2022年4月21日「演奏の間には何が映るのか」
音楽は止まることを知らない。
永遠に音楽を紡ぐことしか出来ない。
人によっては騒音なのかもしれない。
だが、その騒音は青春を語る上で欠かせないものとなるだろう。
うるさいくらいの音を懐かしく感じる時がきっとくる。
屋上で聞いたあの曲を口ずさんで
少女のドラムは止まった。
少女のドラムが止まりかけた瞬間
少女は初めて、主人公となった。
「本当に物好きだなぁ…」
2022年4月23日「幸せの味を知らないのだから」
ふと、考えたことがある。
もし、純粋に信じることが出来たなら…と。
そこまで考えて吐き気を感じる。
ここまでがワンセット。
吐き気と共に全部吐き出してしまいたい。
しかし、その感覚を感じてはいけない。
でも、考える。
考えて、思いつくのは自分を嘲笑う自分の姿。
まるで呪いだと自分を嘲笑う。
お湯の中に顔を突っ込む。
何故?
何故そこまでして忘れたいのか。
答えはいつも同じだ。
恐怖に勝っているような気分で今を生きていても
その瞬間になったら恐怖に殺されてしまうから。
もし、この恐怖に勝てる日が来たら
吐きたいような吐きたくないような
この感覚から逃げられるのだろうか?
答えは___。
お湯から顔を出す。
何故ならば___。
2022年4月26日「少女、太陽に戸惑い太陽の幸せを強く願っている」
この思考回路を見たら、貴方は笑うだろうか?…いや、笑って欲しいだけだ。
吐き気を抑えながら教室に戻る。
いつの間にか外は小雨のようだ。
だが、見た感じまだ傘は不要のようだ。
視線を空から下に移すと部活動に励んでいる人が沢山居た。
その中の1人をただ見ていた。
こちらには気がついていない。
それでいい。
「もう帰る時間か…」
最後に叶う訳のない希望の抱えて校舎を一周して帰ることにした。
今日は不思議な日だった。
教室に行かなければならない用事があり
わざわざみんなの居ない時間を選んだのに
帰り際、誰かに見られているような気がした。
叶う訳のない小さな希望を抱えた自分をどうしようもなく殴ってやりたい。
雨が降れば当然外に人は居なくなる。
そんな中、屋根のある場所で部活動をしている人達を見つけた。
当然、部活動に励んでいる人達が気づく訳なんかないのに。
何故か1人、いつも見つかる美少女に見つかった。
うれしい。
でも、期待を抱え込むのはとても怖い。
もう、こんな抱え込むような期待を投げ捨てようと
もう、さっさと帰ろうと思って歩き出した瞬間
視界ギリギリでなにか動いた…ような気がした。
思わず視線を戻した。
目をただ、疑った。
期待をぎゅっと抱き締めていたような気がする。
手を振ってくれている人にただ驚いた。
覚えてもらえていることにただ困惑した。
なんかの勘違いでもいい。
勘違いであって欲しいだけかもしれない。
部活に集中しろと言いたくなってしまう。
でも、今、どうしようもないくらい
しあわせだ。
人違いかと思って歩き出して、もう1回振り返ったら
また手を振ってくれた。
振り返すと部活へと戻っていった。
私も、歩き出した。
自分で遊んでいるのではないか?とも考えた。
それでもいい。
そう思えてしまうほど幸せだった。
雨はもう強くなっていた。
雨は容赦なく少女の顔を濡らしていく。
果たして、少女の顔を濡らすのは
雨なのか、少女自身の涙なのか。
それを知っているのは
雲の上にいる太陽だけ。
とりあえず今は、そういうことにしておこう。
2022年5月1日「ただ、願ったものは?」
そうだ。少女は気がついたのだ。自分の存在意義を。
少女は何かを願う顔で
まるで何かを取り繕った声で
少女自身が驚くほどに低い声で
あまりにも小さい声を発した。
「何も願わなくていい。あの日に全てを捨てていたらどうなっていたんだろう。ただ、あの時は特別感が欲しかっただけで。願っても願っても特別感なんて知らないままで」
「人を殺した人ほど自分の心を殺すのが簡単になる」
「だとしたら、殺しすぎたのだろう」
誰も私を許さない。許すわけにはいかない。私が1番、私を縛る枷となる。
死ななくてよかった。
ただ、今は
そのせいで、死ぬのが酷く恐ろしい。
2022年5月20日「可愛い子は誰?」
もし、自分が誰か一人だけ愛せと言われたら誰を選ぶだろうと考えた。
愛すなら、可愛い子がいい。
そこまで考えて、止まる。
まず、大前提として可愛い子とはどんな人のことを言うのだろうか?
「…なに?そんなに怖い顔して。お腹壊した?」
「え?そんなに怖い顔してた?」
「うん。らしくないよ」
「…あっそ」
「あんまり怖い顔するなよ〜?せっかくのいい顔が台無しだぞ」
「余計なお世話です」
「はいそうですか!人が親切に教えてあげたのに…」
……ああいうのは可愛いじゃないか。
「あれ?お前顔赤いけど風邪?」
「……は?」
2022年7月14日「人生の間には何が映るのか?」
人は止まることを知らない。
永遠に音楽を紡ぐことしか出来ない。
人によっては邪魔なのかもしれない。
だが、その邪魔は青春を語る上で欠かせないものとなるだろう。
うるさいくらいの声を懐かしく感じる時がきっとくる。
屋上で聞いたあの話を口ずさんで
少女の はゆっくり止まった。
少女の が止まりかけたその瞬間
「待って…!!」
「おい誰か救急車呼べ!!」
少女は初めて主人公になった。
「本当に物好きだなぁ…」
2022年7月31日「無意識の内に」※サブ垢投稿
名前とか誕生日とか…。
そういう”特別なこと”は
大切な人しか覚えられないと思っている。
だから誕生日とか聞いてくる人が得意じゃない。
本当に大切な人なら
無意識に誕生日とか普段の会話とか…
そういう何気ない事すら覚えると思っている。
それに大切な人はそれ相応に信頼しているはずだから
「誰か一人頼って」と言われたら無意識にその人の名前が出てくるものだと思っている。
もちろんこれは俺の考えであって
世の中不思議なことで溢れているからこの考えと違う考えがあっても
それがその人の常識なんだと思う。
「あ、ねぇ。これ誰かと一緒に運んでくれない?」
「あ、うん」
「まじ?めっちゃ助かる!じゃあ任せたわ!」
さて…誰かと一緒に…。適当にあいつでいいか。
「おーい。これ手伝ってくれない?」
「はぁ?それくらい一人で行けるでしょ…と言いたいところなんだけど」
少し待っていたら口が動いた。
「これで怪我されたら後味悪いし…。”丁度”暇だったから手伝ってあげる!」
笑顔でそう言ってくれた。
「私に感謝してよね」
「はいはい…」
いざ、言おうとしたら少し恥ずかしい。
「…………ありがと」
「うん。よろしい。はい、そっち持って」
運ぼうと思ったら通りかかった人がこっちをめっちゃ見てた。
「普段お礼言わなすぎて嫌われている人が珍しくお礼言ってる…」
「別になんも珍しくないでしょ」
「え?」
「そこ邪魔だからどいて〜」
「あ…はい」
「別に…お礼くらい…言いますけど…?」
(あ〜そういうことね完全に理解した)
2022年8月2日「狂依存」※サブ垢投稿
貴方のことが本当に好きなの。
でも、貴方は他の人を見るから。
私は貴方にふさわしく無いのでしょう?
好きな人がいる。
どんなにアピールしても気が付かない。
鈍感少女。
彼女が本当に欲しくて
本当に傷つけたくなくて
本当に愛おしい。
見てしまった。聞いてしまった。
貴方が独り言を呟く瞬間を。
そっか…。
なら、応援しなくてはいけない。
もちろん、貴方と一緒に居たいに決まっている。
でも、こんな感情より
貴方に幸せが訪れて欲しいの。
貴方に誰よりも幸せになって欲しいの。
きっと、貴方が幸せになる為には
私という不確定要素はいらないでしょう?
邪魔でしかないでしょう?
彼女の様子がおかしい。
明らかにおかしい。
どうして?なんで?
…分からない。
いつもなら気が付かないフリをするけど。
まるで今の彼女は…
虚ろげな現実を見ているようだ。
貴方は予想通りあの子と一緒にいる。
あれから彼女はよく分からない人と一緒に居させたがる。
やっぱり、とっても幸せそう。
どうでもいい会話を受け流す為の愛想笑いだけが身に付いた。
私といるよりもっともっともっと幸せそう。
段々愛想笑いも疲れて、ただにこっとするだけになった。
貴方の隣は私じゃないの。
隣は好きな彼女の為の席。
貴方と一緒に笑うのは私じゃないの。
心の底からの笑顔は彼女の為にある。
これが、変えようのない正解なの。
彼女は遠くを虚ろげに見つめた。
貴方が幸せならそれでいいの。
彼女は…何を考えているのだろうか?
求めても遠い存在だと気がついたの。
他の人に求められても嬉しくない。
ただ、どうか…
この状況でもただ
愛する人が
幸せであって欲しいなんて
願って
何がしたいんだろ…?
ふと、この世界を客観視した時、辛いと思える人がいたらと考えた。
きっと、優しい人で愛情が綺麗な人なんだろうなと思った。
求められているのにそれに気が付かない少女。
挙句の果てには人の幸せばり願う”なにか”に成り果てました。
「貴方」はずっと一途であの状況でも少女を愛します。
最終的に2人の考えていることは混ざり合いました。
いつか、その”なにか”は
愛する人を純粋な目で見れるのでしょうか?
2022年8月15日「朝起きて、暇な時間を潰して、寝れなくて」※サブ垢投稿
「楽しさより恐怖が残るの、凄く理不尽じゃない?」
『まぁそう出来てるからな』
「だとしても理不尽」
『…まさかそれを話す為だけにこっちを選んだわけじゃないよね?』
「さぁ?それは人次第だ。考察ほど面白いものすくねぇだろ」
『あっそ…。…まぁお前の恐怖がないのは”ここ”しかないからな』
「…よく分かってんじゃん。流石だな」
『わかっていると思うけどそんなこと考えるだけ無駄だぞ?誰よりも幸せになれ』
「分かってる。死ぬ気なんてねぇよ。そうだな…。あいつだけじゃなくて他の人への復讐も兼ねて」
『誰よりも幸せになってやるよ』
「分かっているなら良し。じゃあもう、他の世界に行けるよな?」
『大丈夫。他の世界でしか…生きられないからね』
「俺も、他の世界で会えることを楽しみにしてるよ」
『僕にそれを任せたこと、後悔するなよ』
2022年9月22日「話す時間が楽しくて」※サブ垢投稿
恋愛においてのゴールってなんだろう。
結婚?恋人になること?
それのメリットは?
「ねぇ聞いてる?」
「あ…。ごめん…」
「許さん。団子奢れ」
「団子…??」
本当にそれでいいのかと不安になりながら呆れる。
ふと、今考えていることを話したらこいつは違う考えを話してくれるんじゃないかと思った。
「…………なぁ」
「ん?なに?」
「恋愛においてのゴールってなんだと思う?」
「むずっ。何その質問」
「なんとなく気になったんだよ」
「え〜?恋愛においてのゴール…?」
しばらく沈黙が続く。
自分から質問しておいて暇になったので本でも読んでいることにした。
「あの…さぁ…」
先に沈黙を破ったのは彼女だった。
「ん?なに?」
「さっきの質問の答えなんだけどさ…。私の主観になるんだけどいい?」
「恋愛に主観以外あったら困るだろ」
「…恋愛ってさ…すげぇ極端な話この世で1番難しいことだと思うんだよね」
「…なんで?」
「だって何も知らない相手のこと好きになって結ばれないとか自分勝手極まりないでしょ」
「まぁ…言われてみればたしかに…」
「人を愛して、人から愛されるって凄く難しいと思う」
息を吸って、吐く音が聞こえる。
「恋愛において好きになる人は自由でいいしそれを縛るのは人を殺している…と言うか心を殺していると思う。人って心を殺されたら死んだも同然だと思っているから。でも、これは束縛を拒んでいる訳じゃない。自分の好きな人と恋愛ができるならそれでいいんじゃない?」
「…結局ゴールは?」
「幸せな恋愛ができたと思えること!以上!」
「恋人や結婚はゴールじゃない…?」
「私はそうだ思う。それって同棲に名前付けただけだと思ってる。あくまでも私の主観の話だけどね」
ん〜っと伸びをする声が聞こえる。
「割と話したなぁ…。んじゃ、私落ちるから。また通話しよーな」
言うだけ言うと彼女はすぐに通話から抜けてしまった。
さてわ今度は彼女とどんな話をしようか。
そう考えて、少し微笑んだ。
2022年10月10日「作者が言うのもなんですけどこれなんですか?」※サブ垢投稿
なんとなく、帰る気持ちになれなくて
この気持ちをどうにかしたくて
どこに投げ出そうか悩んでいたら屋上に居た。
後ろで手を組んで手首の紐を触る。
その瞬間、夕日が透明に歪んだような気がした。
おそらく気のせいだ。
きっと気のせいだ。
この気持ちも全部、気のせいだ。
そうに決まっている。
夕日から目を背けて下を見る。
きゅう、と心臓を掴まれたような気分になった。
手首の紐を思いっきり引っ張る。
あわよくば切れて欲しいと願って。
でも切れなかった。
紐が手首に食い込んで少し痛い。
その痛さが私の心を痛めつける。
ここは変えようのない現実だよと痛みが囁いてくる。
「この気持ちに振り回される私を、どうか君は笑ってくれ」
口の中で飴みたいに溶ける言葉を呟いて下を見る。
ねぇ、今度は君まで歪んで見えるの。
2022年10月22日「なんか最近短編書くこと増えたな…」※サブ垢投稿
最近、外の香りが懐かしい。
何を根拠にそう感じているのか分からないが苦しくは無い。
忘れちゃいけない、優しい匂いがする。
その匂いが私の頬を撫でると無性に虚しい。
冬が来た。
何故かそう思う。
優しすぎるこの香りは一体いつの記憶だろうか?
思い出せない。
でも、心当たりはある。
その時を想って呟く。
「貴方は…覚えていますか?」
2022年10月23日「…??」※サブ垢投稿
「あの…!好きです…!」
2年。
好きな人に好きと言って
「…ごめんなさい」
振られた日から、はや2年。
会えるのは、もう今日で終わり。
右にいる人を見て人生二度目の告白を。
「ねぇ…。あの…すきだよ」
笑って、そう言えた。
心臓がうるさい。
こんな風になるの、君だけなんだけどな。
返事なんて分かりきってる。
だから、席を立とうとした。
ふと、左頬が暖かく感じた。
彼の手が私の頬を優しく触っていた。
「俺も好きだよ」
なんだよ…。
「1回振ったくせに…何言ってんだよ…」
そうだ。
この体温だ。
やけに、かおがあつい。
心臓の鼓動はあまり感じなかった。
その代わり、左頬だけがずっと暖かかった。
「1回…振ったけど…」
それ以降、2人とも口を開かなくなった。
私は彼の手に顔を乗っけて
彼もそれを受け入れていた。
彼の体温は、本当に優しかった。
ありえない世界が、そこにあったのに。
目を開けて、左頬に手を当てる。
残るのは…ただこの虚しい気持ちだけかよ…。
2022年10月30日「寝起きで短編書いたらこんな風になりました」※サブ垢投稿
『世界が綺麗とは、思えない』
小説の一言。
それだけ。
でも、一番記憶に残った。
綺麗でもなければ美しくもないこの世界で何を見るのだろうか?
恐ろしいくらい綺麗な空とか。
何の変哲もないただ蒼い空とか。
綺麗…だけど。
何かが違う。
『この世界に、悲劇のヒロイン風情の偽善者なんていらない』
小説の一言を呟くように。
2022年11月19日「ついに感覚だけで短編を書くようになったおかか」※サブ垢投稿
赤い線を、越えようとした。
数え切れないほどある赤い線を。
どれか一つだけでも越えられたら楽だろうと想像して。
想像までして赤い線は越えられなかった。
1年後
白い線を見た。
数え切れないほどある白い線。
赤い線を別の形で乗り越えた証拠。
醜く人の形を保った何かはこう言った。
「楽にはいかない」と。
2022年12月19日「盲目的に、世界に恋をした」※サブ垢投稿
「ただいま」と言ってくれる世界に、きっと恋をしていたんだと思う。
逃げて、本棚とにらめっこする。
お気に入りの本達と、よく分からない政治関連の本。
…見ていられなくなって本棚から目を背ける。
私の好きなジャンルはファンタジーだ。
「綺麗」と「美しい」の使い分けが出来る作者様方の物語に恋をした。
盲目的に、世界に恋をした。
ファンタジーなんか所詮は架空の物語。
でも、感情移入がしやすかった。
子供に夢を与えてくれた。
でも、紙媒体の本は小さい子に難しかった。
「だから今、ここに居るんだ」
こんにちは。作者のorangeです。
今回はこの長い短編集を読んでくださりありがとうございます。
ここに入っていない短編については後日、メインで連載している作品に関係ある短編を入れているところに入れておきます。そちらも宜しければ見て行ってください。
改めまして、今回の短編集を読んでくださり本当にありがとうございます。
では、また他の連載でお会いしましょう!
コメント
3件
短編集2ありがとうございます……!!! どの作品も改めて読み返すとグッときてほんとに最高🥰🥰 なんて言うか言葉の使い方(?)がめちゃくちゃ分かりやすくて内容がスっと伝わってくるって言うか…上手く言葉に出来ないけど、とにかく凄いなって改めて思った💭