確かな足取りで家に帰り着いた。
平日だからとセーブすることもなく、久しぶりに会った吉沢と楽しく杯を重ねたのに、酔い切れない脳が、迷いなく家路に着かせる。
ヒールを脱いで、鞄とともに、上着をリビングの椅子に置いた。
そのまま、ソファに座り、深く背を預ける。
ふー、と吐いた息に充足の色を感じた。
前髪を掻き上げ、天井を見上げる。
見慣れた壁紙に安心するとともに、微かな物哀しさを覚えた。
何だろう、楽しい飲み会だったはずなのに。
首を傾げながら、先程、吉沢と交わした会話を思い出す。
「では、村尾さんのいない間に、こうして二人で飲んでいたら怒られてしまいますね?」
「怒られ……ますかね?」
「どうでしょう? 聞いてみてはいかがですか?」
椅子に置いた鞄へと、視線を向ける。
私は少しの躊躇の後、ソファから立ち上がり、リビングテ**************
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