テラーノベル
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「おに~ちゃんっ、!」
そうやって俺を呼ぶその声は、どうやら空耳のようで。
後ろも前も、右だって左だって、俺以外にこの部屋に誰もいないのに、誰かが俺を、お兄ちゃん。と呼んでいた気がした。
翠「…幻聴とか、馬鹿馬鹿しい…」
持っていた鉛筆を机に置いて、天を仰いで目を瞑る。
今でも脳裏に、まぶたの裏に、鮮明に蘇ってくるあの冬のワンシーンは、色もなくモノクロのまま映し出される。いつだってあの景色に色は付かない。
鉛色のあの景色は、いつだって腐った俺の心を蝕んでゆく。
黄「…すちくんっ、」
翠「……みこちゃん。」
黄「…素敵な、絵やね。」
君はそう言って微笑んでくれた。こんな絵でも素敵だと。
こんな、恨みばかり籠っていて、真っ黒で汚い絵でも、君はいつでも褒めてくれる。相当なお人好しなんだろうね。本当に。
…あの冬の彼も、そうだったな。
これは、他の誰でもない、俺が語る、
最愛の人の物語。
本作はご本人様に関係ありません。
・翠様、茈様兄弟設定
・黄様、百様、瑞様、赫様家族設定
・瑞様、赫様夫婦設定
・死亡ネタ
翠様:13歳(現17歳)
茈様:10歳(享年)
黄様:13歳(現17歳)
百様:10歳(現14歳)
瑞様:23歳(現27歳)
赫様:26歳(現29歳)
翠様 . 茈様の兄で野球部。イラストレーター。
茈様 . 翠様の弟でバスケ部。10歳で亡くなる。
黄様 . 翠様の友人で軽音部。明るくて優しい。
百様 . 黄様の兄で茈様の同級生。翠様が嫌い。
瑞様 . 赫様の旦那で元気溌剌。企業の副社長。
赫様 . 瑞様の嫁で超ツンデレ。翠にも優しい。
全三話 公開予定
前編 三月中
中編 四月初旬~中旬
後編 四月中旬〜下旬
To Be Continued … ✎*
コメント
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楽しみにしてます!