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この物語はフィクションです。

実在の人物、団体、事件等には一切関係ありません

 目が覚めて場所を把握し、僕は小さくこぶしを握り締めた。

 想定通り、この場所はさっき撮ったばかりの建物脇の隙間だ。

 そっと辺りを窺(うかが)って、隙間から外へ出る。

 ポケットの中に落とし込んでおいた鍵は変わらずにそこにあるようで、ほっと胸をなでおろした。

 僕は見慣れた外観のアパートを睨みつけていた。

 ゴールはここだ。

 栗橋にとっての終着点も。

 そのほの暗い希望に打ちのめされそうになるが、今は目の前の問題に取り組むべきだと首を振る。

 三年後の問題はクリアした後で考えよう。

 僕の部屋は二階の奥から二番目。

 一番奥の部屋には大学生が住んでいるらしいが挨拶を交わした事くらいしか無い。

 僕の部屋の手前は空室だ。

 僕は外階段に慎重に足を乗せた。

 しかし。********************

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