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十一月に入ると、すっかり日も短くなり、朝晩は寒いくらいだ。


豪と正式に付き合い始めて約二ヶ月半。


週末は彼の自宅マンションで過ごす事が多くなった。


時々、奈美の自宅に泊まる時もあるけど、部屋も狭く、ベッドもシングルサイズ。


二人で寝ると、ものすごい窮屈になってしまう。


『週末は奈美が俺のマンションに来ればいいんだよ。何か問題でもあるのか?』


彼は、そう言ってくれるけど、申し訳ないな、と思う。


二人の付き合いは、順調に続いている。


彼が十一月の連休を利用して、お台場へ連れて行ってくれる事になった。


シティホテルのダブルルームを予約してくれて、すごく嬉しい。


奈美の中では、確約のない約束だったから。


午後一時に、西国分寺駅のロータリーで待っていると、クラクションが鳴り、白のSUV車が滑り込んできた。


「奈美」


「こんにちは、豪さん」


彼が運転席から降りてきて助手席のドアを開けてくれて、助手席に座るのを確認するとドアを閉めてくれる。


「さて、出発するか」


カーステには、しっとりとした洋楽のバラードが流れている。


豪がステアリングを掴み、シフトレバーをDモードにしてアクセルを踏むと、車は滑らかに走り出した。


高速に乗る前にコンビニへ立ち寄り、飲み物やお菓子を購入する。


豪はメンズのコーナーに寄って、小さい箱に入ったアレも買ったようだ。




高速はスムーズに流れている。


いつしか車は首都高に入ると、所々で渋滞に巻き込まれた。


それにしても、ステアリングを握っている彼もカッコいい。


(こんな素敵な人が私の彼だなんて…………)


奈美は、今でも信じられないくらいである。


「今日の服装も可愛いな。上着の中に着ているのはワンピースか?」


「ううん、今日は違うよ」


今日の服装はカジュアルめのセットアップ。


ネイビーのニットプルオーバーと白地にネイビーの花柄のロングフレアスカートに、オフホワイトのショートコートを羽織ってきた。


「奈美の服装はワンピースのイメージが強いから、珍しいな」


彼は奈美の服装を見て、いつも可愛いと言ってくれる。


セットアップにしたのも、コーディネートに迷わなくて済む、といったズボラな理由だ。

ただ、それだけの関係……

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