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#【推しの子】
#SAKAMOTODAYS
おとうふ 紹介文読んで🙇
141
りな
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その漫画の最終回を読み終えた瞬間、俺——榊博己(さかきひろみ)の胸に残ったのは、不完全燃焼という言葉すら生ぬるい、どろりとした不快感だった。『推しの子』。
リアタイで追うほどハマっていた大好きな作品だった。推しの死に涙し、芸能界の狂気と光に固唾をのんだ。なのに、最後に向かっていきついた結末に、俺の心はどうしても納得がいかなかった。
「……まじかよ。そんな……嘘だろ……?」
スマホの画面を凝視したまま、夜の横断歩道を踏み出す。
推したちが命を燃やして見せた「嘘と愛」のドラマ。その辿り着いた果てがこれなのか。こんな救いのないオチで終わっていいはずがない。俺なら、もっと——。
そう強く思った瞬間、視界が強烈な白に染まった。
甲高いクラクションの音。体を襲う衝撃。自分が空中を舞う感覚の中で、脳裏に浮かんだのは漫画のコマではなく、「もしやり直せるなら」という無謀な願いだった。
次に目を開けたとき、俺は泣いていた。
視界はぼやけ、自分の体が赤ん坊のそれだと気づくのに時間はかからなかった。そして、隣にはもう一人、同じ顔をした赤ん坊——双子の兄である「康弘」が寝かされていた。
俺の第二の人生が始まった。
成長するにつれ、ここがただの過去の日本ではないことに気づく。テレビをつければ、あの劇団ララライの名前が躍り、画面の向こうには若き日の有名芸能人たちが生きていた。
俺は、『推しの子』の世界に転生していたのだ。
だが、運命の悪戯はそれだけでは終わらなかった。
与えられた体は男だった。けれど、成長するに従って芽生えたのは、強烈な「違和感」だった。
鏡に映る男としての自分を見るたび、心が軋む。俺がなりたいのは、俺が命をかけたいのは、男としての生き方じゃない。可愛くて、美しくて、誰かの心を奪う——あの日画面の向こうで眩しく輝いていた、本物の「女の子」なんだ。
前世の記憶と、抑えきれない性別の違和感(ディスフォリア)。
葛藤の末に俺は「博己」を捨てた。自分自身の名前を「美裕(みひろ)」と改め、トランスジェンダーとして生きる道を、そして女優としての第一歩を踏み出した。
前世で見た結末の納得いかなさを胸に抱きながら。
「嘘」を「真実」に変えるための、私だけのアイドル物語を始めるために。
「見てなよ……今度は私が、この泥沼の芸能界で本当の『輝き』を証明してみせるから」
鏡の中に映る、少し大人びた美少女——榊美裕は、妖しくも強い眼差しで自分自身に誓った。
コメント
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第1話、読み終わりました。『推しの子』の世界に転生して、しかもトランスジェンダーとして生きることを選んだ美裕——その覚悟の描き方に、はっとさせられました。特に「鏡に映る男としての自分を見るたび、心が軋む」という一文に、芯の通った葛藤が滲んでいて……。この先、美裕がどんな「嘘」を「真実」に変えていくのか、とても気になります。続きが楽しみです🌷