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何度読んでも素敵な物語ばっかり……✨✨最高!!!(時間分けて読んでたんでコメ遅くなりました……💦) 全部で約9000文字あるって凄いね……!意外と読んでると9000文字ってあっという間なんだな、って思った💭
これだけで約9000文字あります。なんか自分でも訳が分からないんですが1000文字くらい増えちゃいました…。
2020年3月4日「人生ゲーム」
『ねぇ、面白いゲーム見つけたの』
勉強をしている部屋に無機質な音が響く。
勉強を中断して画面を見る。
『なに?』
どうせ課題の答えを写したいだけだと思いスマホを閉じようとすると返信が返ってきた。
『だから!面白いゲーム見つけたから紹介しに来たの!』
『ゲーム?』
『そう!人生ゲームって言うんだけど面白いからやってみて!最近勉強しかしてないな〜って思って!』
『それって普通のゲームだよね?』
この子はたまにおかしなものを紹介してくる。念には念を入れるべきだと自分の勘が告げている。
『大丈夫!至って普通だよ!』
『じゃあ…ダウンロードしてみようかな…』
いい息抜きになってくれればいいけど…。
まんまと引っかかってくれた!私が普通のゲームを教えるわけが無いのに。
最近友達が増えたからって調子乗ってるし自業自得だよね!
それに、あれはただのゲームじゃない。マスに書かれていることが本当に起こる不思議なアプリ。あのままゲームで死んでくれると非常にありがたい。
いつまでもつのかなぁ…?
『ねぇ、私が今止まっているマス教えてあげようか?』
急に通知が来たと思ったらこの前のゲームをまだプレイしていたのか。
『知りたい!今のマスはなんなの?』
私しか返せないんだからちゃんと返信してあげないとね。
『あるゲームに取り憑かれた。1人だと出来ないゲームなので友達を1人誘う』
『へぇ〜。それで誰を誘うの?』
誘われる人は正直、この子と友達になったことを恨んで欲しい。
わたしのせいじゃないもん。
『今誘ってるじゃん』
は…?何を言って…
『一緒に楽しい楽しいゲームをしよう?』
最期に私が聞いたのは、自分の悲鳴に似たなにかだったような気がする。
2020年4月19日「GAME OVER」
「あーっ!またかよ…」
黒い画面に浮かぶGAME OVERの文字。今日だけで一生分見たような気がする。
気晴らしにアニメでも見るか…と思いゲーム機の電源を落とし、スマホを手に取る。
「あれ?」
ある友人からの着信履歴だった。
「面倒だけどこっちからかけるか…」
『もしもし〜?』
『あっ!ようやく出た!何回かけたと思ってるんだよ〜』
『悪い。ゲームしてた』
『俺も。急がすようで悪いんだけど早速要件言ってもいいか?』
『おう』
『俺と一緒にゲームしない?』
『どんなゲーム?』
『もう1回のないゲーム』
『なにそれ面白そう!スリル満点じゃねぇか!』
『だろ?一緒にやろうぜ』
『てかなんで俺なんだよ』
『このゲーム条件があってさ、それに当てはまるのがお前しかいなかったんだよ』
『へ〜。じゃあ早速お前の家向かうぞ?』
『りょ〜かい』
条件に合うのが俺しかいないとかそんなゲームやりたいに決まっている。
「おーい来たぞ〜」
「よっ!早速やろーぜ!」
あいつの部屋に向かってゲームの準備をする。
「なんのゲームする?」
「格ゲー」
「りょーかい」
……こいつの家に格ゲーなんてあったっけ?
画面に浮かぶGAME OVERの文字。もう本当に一生分見た光景だ。
「お前絶対1人で練習しただろ!」
格ゲーを普段全くと言っていいほどやらない俺は案の定ボコボコにされた。
ぐらっと視界が斜めになる。全身が痛い。
「うぁ…」
情けない声を出しながら倒れる。
「じゃあな」
助けてくれると思った友人は俺の目の前で屈んで手を振る。憎らしいほどいい笑顔で。
「な?言っただろ?もう1回のないって」
意識が遠のいていくのを感じる。
視界が白く染まりつつある。
「このゲームには条件がある。それは…俺が殺したいと思っている人」
「…なんでっ…」
意識なんてほぼない俺が出した言葉は疑問だった。
「あれ?まだ意識あるの?それじゃあ…」
コントローラー片手にあいつは言った。
「もう1戦する?」
2020年5月18日「イッテラッシャイマセ」
「ねぇ?こんな話聞いたことある?」
「こんな話じゃ分からない。どんな話?」
「なんか死ぬほど怖いジェットコースターの話」
「ふーん」
わくわくと友人を見る。気がついてくれ。
「もしかして行きたいの?」
「うん!」
気がついてくれた。良かった。
「はぁ…分かったよ。行こうか」
「やった〜!!」
「それにしても…どんな所なの?」
「噂によると帰ってきた人が居ないんだって…」
「なにそれ…こわ…」
「ホラーが得意なこの私に任せとけって!」
「着いた〜!」
「ここ本当に営業してるの?真っ暗だけど?」
「やってるばす…」
「いらっしゃいませ…」
「あっこんにちは〜」
「お客様ですよね…?」
「はい!」
「アトラクションは”矢印”でよろしいですか?」
「お願いします!」
「では少し…お話をさせていただきます…」
ここには昔、アトラクションがもう2つほどありました。
名前は”人生ゲーム”と”GAME OVER”です。
そこの管理人は友達を誘っては殺しました。
それに気がついた園長は管理人を殺しました。
ここで殺人が起これば遊園地の泊は落ちます。
なのに…なんで今になって話題になっていると思いますか?
「何だったんだろうね。あの話」
「さぁ?でもかわいそうだね。管理人さんの友達は管理人さんを信じただけなのに」
「と言うか…このアトラクションなんなの?」
「頼む…ここから降りてくれ…。あいつは君達を…!」
「何しているんですか?園長」
「お前…!俺の遊園地を…!よくも…!!」
「だから?」
「ねぇ…これ落ちそうじゃない?」
「おや、そろそろですか。それでは」
丁寧にお辞儀して彼女は言った。
「いってらっしゃいませ」
2020年8月1日「綺麗な場所で君にサヨナラを」
「…綺麗な所だね」
「だな…」
「少し…ここで待っていてくれない?」
「…なんで?」
「いや…別に…」
「ならまだここにいるか」
「もう…辞めて!私をこれ以上縛らないで!」
「っ……」
「ほら…何も言えないじゃん…。もう疲れたんだよ…」
「そうだったのか…。もう…俺といた時間なんて…いらないのか?」
「いらない!そんなのもういらない!」
「なら…もう人生やり直せよ」
「は、はぁ?別れるだけで十分!さようなら!」
そう言って私は走った。
今まで走ったことないくらい
たくさん
たくさん
たくさん
走った。
「これで良かったんだよな…。もう残りの時間は少ないから…どうか…どうか…幸せに」
2020年8月3日「綺麗な場所で君にサヨナラを」※コメントでリクエストを頂き書いた短編です。
あの後…走って帰ってきちゃったけど大丈夫だよね…。
大丈夫大丈夫…。
でも…あんなに優しかった彼があんなこと言うなんて何があったのだろうか?
「私に冷めただけだよね…」
おかしい。明らかにおかしい。
いつもは数日経てば連絡してくれるのに。
「おーい!注文頼む〜!」
「あっ。はーい!」
仕事が終わったら電話をしよう。
それでちゃんと謝るんだ。ごめんねって。
「よし…かけるぞ!」
……あれ?出ない…?
………!繋がった!
「もしもし…」
「はい…」
女の声?
「あの…どちら様でしょうか?」
「お前が…!お前が!!!」
「はい…?」
「お前があの時誘っていなければ!あの子は助かったのに!」
「え…?どういうことですか?」
「私の息子は病気だったのよ!死ぬことは決定してしまっていたけど延命措置はできた!」
「え…?病気…?」
「その手術をあの日やる予定だったのに!お前が誘うからあの子当日にいなくなっちゃったのよ!」
言葉が…出ない。
彼が…病気…?
「お前に渡して欲しいものを預かってるわ。ポストに入れておくから勝手に読んで頂戴」
渡して欲しいもの…?もう渡せない状況になっている…?
「分かりました…。ありがとうございます」
なんて思うのが冷静な人なんだろうか?
彼はもうおそらく…。
嫌だ、なんて身勝手な感情が湧いてくる。
明日はおそらく、彼の遺言が届くのだろう。
それを読んでさっさと死んでしまおう。
私は彼に謝らないといけない。
「これか…」
封筒を開けて中身を見る。
俺の可愛い彼女へ
やっぱ死んじゃったか〜。隠していてごめん。後は追わないでくれ。こっちに来たら追い返してやるからな!もし、また逢えたら、こんな最低な彼氏を1発くらい殴ってくれ。
「はやく…いってほしかったな…なんて…ね」
2020年11月6日「美しい星」
※ゆぴはな様主催のスターコンテストと言うコンテストに参加させていただいた時に書いた短編です。
今日は一段と星が綺麗だ。
こんな日は彼と過ごすのがいちばん。
私は彼の家へ向かった。
家には溢れかえる程のプレゼントがある。
今日は彼の誕生日。
私は星の見える所で彼にプレゼントを渡すと決めていた。
今日、彼は結婚が出来る年齢になった。
星に何度も願ったことがようやくスタートラインに立つことを許された。
しかし、そんなもの、儚く壊れてしまう。
心の準備は出来ていた。
ワクワクが止まらない。
彼が家の中に居なかったら困るから窓を覗いて彼がいることを確認する。
見なければよかった。
いや、見て正解だったのかもしれない。
彼の隣には女がいた。
女の隣で彼は泣いた。
わたしには、みせないすがた。
ふーん…。
ぜったいに、ゆるさないから。
ねぇ?知ってる?
この世では美しくないものは愛されないんだって。
醜いものはみんなだぁいきらいなの。
だから…私も愛されない。
愛していた彼をこの手で殺した。
私はみんなから見て醜くなった。
とある人からこんな話を聞いた。
星は、宇宙のゴミらしい。
ゴミでもあんなに綺麗に輝けるのだ。
私が宇宙の中に住んでいたらとても美しく輝けるのに。
私も、美しく光り輝く星になりたい。
死んでしまえば星になると聞くがあまりにも楽だと思う。
光り輝くスターになりたい。
美しいスターになりたい。
宇宙ではなく、人に認められるスターになりたい。
こんな私が、スターになれるかな?
2020年11月6日「電車」
今まで生きていた中でこれほど美しい景色はあっただろうか?
そう思ってしまうほどここは美しかった。
「どこだろ…。ここ」
確か今日はずっと楽しみにしていた遠くの電車に乗りに来たのだ。
「ごんばんわぁ…」
「ぅわっ!びっくりした…」
「ふへっ…」
気持ち悪い人…。
「今のは冗談ですよ」
「じょ…冗談…?」
「えぇ…。所であなた、ここにいるということは電車がお好きですね?」
「え、えぇ…」
確かに、電車は好きだ。片道2時間もかかる駅にわざわざ来て電車に乗るくらい私は電車が好きだった。
成人してからも変わらずだったから周りの人はまぁ酷かった。
「ここは自由に電車の旅が楽しめる場所です。ここであなたは自由です」
「そうなんですか!?」
ここには私のことを蔑む人がいないんだ!
「ここで…永遠にお楽しみください」
2021年5月6日「言い間違い 未門&桃香」
「ねぇ〜未門〜?いい加減学校終わりに私の家来るの辞めない?」
もう高校生も終わるし…。つ、付き合っているからって流石に家に来すぎでは…?
「え〜?いいじゃ〜ん。桃香の家好き〜」
「そんな理由で…。全く…」
「はやく〜」
もうここまで来たらどっちが家の主だよ…。
まぁ楽しいからいいけど…。
「桃香〜。置いていくぞ〜」
「…置いていったら家入れないよ」
「もーもーかー」
「あ〜もう分かったよ!今行く!」
着いたのはいいけど…。私鍵どこにしまったっけ?
「どうしたの?早く入ろ〜」
「いや…鍵が…ない…」
「え?」
「鍵どっかに落としてきちゃった…。家入れない…」
「じゃあ俺の家来るか」
「は?」
「え?」
「は?」
「だから…俺の家に来たら?」
「未門の家…?」
「そうだよ?」
「行かせていただきます」
「うんw行くか〜!」
「ここら辺こんなに明るかったっけ?」
「工事とか色々あったんだよ。あの頃とは色々違うからな〜」
「時間って早いなぁ…」
「桃香と付き合えるなんて思ってもなかったし」
「それは…。わ、私だって未門と付き合えるなんて思ってなかったよ!」
「そう言いながら俺のこと好きなんでしょ〜?」
「そうだよ!」
「え…?」
「悪いか!ばかっ!」
「恥ずかし…」
「どっちのセリフだよ!もう早く行こ〜」
「ようやく着いた〜。疲れた〜」
「今開けるからな〜」
「なんか…私の事ちびっ子だと思ってない?」
「ん?そんな事ないよ?」
「ほんとかなぁ…」
「はい開いたよ〜」
「やった〜!”ただいま〜”」
「……おかえり桃香」
やばい俺の彼女くそかわいい…。
「ただいま」
「おかえり!未門」
「……なんか桃香と一緒に住んでいるみたい」
「……」
「…なんか言えよ」
「www」
…今日も、この人がいるだけで幸せです。
2021年5月8日「淡い光の夜に」
あなたのいる世界でもう一度”僕”は目を覚ます。
感じるのは温かさ。
それだけだった。
目を覚ましただけではあなたに会えないみたい。
ただ、この広い空の下を歩いていた。
ゆっくりと、歩いている。
おかけになった電話番号は…。
ピーと鳴るあなたの電話番号。
まるで最期に聞いたあの音みたい。
ただ一つ違うとするならばあなたが隣にいないことだけだった。
夜の街がやけに明るくて困惑した。
月の明かりだけの夜は、どこ…?
6月、少し淡い赤色のかかった月を見た。
水辺で一人、静かに祈った。
「彼に会わせてください」
数分間、祈り続けた。
ふと、そのに淡い光が見えたような気がした。
やっぱりダメみたい。
彼には会えない。
そう考えていると肩に重みを感じ始めた。
まともに食事をしたのはいつだろう?
まともに睡眠をとったのはいつだろう?
肩の重みと一緒に”僕”はその場所を去った。
2021年6月20日「没作品しか作れなくてごめんなさい」
明日はきっと晴れですよ。
だって
貴方が笑えば僕の心は晴れですから。
2021年7月17日「夏の香り」
「暑い」という理由で窓を開けていた。
たまにお世辞にも涼しいとは言えないような風が通るだけ。
特に何もすることがなくぼんやりと外を眺めていた。
風と共に優しい香りが頬を撫でる。
甘いようなそんな香りがした。
一瞬だったがその香りを嗅いだことがあるような…気がした。
誰の香りなのか考える。
考えている最中も窓は開けっ放しなのでたまに風があの香りを運んできてくれる。
考えては香りが頬を撫でる。
そんなことを繰り返していたらある人が頭に浮かんだ。
「そうだ。あの人の香りに似ている」
優しくて甘いような香り。
何故か感じたくないと直感で感じる。
だが、風は止むことを知らない。
ずっと吹き続けている。
優しい香りは夏の香り。
とりあえず、そういうことにしておこう。
2021年8月10日「凍えろ」
一人、ポツンと座った。
こころに穴が空いた感覚。
暗い空に手を伸ばして自分の目元に戻す。
冷たくもなく暖かくもない液体が落ちた。
それを理解する余裕なんてなかった。
数日の疲れが溜まっていた。
寒いところは居心地が良くて好きだ。
自分と同じ様な感覚がする。
人に愛されたくもない。
人生で初めて繋いだ手は僕より暖かかった。
心も暖かくなっていく。
そんな気がした。
暖まっていく
と、いうより
満たされていく
の方がしっくりくる。
昔の僕はただ君に追いつきたかった。
ばかみたいだと笑ってくれ。
こっちに足音が近づく。
不自然に口元が緩んでいくのが嫌でもわかる。
作り笑いでもなく
自然の笑顔で
今日も僕は君の背中を追う。
いずれ、君に追いつく日を夢見て…。
2021年8月12日「キャッチボールが楽しみだった」
特に何気ない日常で少女は隣に座っている少年に聞きました。
「幸せってなんだろう?」
少年は作業をしながら答えてくれます。
「嬉しく感じることだよ」
少女は更に質問をします。
「人の幸せが自分の幸せだったら?」
少年は進めていた作業を止めて少女を見て言います。
「それがお前の幸せだ」
少女は少年を見て微笑んで思いました。
「あなたの幸せが私の幸せ」と。
2021年8月15日「人の不幸は蜜の味」
「ただいま…」
…返事は無い。
最近、冷たいような気がする。
飽きられちゃったのかな…。
「あ、帰ってきてたの?飯は?」
「まだです…」
「そう」
ねぇ…。もう…。飽きたの…?
あ〜しょんぼりしてる♡
飴と鞭が大事だって聞いたからね♡
ちゃんとつかいこなせているでしょ?
2021年8月15日「人の不幸は蜜の味」※リメイク版
“人の不幸は蜜の味”とか…。
そんな味する訳が無いのに。
不幸とかまぁどんまいって感じじゃん?
でもさぁ…。
君が僕の置いて幸せになるのは…何かかおかしいと思わない?
「ねぇ…ちょっといい?」
「ん?なに?」
「元カノの…病院のお見舞い行ってきていい?」
「は?何言ってるの?」
「なんか…会いたくなっちゃって…。愛着あった子だったから…」
「でもその子浮気したから別れたって…」
「浮気してまで付き合った彼氏庇って車に轢かれたらそのまま捨てられたらしいよ」
「だから病院にいるのか…」
「ねぇ、行ってきちゃだめ?」
「…分かった。行ってこい」
「ありがと」
そんな会話をしてからあいつの荷物が減ってきた。
まぁ浮気でもされたのだろう。
普通元カノのところなんて行かないよな。
僕、捨てられたのか…。
そう思ってから、自然とあいつへの感情が死んでいった。
「あ”?なにこれ…」
帰ったらテーブルの上に1枚の紙があった。
愛していたあいつ直筆の手紙だ。
元カノとよりを戻したいです。
そちらの条件はなんでも飲むので僕と別れてくれないでしょうか?
「はは…!あはははっ!」
乾いた笑い声が部屋に充満する。
怒りを通り越して笑いしか出てこない。
そっちがその気ならこっちにも策がある。
人の不幸は蜜の味とはよく言ったものだ。
蜜の味がする不幸は…。
他人と書いて「ひと」と読むほうなんだ。
お前の不幸はもう、僕にとって甘ったるい蜜の味しかしないな。
2021年8月27日「なんか短編書きたい気分」
心の中でずっと暴れていた。
苦痛の数々。
キミの前では無くなっていくような気がした。
抱きしめられたら苦痛の数々か溶けていくような気がしていたの。
でも、それも今日でおしまい。
「僕の勝ちだ」
2021年9月7日「儚く美しい」
恋愛に永遠を求めてはいけない気がします。
なんか…そんな気がしてならないんです。
「別れよ」
何かが崩れる音がした気がした。
ずっと…永遠にこのままなんだと思っていたから。
でも…そっか…。
永遠なんてないんだ。
「わかった。今までありがとうね」
その言葉を待っていたのか彼はすぐ部屋から出ていってしまった。
そっか…。永遠の愛とか…憧れるけど…。
永遠なんてないのか…。
永遠を求めるくらいなら…。
「変化を求めりゃ良かった…?」
2021年10月3日「秋の感じ方」
外を歩いて紅葉を見る。
目で秋だと視認する。
帰り道、風が肌寒くなる。
体で秋だと実感する。
次の日、学校で皆の服装が変わってくる。
みんなで秋だと確認する。
家に帰って、ソファーに座って
そば茶を淹れる。
大切な人との記憶で
秋だと感じる。
2021年10月8日「潮風の君、永遠を」
潮風に乗せて少し唄う。
今日は、君が死んでしまった日。
“生きて欲しい”と言われても
君のいない世界は何も楽しくないんだ。
全てが色褪せて見えるんだ。
思う存分唄ったら
海に足を突っ込んでみる。
君もこれくらい冷たかったんだな。
辛い思いさせて、本当にごめん。
来世では、永遠を。
2022年3月26日「没になった短編」
こんなに綺麗な時間なのに隣に誰もいない。
自分から突き放した。
今日も眠れない理由があなたに何も話していない恐怖だと言ったら
貴方は笑ってくれるだろうか?
目が覚めたら頭の中がすっきりしていた。
いらないものがなくなったような気分。
目が覚める前は頭が痛くなるくらい何かを考えていたような気がする。
「失礼します。お体は大丈夫ですか?宜しければお名前を伺っても良いでしょうか?」
名前なんてない。
覚えているのは…。
「彼に会いたい」
でも、彼が誰かわからない。
いつも夜だ。
夜に何かやり残したことがあるのだろうか?
夜はいつも彼が同じ顔でやってくる。
何万回やってもずっとその顔。
雨の中、死人が口を開いて終わる。
聞こえないけど何かを言っている。
「……これだけは、確かだ」
感情がないのは薄々気がついていた。
確か彼は私に体温を分けてくれた。
でも、忘れてしまった。
「ばいばい。もう永遠に会えないね」
そんなような気がする。
感情がないから笑えない。
どうしようもないくらいの現状維持だ。
2022年4月1日「蛍のようなその光に」※サブ垢投稿
夏の夜の気温が好きだ。
暖かいような肌寒い感覚が心地いい。
この季節は匂いが大好きだ。
記憶の中で一番好きな時と同じ匂いがする。
夜空は美しい。
星は輝き、色褪せることを知らない。
星は、塵だと聞いたことかある。
取り柄のない塵だって輝ける。
そう言われているようでとても好きだ。
こんなにも素晴らしいものが沢山揃っているのに…。
「右手が冷たいのは…少し寂しい…かな」