「おい、知ってる?例の奴隷のレンタル券、ついに使ったやつが出たらしいぞ」
「は?マジで?そんなん当たるやついたのかよ」
「いるらしい。まぁ、レンタルだからそのうち戻ってくるだろうけどな」
「つまり、次は俺らの番ってこと?な?そうだろ?」
「お前、夢見すぎ。どうせ仕組まれてんだよ。人を引き寄せるための餌だっての」
「まぁ、確かにそうだよなー。でもさ、誰が当たったんだ?」
「どっかのじいさんだってよ」
「じいさん?なんでまたじいさんが……どうすんだよ、そんなの」
「いやいや、年取ったって性欲はあるもんだろ?知らんけど」
「はっはっは、生き急ぐじいさんね。で、そのじいさん、どこに住んでんだ?」
「町の外だってさ。山奥、誰もいないとこ」
「そりゃそうだ、人間なんて追い詰められたらそんな場所しか住めないしな」
「人間ってほんとに哀れだよなぁ。あーあ、でも『アオイ』って今、どうしてんだろうな」
「『アオイ』……。」
「あいつか……。いや、考えるだけ損だろ。どうせ俺らの手には届かない」
「そうだな。俺らは俺らの世界で楽しむだけさ」
「うーん……なんかモヤモヤすんだけど、ま、いっか」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!