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外は、クッキリとしたスカイブルー、眼下は白銀に染まり、目に鮮やかな青と眩い白のコントラストが美しい。


ベランダに出ると、純が恵菜の背後から優しく抱きしめ、細い首筋に顔を寄せた。


降り積もった雪に陽光が反射し、キラキラと輝きを放っている。


二人は黙ったまま、青と白の光景を見つめ続けた。


「…………こういう、何気ない風景が綺麗に感じるのは、きっと…………隣に純さんがいてくれるから……かな……」


恵菜が零した独り言に、純は瞠目しながら、なおも華奢な身体を抱き寄せる。


「俺も…………恵菜と同じ事を考えてた。二人で一緒にいると、何でもない事が、特別に感じる」


彼は彼女の身体を向かい合わせ、抱き竦めた。


こんな思いを抱くのは、もちろん恵菜が初めてであり、何気ない時間が特別なものに変わっていくのかと思うと、純の気持ちが高鳴っていく。


彼は、筋張った腕の中にいる彼女の頭を、慈しむ気持ちで何度も撫で続けた。


とはいえ、外の空気は刺すような寒さ。


「さすがに冷えるな。部屋に入ろう」


恵菜の手を引き、ガラス戸を開けると、純はリビングに彼女を引き寄せた。




***




ソファーに腰を下ろし、昨晩、コンビニエンスストアで購入したおにぎりなどを、二人で軽く食事した。


「さて、今日はどう過ごそうか。恵菜は行きたい場所とかある?」


「行きたい場所…………う〜ん……」


突然、純に話を振られた恵菜は、逡巡しているのか、遠くに視線を向ける。


「特にないんだったら、俺の部屋でマッタリしてもいいし」


彼が彼女の肩を抱き寄せ、色白で陶器のような頬に唇を寄せた。


だが、彼女の面差しは、どことなく迷っているように見える。


何かを言いあぐねているのだろうか。


「……あの…………私、帰ります」


恵菜は、唇をゆっくりと開き、ポツリと小さく呟いた。


「へ!? 帰るの…………?」


考えもしなかった恵菜のセリフに、純はポカンとした表情をさせて固まってしまった。

Caro mio ben 〜俺と恋を始めよう

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