テラーノベル
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現場────────
空気はまだ重たかった。
スタッフの視線も、どこか距離がある。
🧡(切り替えなきゃ)
康二は深く息を吸う。
まずは確認。
前回のミスの原因を洗い出す。
全部ノートにまとめた。
そして——
🧡「この度は本当に申し訳ございませんでした」
現場全体に向かって、頭を下げる。
🧡「再発防止策、まとめました」
資料を配る。
管理表の二重チェック体制。
最終稿確認の署名制。
緊急時の連絡フロー再構築。
スタッフが顔を見合わせる。
「……ここまでやったの?」
🧡「俺、ポンコツなので」
小さく笑う。
🧡「目黒さんの現場を壊したくないんです」
真剣な表情。
その様子を、少し離れた場所から目黒が見ている。
静かに、
そして誇らしそうに。
──────────────
撮影開始
向井の動きが変わる。
指示は的確。
先回り。
すべてが完璧だった。
監督がぽつりと呟く。
「今日の向井、違うな」
目黒の口元が、わずかに上がる。
──────────────
昼休憩
制作スタッフに呼ばれる。
「向井さん、今日の動きは評価します」
「ですが、変更の件は——」
その時────
🖤「俺からも話があります」
目黒が入ってくる。
🖤「マネージャー変更の件」
スタッフが頷く。
🖤「なしでお願いします」
「しかし——」
🖤「ミスは俺の責任でもあります」
🖤「最終確認を怠ったのは、俺です」
向井が驚く。
🧡「目黒さん、それは違う——」
🖤「違わない」
視線はスタッフへ。
🖤「俺は向井とやってきました」
🖤「ここまで来られたのは、こいつがいたからです」
静かだけど、強い。
🖤「今が大事な時期なのは分かってます」
🖤「だからこそ、信頼してる人間とやりたい」
🖤「お願いします」
目黒蓮が、頭を下げる。
現場がざわつく。
スタッフはため息をついた。
「……そこまで言うなら」
「変更は保留ではなく、白紙に戻します」
向井が目を見開く。
「ただし」
「次はありませんよ」
🧡「はい!」
🧡「ありがとうございます!!」
深く、深く頭を下げた。
──────────────
夜────────────
今日は空気が違う。
🖤「今日、すごくよかった」
🧡「ほんま?」
🖤「完璧だった」
🧡「めめが頭下げるなんて思わんかった」
🖤「下げるよ」
🖤「隣にいてほしいから」
そっと近づく。
🖤「かっこよかったよ」
🧡「やめてや」
🖤「でも」
少し意地悪な顔。
🖤「俺がいないとダメなのは変わらないけど」
🧡「どっちやねん!」
ふたりで笑う。
🖤「一緒に強くなろ」
ぎゅっと抱きしめる。
🖤「俺だけのマネージャーさん」
🧡「……」
向井はゆっくり目を閉じる。
優しく唇が触れる。
🖤「次ミスしたら?」
🧡「倍で取り返す!!」
🖤「ふふ」
🖤「その意気だ」
ポンコツマネは、
もうポンコツじゃない。
——つづく。次回は甘々回
コメント
4件
一旦ラブ🫶🫶🫶🫶
やったー次回は甘々だー♪
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