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[secret story:6]
「〜♪」
「こんな昼間からなにやってんだか。」
「えぇー?いいじゃん、気分転換だよ。ほら、ブランコこぐの楽しい!」
「……」
「なにその呆れた目は〜。」
「…まぁ、たまにはいいか。」
「お!やったね。」
「なんでそんな嬉しそうなんだよ。」
「いつも乗ってくれないじゃん。」
「…それよりさ、」
「あ、話逸らした。」
「ん?」
「ナンデモアリマセン」
「…最近、なんか様子変だけど、なんかあったの?」
「あー、なんか夢?デジャヴ?みたいなのを見るんだよなぁ。」
「デジャヴ…か。」
「俺は声も出せないし、自分で動けないんだけど、意識はある?みたいな。」
「それで?」
「目の前に知らない男がいるんだよ、毎回。懐かしいような感じの。凄い仲良かったんだろうなぁ。めっちゃ笑ってたよ俺。まぁ、思い出せないしわかんないけど。」
「なぁ〜んか、引っかかるんだよね。それを考えてたらぼーっとしちゃって。」
「…そう。」
「わざわざ聞いてどうした?…まさか俺を心配して…⁉︎」
「そんな事はない。」
「え、酷。」
「(面影…はっきりはしてなくても、思い出してきてるのか…?)」
「…眠い、帰る。」
「おい!ちょっと待てって〜」
何故、いつも彼なのだろう。
「危ない!!!」
「えっ…⁉︎」
車が、此方に突っ込んでくる音がした。
「…いきてる?」
「馬鹿、お前が無事じゃない。」
「ははっ、こえふるえすぎだろ。」
「…本当に、馬鹿。」
さっきまであったぬくもりは、声と共に消え去った。
途切れた言葉に、縛りをかけて。
第5章: 罪咎
償い、言葉に鎖を