テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#ヤクザ
夏目萌*優しい彼~コミカライズ
1,464
#イケメン
蒼乃 月
34
管野アリオ
188
圭は再び正門に視線を向けると、明るい茶色の女性の後ろ姿が、彼の視界に入り込んできた。
背格好と髪の色で、圭は、その女性が美花だと直感。
仕事の時は、一つに束ねていた髪を下ろし、艶髪をなびかせている。
女性は、圭のいる場所とは反対方向に歩き、彼の存在に気付いていない。
「美花っ……」
圭は声を絞り出すように、最愛の女の名を呼ぶが、女性は真っ直ぐに歩き続けている。
「美花っ!!」
彼が大きく息を吐き切った後、小さな背中に呼び掛けると、女性は立ち止まり、ゆっくりと振り返る。
「…………!?」
クリッとした薄茶の瞳を見開かせて、こちらを呆然と見つめる女性は、圭が、会いたいと願い続けていた美花だった。
「圭…………ちゃん? どうして…………ここに……」
「美花に会いたくて……来たんだ」
驚きの色を孕ませる彼女の元へ、圭はまっすぐに視線を向けながら近付いていくが、美花は、この三ヶ月の間に、窶れたように見えた。
「君に話さなければならない事がある。君に…………どうしても伝えたい事が……あるんだ」
「…………いいけど……ここで話すのはちょっと……」
美花が、困惑そうに瞼を伏せると、圭から顔を背ける。
「会社の近くに、公園があるから、そこで……」
「…………分かった」
圭は、周囲を見渡しながら答えると、すぐ近くにコインパーキングを見つける。
「なら、車を止めてから公園に向かうよ」
「…………うん。じゃあ…………先に行ってるね」
美花から公園の場所を聞いた後、圭は車に戻り、コインパーキングへ走らせた。
車を止め、圭は急ぎ足で、美花の待つ公園に向かう。
それまで、静寂を保っていた彼の心臓が、次第に大きく蠢き始めた。
(俺の気持ちを伝えるために……ここまで来たんだ。だから……絶対に……)
久々に再会した美花に、圭の心は、鼓動とともに高揚していく。
仕事が忙しかったとはいえ、愛する女に会えなかったのは、彼にとって相当堪えた。
今まで好きな女に、圭から突然会いに行くなんて事は一度もない。
それほどに、彼の胸中は、彼女で埋め尽くされているのだ。
──美花を…………二度と離さない。
圭は、心に誓いを刻み、公園の入り口で佇む美花の元へ駆け寄った。
コメント
1件
ウッ…待って待って待って、この再会シーンエモすぎるんですけど!!😭💕 三ヶ月ぶりの美花、髪下ろしてて雰囲気ガラッと変わってるのに、圭は一瞬で気づくんだ…その"直感"がもう愛じゃん… 「美花を二度と離さない」って心に誓う圭、強くて切なくて胸がぎゅっとなる。 久しぶりなのに目を背ける美花の反応も気になるし…次めっちゃ待ってます!!🌸