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好きすぎて死んだ、小説家になれるよ
【ㅤ隣 席ㅤのㅤ永 久 持 続 魔 法ㅤ】
⚠ 百合
⚠ 飲酒シーン ちょこっとあります
主人公目線 固定です!
教室で 初めて会ったときの第一印象は
「 無機質な子 」だった
無口で、いつもどこか遠くを見つめていて
風で髪が靡くたびに、そのまま さっ と
消えてしまいそうな 雰囲気を纏っている女の子。
隣の席にいる のに、まるで私と彼女 の間だけ
時間の流れが 変わっているようで
机 と 机の間。 たった数cm の 隙間 で
彼女と私 の 世界がくっきり 変わっているように
感じる
そんな彼女を一言 で 表すなら「 儚い 」というより
「 2次元 」の 方が 彼女にぴったりだと 思った
そんな雰囲気の 彼女 と 隣の席になって数ヶ月
特に印象は 変わらなかった。
強いて言うなら、
•ㅤすごく字が綺麗なこと
•ㅤ授業が始まる前、いつもハンドクリームを塗ること
あと 窓側の席だからか
彼女の 黒髪に 光が当たってすっごく綺麗だった。
心なしか私も 字と髪が 綺麗になった …ㅤ気がする。
なんと今日は 席替えの日。
朝から 最悪な気分で授業中も全く集中できなかった。
そもそも 彼女の癖だとか、
綺麗な 横顔を、
特等席で 見れるこの席を誰にも譲りたくない
彼女の 魅力を独占するの は 私だけがいい
彼女が 見ている景色を 近くで見ることができる
この席 を 誰か に とられたくない
もしも自分以外の 誰かが 彼女に心を奪われて
彼女の魅力に 気付いてしまったら?
そうやって勝手に 想像して、
自分でも気付かない うち に、
いつの間にか 独占欲の ような
濁っていて底の見えない黒い感情 に 染まって、
胃がぎゅっと締め付けられては 、
気持ち悪くなって を 繰り返すようになっていた。
こんな どろどろした黒い欲の塊 から
目を背けるように
ちらっと、 隣の席の彼女に視線を移すと、
絵に書いたような 綺麗な横顔 が見えた。
「かわいい」より「キレイ」より、
やっぱり「美しい」という言葉が似合う横顔
私には 彼女だけが いつもキラキラ輝いて見えた。
彼女を 見ていると
魔法 に かけられたみたいに
嫌な 気持ちも 人も 理不尽なことだって忘れられる。
ずっとこの時間が続けばいいのに。
なんて
ぼーっとしながら考えていると
『 悲しいね 』
と 、隣から 一言
驚きつつも、 ぱっ と 改めて 彼女に視線を向けて、
『 ぇ 、 あ、 うん! 』
『 わ…ㅤ私も 悲しい ! 』
さっきまで 無言だったせいか、声 が 裏返ったのが
恥ずかしくて 、視線を ノートに戻す
続けて 彼女は
『 また 隣になったときは よろしくね 』
と 優しい声で そう言ってくれた。
彼女からの その一言が本当に 嬉しくて嬉しくて、
私は 彼女の 目を見ながら
『 …!! うん っ!! 』 と 、一番の笑顔で そう言った
その日は、いつもよりずっと、
彼女が キラキラして見えた。
✕ 年後
『 …… はぁ 』
がやがや と あちこちで会話が聞こえてくる。
前も 後ろも 酒の匂いで 、そんなに呑んでいないのに
酔ってしまいそうだった。
『 こんな事なら 来なきゃ良かった … 』
なんて考えながら
目の前 にいる 酔っ払いの 戯言 を
右から左 に 聞き流しながらㅤ1人反省会を 開催する
すると
私が あまり呑んでなかったのに気付いたのか
─ㅤえ 全然 のんでなくなーい?? のんでのんで 〜
と 酒癖の 悪い 同僚がお酒を勧めてくる。
『 ぁ…… ええっと 、 』
私自身 全くと言っていいほどお酒に耐性が 無く、
もはやこの場の 雰囲気で 少し酔ってしまっているくらい弱い 。
『 お酒 … そんな強くなくて、 』
と やんわり断ってみるが
─ㅤそんなの関係ないよ 〜 私も 弱いも〜ん
なんて謎理論 で 返された。
運が悪いことに 周りを見ても 酔っ払い 酔っ払い ……
─ㅤねえ 〜 ㅤはーやーく 〜
『 …ㅤじゃあ、 … 』
と、 諦めて グラスを持ち、呑もうとしたとき
『 ね、それ 一口頂戴 』
と 、 隣から 一言
突然 、今までずっと 聞きたかった 声が 隣に居て
『 ぇ …ぁ、 』
なんて言いながら おどおど していると、
『 コレ 貰うね 』
それだけ 言って
彼女 は 私の手からグラスを取ると
くいっと 飲みきってくれた
そのまま 彼女は私の手を引いて
空いていた 端っこの席に二人並んで座る。
まだ全く状況が掴めず、固まっている私に
追い打ちをかけるように、
『 また 隣だね 』
と、あの頃 よりもずっと 美しくて、強くて、
艶っぽい、
いたずらっ子 みたいな笑顔 で そう言う彼女
そんな 彼女に
半分 思考停止 しながら 何とか 返す言葉を探す。
『 … これからは 、ずっと隣がいいな 』
少しウルフカットが入った綺麗なロングの黒髪と
あの頃よりも もっと 綺麗な横顔。
あの頃とは違う、お酒と煙草の匂いが漂う空間で
お互いに 数cmの隙間もないほど きゅっと手を繋いで 、同じ 時間を過ごす
あの頃と同じ 隣の席で。
“ㅤㅤ貴方の 隣が 似合うのは
ㅤㅤㅤㅤㅤ永久に 私だけ で ありますようにㅤㅤ”
.