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第36話 不可思議な胸騒ぎ
「――おっ、と」
銀二が意識を取り戻したとき、床に倒れそうになりどうにか踏ん張った。
背中には壁。
視界は高く、どこか見覚えのある建物の廊下。
「冬花が働いてるとこ、か」
周りに誰もいないからか、確認するように自分の手を見て呟く銀二。
「……今回はどうしたんだか」
言いながら銀二が目を閉じると――銀二の脳内で、冬花が元に戻ってからたった今さっきまでの光景が高速で流れていった。
――銀二は、長生きした末に特別な力を得た、猫又である。
自分の身体に戻ったとき、それまでの記憶が共有されると先日冬花に説明した銀二だが。
理屈はともかく、実は冬花と入れ替わったときも同様なのだった。
ただの人間である冬花にそんな力はないので、大事なことは冬花に共有しなければいけないのだが。
銀二が周りを不審に思わせず冬花のフリができたのは、ほぼこの力のおかげで*******
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