテンを開け放たれて、陽の光が目の奥に刺さるような眩しさに顔をしかめる。
「こんなにいい天気だしねー。無理だろうな」
「はいはい。分かってますよ。そんなことは」
外を確認するまでもない。もうすでに一か月間の天気は把握済みで、夏の終わりまでまとまった雨は降らないことを俺は知っている。
「もー、何しに来たんだよ。もしかして小言を言うためだけにわざわざ?そんな無駄なことしてないでいい人見つけて両親喜ばせてあげたら?電話かかってくると毎回「彼女は出来たか?」「結婚はまだか?」って聞かれるんだろ?」
「大きなお世話だよ。僕は好きでこの仕事をやってるし充実してる。それに、真面目にコツコツとやっていれば思わぬ出会いがあったりするかもしれないだろ」
「”出会い”ねぇ……。例えば?」
「逃げる作家に撒かれたう**************************
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