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瑠璃マリコ
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#イケメン
蒼乃 月
24
#シークレットベビー
デスクに戻った圭は、さっそく友人の響野侑に、メールで依頼内容を伝え、送信した。
昼休みに入り、彼は久々に職場の近くのカフェで昼食を摂っていると、スマートフォンが着信を知らせている。
親友、侑からの電話だ。
「もしもし。葉山です」
彼は席を離れ、店内の隅に移動した。
『…………圭。久しぶりだな。まさか圭から仕事の依頼が来るとは思わなかったから、驚いていたところだ。しかも、DTMだろ?』
「今、俺のいるDTM事業部は、スマートフォンで楽曲が作成できるアプリを開発中なんだ。メールでも伝えたが、侑のトランペットの音色を、是非とも弊社のアプリで音源として採用したい。いいだろうか?」
侑は、しばし無言の後、画面の奥で小さくフッと笑みを漏らす。
『…………親友から仕事の依頼だ。喜んで引き受けさせてもらう』
「侑、ありがとう」
『…………で、俺はどうすればいいんだ? ハヤマの本社は、確か立川だよな?』
「ああ。そうだ。楽器を持って来社してもらえたらいい。日程は調整して、またこちらから連絡を入れさせてもらうよ」
『…………分かった。初めての仕事だし、俺も楽しみだ』
その後、侑と軽く挨拶を交わした圭は、通話を終えると席に戻る。
(早くメシを済ませて、柏木に報告しないと……)
普段よりも早く昼食を済ませた圭は、親友に仕事を依頼してOKをもらったせいか、足取りも軽やかにカフェを出ると、急ぎ足で会社へ戻った。
「おお! そうか。響野氏、快諾してくれたか。なら、四月の第一金曜日の午前中で、アポを取ってみてくれ」
「了解です」
圭は社に戻り、すぐさま柏木に報告すると、同期の上司は、安堵したように目を細めた。
(せっかくDTM事業部でアプリの制作に携わっているんだ。他社に負けない、楽曲制作アプリを作りたい……)
彼はフゥッと呼吸を整えて気合を入れると、気持ちを引き締める。
「葉山」
圭がデスクに戻ろうとした時、柏木の声が背中越しに投げ掛けられる。
「…………お前……DTM事業部に来て、変わったな。それも……いい方向に」
「…………」
圭は照れもあり、何も答えず、唇の端に笑みを滲ませると、自身のデスクに戻り、パソコンを開いた。
コメント
2件
圭さんの変化は嬉しいけれど、まだ静岡に行ってしまったのは知らないんだよね。
おお、圭くん、ちゃんと侑くんに連絡できたんですね!親友から仕事の依頼で「喜んで引き受ける」って返事をもらえるの、なんだかじーんと来ました。しかも柏木さんが「お前、変わったな」って言ってくれて…これまでの圭くんの変化を見てきた読者としては、ちょっと胸が熱くなります。仕事も人間関係も良い方向に回り始めてて、これからの展開がますます楽しみです!