怜夜
「ようこそ僕の世界へ」
「怜夜っすよ〜、さぁ記念すべき一話目です」
蒼羽
「……説明どうぞ」
メイン・暴害
サブ・その他のwrwrd!、WTの方々
軍パロ
殺しの描写とかはいるかも…?
zm…ゾムさん
shk…シャークんさん
『』…視点主のセリフ
「」…他の人のセリフ
《》…通信機とかの声
怜夜
「まぁこんな感じですかね?」
「それでは覚めない夢の中へ行ってらっしゃい」
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shk side
今日は珍しく月が赤みがかっている。
なんでかわからないけど、体の奥がざわついた。
『とりあえず、書類やらねぇと…』
そう思い机に向かう。
カタン_____
「んふふ、今日は月が赤いなぁ」
窓辺の方から声と音がした。
机に向かっていた体を椅子ごとそちらに向ける。
そこには
珍しくフードを外しているゾムさんがいた。
いや、取れたのかもしれない。
今日は夜風が強いから。
フードという遮るものが無くなったためゾムさんの顔がよく見える。
己と似た色の翡翠の瞳は濁っていて、光を宿していないように見える。
夜風になびく柔らかな髪の毛は月の赤を含んで血がついたいるような錯覚を覚えた。
そしていつもは服の内側に掛けているネックレスが外側に出ていてキラキラと月の光を反射していた。
「なぁ、シャークんさん」
『…なんですか?』
「俺のために、仲間のために、死んでくれへん?」
『、ぇ?』
「やから……」カチャ
「死んでくれ、って言っとんねん」
どこから出てきたのだろうか、銃を構えたゾムさんは俺の眼前に銃口を突きつけた。
「シャークんさん、ダメか?」
『…だめ、も何も……殺す気満々じゃないですか』
「…んふ、バレた?」
ゾムさんはいつもの無邪気な笑みを浮かべまるで悪戯がバレたかのような雰囲気を醸し出している。
でも、これは…”いつものことではない“そう確実に言い切れる。
「…決まらないん?なら、1ヶ月後まで待ったるよ。それまでに決めてな?あ、あと俺のことは絶対誰にも言うなよ」
『は?ちょ、待ってくださ…!』
俺の言葉が言い終わる前に、ゾムさんはふわりと窓から飛び降りた。
『って、えぇ!?』
ここは6階だ。しかも崖方面。
普通着地できないだろ……
って、綺麗に着地してるし…
本当にあの人の脅威的な身体能力には驚かされる。
俺はせいぜい、4階ぐらいからしか綺麗に着地できないのに……
『…やっぱ、ゾムさんすげぇなぁ』
ちなみに前Broooockとの任務で4階から飛び降りたらめっちゃ驚かれたことは内緒だ。
別にすごくないし、普通だと思うけどなぁ。
段々と眠くなってきて動きづらくなってきた脳を働かして考える。
『…1ヶ月、か………』
長いような、短いような…
でも、こんなに期間が空いていればスマイルの事だ。調べて欲しいと頼めば期間内に終わるだろう。
そんなこと、ゾムさんなら分かるはずなのに。なぜこんなに期間を設けたのだろうか。
それにしても何でゾムさんは急にあんなことを言い出したのだろうか。
…分からない。何も。
あの人の素顔はどれなのだろう。
あの無邪気な笑顔?
ニヤリと楽しそうに笑っている顔?
芯のある光を宿した顔?
それとも…
あの落ちる寸前に見えた泣きそうな顔?
『だめだ、わっかんねぇよ』
教えてくれなきゃ、分かんないっすよ。ゾムさん。
『はあ……ふぁあ』
口からこぼれるため息とあくびを噛み締めてベッドに潜る。
考えるのはやめだ。
考えることは明日の俺に任せよう。
『…おやすみなさい』
いつの間にか習慣となってしまったゾムさんのパーカに刺繍されているキャラクターのぬいぐるみを抱きしめ、言葉をかける。
これはゾムさんからもらったもの、というのもあるのだろう。近くにあるとひどく安心していた。
…ゾムさんにあげた緑がかったサメの人形、どうしてるかな。……もう、捨ててるかな。
少し感じた悲しさは眠気の微睡の中に溶けていった。
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ふわりといい香りがする。
ゆっくりと瞼を持ち上げるとわずかな隙間から気持ちの良い日差しが見える。
そして、人陰。
『んん……ふぁ………あ、どーも』
ゾムさん。
「んふふ、おはようさん」
今日は素顔を見せる気はないらしい。
フードを深く被っている。
それにしてもいつ入ったのだろうか。
一応、俺も暗殺などしているからメンバー内では一番気配察知ができるのに。
「シャークんさん、任務三週間休みやろ?」
『え、何で知ってるんです…?』
たしかに、俺は最近大きな仕事を一つ片付けてNakamuときりやんから無理矢理仕事を取り上げられていた。…まぁ書類仕事はあるけど。
「え、…んー、勘やねぇ」
『…やっぱすごいっすね』
「はは、褒めても何もできへんよ?…あー、期限早めるか?」
『いえ、大丈夫です』
「んははっ、そか」
…あの夜のような感じは微塵も見えない。ただ遊びに来ただけのような、そんな感じ。
楽しそうに笑うゾムさんはいつもの雰囲気だ。
「んふふ、んははw」
そう、いつもの雰囲気、だったはずだった。
いや、今もいつものように笑っている。
ただ、絶対零度の翡翠の瞳だけ違った。
「シャークんさん。お願い、ええかな?」
俺は分かっている。これは”お願い“なんかじゃない。
”命令“だ。
…逆らったらきっと背に隠している銃の弾が放たれるだろう。
『…なんですか?』
「ふふ、聞き分けが良くて助かるわぁ」
「んー、せやね。じゃあ……」
ここ、行ってきて。
そう言って渡されたのは地図。
それも俺らの国に戦争を仕掛けようとしている国。
良く観察すると隅の方に123という文字がかかれていた。
『あの、これなんですか…?』
「…え?……なん、やろうねぇ」
…何か知っているようだ。きっと何かの暗号なのだろう。
「…それじゃあな」
『え、ちょっと、待ってください!!』
「……ごめんな、時間ないんや」
そう言い残しひらりと飛び降りた。
コンコンッ
「シャケ?どうしたの、急に叫んで」
Nakamuだ。さっき大声を出したから見にきたのだろう。
『え、あ、いや、なんでもない!!』
「…そう?なんて言ったのかは聞こえなかったけどさ…心配になって」
『へ、部屋に、ゴキブリがでてさ…!?び、びっくりしたんだよ…』
「あ、なら良かった。シャケ、虫無理だもんね」
『そうだな』
「そっかそっか、ごめんね朝早くからバイバイ」
『またな』
「うん、またね」
ほ、っと息をつく。聞こえていなかった。
聞こえていたらきっとゾムさんに怒られてしまう。…いや、殺されるかもしれない。
ゾムさんに限って俺らを殺すことはないと思うけど。
とりあえず、今日を頑張ろう。
まずは…スマイルに我々ださんのことを調べてもらうか。不審に思われるか…?
いや、根は優しいあいつの事だ。噂でも捏造して話せば調べてくれる。
よし、スマイルの部屋に行こう。
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コンコンッ
『スマイル〜?』
「…ん?シャークんか。入れよ」
『あ、そう?失礼しま〜す』
ガチャ
「…で、どうした?」
『あーいや、ちょっとこのあいだ街で我々ださんの噂を聞いて…』
「…ほう」
『だから、調べて欲しいんだなんでも、些細なことでいいから』
「、!…シャークんがそんな顔するなんて久々だな」
『はぁ?そんな顔ってどんな顔だよ!』
「いやぁ?縺九▲縺>縺?。、だろ!」
『いや、分かんねぇよ。滑舌治せ』
「ムッ…とりあえず調べておく。期限は?」
『……できれば今週中に』
「あぁ、分かった」
『それじゃ、お願いな』
「じゃあな」
『あぁ』
パタン____
スマイルの部屋の扉を閉める。
…とりあえずは一歩目。
ゾムさんのことを調べる…
達成、したな…まぁ頼んだだけだが。
ぐっ、と体を伸ばす。
さてこれからゾムさん直々に通達された任務だ。
届出は……ま、いっか。フラフラしてたって言えばどうにかなるだろ。
あれこれ考えていたらいつのまにか自分の部屋の前まで来ていたようだ。
扉を開ける。
そこにゾムさんはいた。
『え、』
「んふ、さっきぶりやな」
『あ、はい…』
「どしたん?まだ動く時間じゃないやろ?」
『ッ』
やっぱり、気付かれるか……
『ちょっと、この国のことで書庫に行ってました』
「ふぅん。ならええんやけどさ」
うまく言い訳ができた。良かった。
「…で、任務のことなんやけど簡単に言うと情報抜いてきてや」
『え、でもこの間Broooockも潜入しましたしスマイルも一応探ってましたよ?』
「…まだ、見つかっとらん情報があんねん」
『知ってるなら教えてくださいよ…!』
「……それは、無理やで。俺知らんもん」
『えぇ…』
見つかってない情報があるのは分かっているのに、
その情報を知らないなんてことがあるのか?
…しかもこちらに有利になる情報を渡された。
たしかにwrwr国は俺らの国の同盟国だ。
でも確かこの国とは友好な関係を築いていた。
…きっと渡さなくて今も良いはず。なぜ?
トントン、
「シャークん、何考えとるん?」
『ッ⁉︎』
肩を叩かれた。…少しびっくりした。
「ほらちょっと地図かしてや」
『あ、はい…どうぞ』
「んんっと…どこやっけなぁ」
何か思い出すように視線を宙に彷徨わせた後「あっ!」っと声を上げて地図の一箇所を指差した。
「ここ、ここんとこに情報を入れとるパソコンがあるで。行くルートはこのラインに沿って動けば見つからんよ」
『分かりました、いつから行けば?』
「ん?んー、せやね。5時間後、飯食い終わったらでええか?」
『大丈夫です、それでは』
「おん、死なんといてな」
おかしなことだ「殺す」と脅す割には「死ぬな」なんて
『…ふふ』
「え、何や??」
『いえ、なんでもないですよ』
「……ほんとか?」
『はい』
「…分かった、信じたるよ」
油断していた、つい笑いが込み上げてきてしまった。
……やっぱり、ゾムさんのこの行動には何か裏があるのだろう。そうでなければこんなに優しくしない。
…まさか、これも計算のうち?いや、それはないだろう
いつの間にかゾムさんのいなくなった部屋は少し寂しく感じた。
『…あー、やめやめ。準備しねーと』
壁の一部を指で押し込む。
かこん、と音がして壁にもう一つの部屋へとつながる穴が出来上がる。
その部屋の中にはさまざまな武器。
それにパソコン、中には比較的重要な情報…いやそうでもないか。まぁ、情報が少なくとも少しは入っている。
今回の任務に必要そうな武器を取り出し部屋を出る。
あとはすることがない。
あ、書類………書類は後ででいいだろ。てかなんなら俺のやつじゃないし。
んー、何するか。
コンコンッ
「…シャークん」
…?スマイル?まだ終わらないと思うけど…
ガチャ
『スマイル、どうした?』
「…あのな」
『うん…』
「あ、ちょっと部屋入らせろ。話しずらい」
『わ、分かった……』
『…で、どうした?』
「………あのな、我々ださんの情報のことなんだが」
『調べ終わったのか?』
「まぁ、終わったな」
『はやくね?』
「…だろ?」
『え、?』
なんだよ、怖いじゃん。
なんで、そんな雰囲気出すんだよ。
なんで、なんで、怖いじゃん。ねぇ。
「…我々ださんな、”_________________“」
『……は?』
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怜夜
「おかえりなさい。」
「今日のお話はここまで、また次回も見に来てくださいね」
蒼羽
「さぁ、スマイルさんは何が分かったのでしょうね」
「……おつよる」
コメント
14件
スマさんのってわざとこんな感じにしt((
神作!!!