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#恋愛
ばたっちゅ
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#BL
NGS_ヘビーなしっぽ
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[3918年4月5日1時37分/2号]
あれから3号は疲れのせいか喋ってたら椅子で寝ちゃったし、さっきまで私寝てたけど医務室の布団に寝かせたろ。94号がなんとかてくれると信じて。
寝かせるために靴を脱がせようとするが3号の靴が割と複雑で脱がせるのに一苦労だった。
でも何とか脱がせれたし寝かせよう。
「…なんか無防備…。」
そりゃ寝てるから無防備なんだけど、なんだろう飛びつきたくなるというか…。
なんてうっかりじっと見てしまった。何してるんだろう。
2号は3号をベッドで寝かせると布団をかけてカーテンを閉めた。病衣とか薄着で嫌だなー。
なんて思ってたら誰かが医務室に入ってきたっぽい。カーテンから覗くように見るとそこには134号がキョロキョロして慌ててカーテンから離れた。
けど絶対気づかれた足音が聞こえる。どうしよう、誠心誠意謝る時ってなんの体勢とるんだっけ。
「あ!そうだ土下座だ!」
カーテンが開けられたと同時にそんな大声を発してしまってもう終わったかと思った。
「あ…失敗作でごめんなさい…。」
「何も言ってないんだけど…」
134号はいつもみたいな笑顔が消えていた。ずっと苦しそうというか余裕が無さそうというか。
「94号さん今別の仕事でしばらく空けるって。他の担当員さんは94号さんとは、私たちとは違うから核体兵器を助ける義理などないって。」
94号はNRUで回復が出来るんだよね。それに医療みたいな専門的なことが詳しいかれ唯一核体兵器でここにいるのを許されてんだよね。他の担当員さんはみんな兵器じゃないから助けてくれないけど。
134号は顔を顰めていた。さっさと逃げようとしたが腕を掴まれて完全に終わったと思った。
でもそこまで力が強くない。むしろ弱々しいというか、普段よりも弱気。
とりあえずそこら辺にあった椅子に座らせた。不安なのか落ち着かないのそわそわしていた。
私も立つのがめんどくなったのでなんかぐるぐるする椅子に座った。質素なゲーミングチェア的な?
「7号のことについてでしょ?」
「そうだけど、あの時2号たちは何人もああしたって。」
「そうだよ。君は、初任務は半年前だから分からんかもだが、戦闘では味方の命を奪うなて、同士討ちなんて簡単に起こりうるんだからね。」
今まで何度も何人の仲間もあんな暴走を繰り返していた。その度に殺してきた。壊してきた。
そのことに対して疑問を持ったことが無かったからだ。当たり前ではないことは最近知った。
「それがおかしいことと知ったのは最近だった。」
そっかと素っ気なく返事をされた。134号の事だしなんだか探っている可能性もあるけど、私について話してもなんの情報も得られないだろう。
「ちなみに3号はなんで寝てたの?」
「さぁ?疲労か、薬の副作用じゃないの?」
「薬…?」
「精神安定剤と幻覚幻聴に効く薬らしい。何らかの精神疾患なんだと思うけど、私には分からない。まぁ、このままじゃ使い潰されるだろうね。」
案の定134号は3号の薬について知らなかったようだった。目を見開いていた。
「7号も使い潰されたって事なの…?」
「そうなんじゃないかな。それがファーストのやり方だからね。」
134号は何か分かったのか椅子を倒し立ち上がった。ハッとしたような顔をしていた。
でも、いくらファーストに異議を申し立ててもなにも解決策にはならないと告げる前に座り込んだ。
134号は察しが良すぎるというか思考が早いんだろう。この子も人に依存しちゃうタイプなんだろう。
「君が憎いなら私のことを殴ってくれても構わない。だから、どうか3号を責めないであげて欲しい。」
「2人のせいじゃないことくらいわかってる!!」
大声をあげる。幼いように見えて考え方はすごく大人なんだ、だから余計苦しいんじゃないか。
もっと卑怯になってもいいはずなのになぜそんなにも誰かのことを許せる。
「今は、苦しい事も受け止めて泣くしかない。」
「2号も…そうしてきたの…?」
「最初はね。」
悲しかったのはほんの最初だけ。慣れて当たり前かした時から、涙が出なくなっていった。
134号は、多分私がここにいなくても3号を攻めることは最初から出来なかったんだと思う。
言えても馬鹿馬鹿とか適当な悪口しか言えないんだろうな。せっかく仕事慣れていたのにこのタイミングでこんなこと起きたら嫌だよね。
『生きて!絶対助からるから!諦めないでっ!』
またあの時の私が淡い希望を抱いたような声で仲間を助けようと必死になっていた所を思い出す。
こんなの最初だけだった。徐々に戦場はこんなものだと痛感させられ、希望なんて無くなった。
「3号の事頼んだ。私はファーストに異議申し立ててくるから。あとは任せたよ。」
「そんなことしたら2号の評価が…。」
「元々地に落ちとるわい!」
だから心配しないで欲しいのに。あ、そういえば着替えるの忘れてた。とりあえず着替えてからにしよう。
[3918年4月5日2時15分/2号]
ただ異議を申し立てる為だけにファースト様の仕事部屋へと来た。相変わらず家具の一つ一つが貴重品という贅沢設計だ。
「ファースト様今回の件あなた図ってましたね?」
ファウスト様はにこりと笑っていた。そもそも、7号を最初から使い潰す気で立てたような気がしてた。確証は無かったから言えなかった。
ただ今回7号が暴走したにしては何か変だった。これはただの直感だけど。最初から計画してたとしたらファウストがやりそうな事だ。
性別すらこいつのは曖昧だ。何を考えているのかすら表情からも読み取ることは不可能だ。
「さぁ、どうだろうね?」
「ちゃんと教えてください、私に命じれば汚れたのは私の手だけで済んだ!」
「あの子は限界だったから最後に使い潰した、何が悪いのでしょうか。」
意味が分からない。ファーストは何を考えているか分からない。
今回の作戦について聞き出さなければ、こいつは同じことを繰り返す。こんなのでは退役する人たちが増えるわけがないのだ。
「そんなに気になるんだったら、少し調査お願いしてもいい?」
「調査すれば、答えてくれるのですか?」
「いいや、君によって7号の処遇が変わる。調査しないのであれば廃棄箱に捨てて燃やしすが、調査してくれるなら墓くらいは作ってやろうと思う。」
お墓、お墓はかなり良い待遇だ。墓すら作られず研究部に回されて研究に使われるよりは、そっちの方が絶対いい。
それくらいしか私にできる贖いはないから。でも調査ってなんなのだろう。
「では少し、私の話に付き合ってくれるかね?」
ファーストは窓から街を眺める。本部の外は地上というよりスフェルナの地上都市にあるけど、建物を見下ろすかはるか遠くにある山を見ることしか出来ない。鳥がちょうど窓の外を飛んでいた。
「ある時、女が男に子種を貰い、男児を出産した。女は男に捨てられ女手ひとつで男児を育てることとなった。」
ファーストの話はどれも生々しいが表現すら生々しいというか…、なんの話なのだろうか。
「やがて女は男児を育てる金に困り、とあるプロジェクトに協力することとなり2歳の男児を実験体として捧げることとなった。」
「胸糞悪…。なんですかその話…実話ならもっと胸糞が悪いというかなんというか…。」
ファーストの声色は弾んでいた。胸糞は悪いし、ファーストは楽しげにこんな話をするし。
「女は支援を受けながら実験体の男児の様子を記録しつつ育て続けた。女は組織の言った通り男児を暗い部屋に閉じ込め、殴ったり蹴ったりした。すると、その男児のコアは今までにない事象を、記録を生み出したのだ。」
もしかして、これって私たち核体兵器の誰かの話なのか…?殴ったり蹴ったりって完全に虐待だし、それを指示する研究員は虐待幇助じゃん。
「男児は5歳になり女は遂に耐えられなくなり、研究員に男児を渡すと1人逃げてしまいましたとさ。」
「その話は…何のために…?」
「今からその女を捕らえてきて欲しいの。研究の情報を漏洩してもらっては困る。足取りが掴めたから、あなたに捕らえてきて欲しいの。」
そのための胸糞話ってことか。どの辺にいるのか私は全くわからんが、遠出になる可能性がある。居るとしたらリア島だろう。
ファーストはコーヒーを飲みながら穏やかな顔で窓越しで見える街を眺めていた。
ファーストにも守りたいものがあるのは、私も知っている。秩序や大義を守っているのも、ファーストなりの正義なんだろう。
「あ、この任務のことは、3号たちには内緒です。これもあのこの心を守るためなので。」
「わかりました。あと、任務内容は…?」
「データで送っておきます。じゃ、さっさと移動してくださいね。リア島まで」
リア島なのかよ。面倒なんだけど、とりあえず任務内容見ながらリア島に行くとするか。
[3918年4月5日17時22分/2号]
人使いが荒い。わざわざ海中路線の電車まで用意するとは思っていなかった。
にしても、観光目的に作られたこの海中電車、今まで事故はいちども起こしてないで有名だったっけ。
海の中で電車が走るなんて、変なの。というより海洋恐怖症即死コースだろ。私も割と怖い。窓の外を見ると電車の窓から海が見える。と言っても、それを隔てるようなガラスのようなプラスチックのような窓から海が見える。
なんていっても海中なんて見たかないけど。腹が減ったし、軽く飲料食を食べる。
体は、コアは全て私の体に入る栄養も不純物も全て吸収してしまう。だから、トイレとか長らくしてなかったなー。全部吸収するせいで。
そういえば女性にはげっけー?とやらもくるらしい。そんなこときたこと1度もないけど。
18で来ないとやばいー!見たいな事言われてるんだっけ。でも別にそんなやばいやばい言う程なのかな。
あんまり気にせんとこ。どうせ私にはよく分かりっこないんだから。そういえばと思い、腕にくっついてる端末を起動する。
いや、任務内容をホログラムで見るのは流石にマズイか。なんて思いスマホ型の端末を取り出す。
これ、腕の端末同様充電が必要なんだよね。腕の端末は最近試験運用しているそう。それから私は今武器なんてひとつも持ってないけど。
最近の試験モデルで武器がなんかこうシュンって出てくるんだったけ。エーテルとデータを応用したんだっけ。
そんなことよりも作戦内容だった。端末に送られたメールを参照した。
[重大任務-1592. リア島は島自体が街のようなくらい発展していてとても広いため地道に探しては時間がかかりすぎる。それから家族もいるため捕らえる時は気づかれぬように。この写真と情報を手がかりにする事。]
文章の下を見るとくらい顔をした女性の顔写真が表示されていた。誰かに似ているような気がした。経歴をよく見ることが大事だ。
名前は西園寺 真希。現在の年齢は39歳、身長159.1cm、貧民街育ち、幼い頃に両親ともに他界。姉との生活をしていたがそれだけで食っていけず15歳で風俗業で生活していた。23歳の時に、妊娠が発覚、下ろすにも下ろせず子を産んだ。男児を捨てたあとに結婚し、現在は37歳の夫と3歳の娘と生活。
なんというか、この女は自己中心的なのだろうか。この経歴を見る限り、こうなるのも何となくわかる。だから私があまりとやかく言うのも野暮だ。
とりあえず調査にかかろう。リアルタイムでリア都市に滞在している特殊核運用機関が協力しているから負担はかからないはずだろう。
[3918年4月5日23時22分/2号]
もうこんな時間だ。ていうか、私持ってるのお金だけじゃん。あ、そういえばここにも特殊核運用機関の拠点?みたいなのあるじゃん。
でも、ここを本部にした方がいいと思う。敵の占拠地が海を隔てたところにあるじゃないか。まぉ、仮本部みたいなポジションだから別にその出来にすることないか。
なんて思って夜の繁華街を歩いている。繁華街ってなんだかギラギラしてる。
「なぁ嬢ちゃん、こんな夜中になんでこんな場所でほっつき歩いてるんだい?」
「はい…?」
なんだから知らない人が話しかけて来た。繁華街ってこんなにコミュ強が多いのか。
「いい身体してんねぇ。よかったらちょっと小遣い稼ぐとかしないか〜?」
いい身体とお小遣いになんの関係があるのだろうか。
「あの、私ボディビルダーでは無いのでいい身体は誇張がすぎるのではありませんか?」
「そうじゃぁねぇよ。とぼけてるのかぁー?」
そういうお世辞はいらないんだけど。ボディビルダーじゃないんだからいい身体って訳ではない。
男が肩を強く掴んできた。視線は胸あたりを見ている。胸筋じゃなくてそれただの脂肪なのに。
いやまさか、実は私の体内にコアがあるということに気がついてる可能性があるかもしれない。
「ちょっとあんた何してるの!ばか!」
大声が聞こえ腕が引っ張られたかと思えば女性が私の手を掴んで逃げるように走る。
いや逃げるようにというより実際あの男に逃げているのだろう。対応が面倒だったから逃がしてくれたのは本当に助かった。
女性は路地裏まで連れてって何とかまいてくれた。女性がかなり息を切らしていた。あの程度の道のりを走っただけで息を切らすのかと驚いた。
「あなたバカ?!変なことされてない?!大丈夫?」
「変なこと?」
「その身体が…なんか男の子の理想体型!みたいな感じ!その黒タイツが特に!」
黒タイツ、あー。普段はふくらはぎまでのハイソックス履いてるんだけど、こういう都市での任務だと太ももに番号書いてるの見せたくなくて黒タイツ履いてたっけか。
「繁華街をひとりで歩いてもし陵辱されたら?!もしそれで見知らぬ子を妊娠したりしたらどうするの!」
「お姉さん、私妊娠できないよ。」
その時その女性は目をまんにし驚いていた。そっか、普通はそんな反応するんだよね。
「それはごめんなさい。」
「気にする必要ないです。そもそも、子供なんてうんでしまえば、この世界の地獄を体験してしまう。」
「…どうだろうね。君もいつか…好きな人が出来たら考え方って変わるものだからね。」
やっぱりこの顔には既視感がある。この人はおそらく、調査対象の西園寺 真希で間違いないだろう。
既婚者と聞いていたが、なんでこんな所にいるのだろうか。
「あなたはなんでこんな場所に?」
「接客業なの。でも、これももう終わるの。夫がこんな仕事は辞めてまったりと暮らしてくれって。」
この人は幸せを掴んだんだろう。人の良い人だっただろうに、昔のことについて忘れているわけではないのに。
顔には出さないだけなのかもしれない。なんでこの人はこんなにも穏やかでいられるのだろうか。
「そういえばあなた名前は?どうせ、泊まるところとかないんでしょう?うち来ない?1日くらいなら、いいわよ。」
「梨乃奈です。あなたがそういうならお言葉に甘えて1日泊まらせてもらいます。」
コメント
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わあ、第14話、すごく重くて深い回でしたね…。2号が134号に7号の話をしているところ、特に「慣れて当たり前になった時から、涙が出なくなっていった」っていう台詞が胸に刺さりました。辛いことに慣れてしまうのって、ある意味一番怖いことですよね。それにしてもファウストの話、まさかあの男児が誰かのコアの成り立ちに関わってるのか…? そして調査対象の女性がまさかあの場で2号と出会うとは。続きが気になりすぎます!