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大切な末っ子は居なかった。
靴もない。
drs)……あるふれ…
悔やんでも悔やみきれない。
snm)も、もしかしたら、屋根裏にいるかも、あるふれはあそこが好きだったから…
その一言で、俺たちは屋根裏部屋に向かった。
でも、そこに末っ子の姿はなかった。
hmt)……いない…
drs)…!
箱が開かれてる。さっきまで居たのか…
まだ色あせてない、きれいな字で書かれた短冊を拾う。
一人一人に書いてくれたのか、
「どりす兄さんへ
あの日、僕を拾ってくれてありがとう。手を差し伸べてくれて、ありがとう。モブへのプレゼントの件はごめんね。兄さんがまだ、約束を覚えてくれてたのかなって、舞い上がった。馬鹿よな(笑)そんなわけないのにな。今までありがとうね。」
「しなみ兄さんへ
いつも僕と遊んでくれてありがとう。僕が目になる、僕は必ず兄さんの前に立つって約束したのに、さいごまで守れなくてごめんね。でも、兄さんに大きな怪我がなくて良かった。」
「はめつ兄さんへ
アンを拾ってくれてありがとう。あの子は、とても可愛くて、すごくあたたかかった。兄さんは、欲しいものを沢山買ってくれた。ありがとう、でももう、何もいらない。ごめんね。今まで」
しなみのものだけは丁寧に点字で書かれていた。
drs)…なんだこれ…?
薄い水色の箱が置かれていた。見覚えは無い。
恐る恐る開けば、「死亡証明書」と書かれた1枚の紙が現れる。
drs)…え……?
それと共に、ビデオテープと、1枚の小さなメモ紙
「これからの皆に、幸せがありますように。」
hmt)どういうこと…なにこれ…
drs)……「端役冷睡眠計画」を施行する上で………命を……落とす、可能性があることを、把握した上で……同意の意思と共に……っ、
snm)…え……兄さん…ねぇ
drs)……
言葉が出ない。頭を鈍器で殴られたような感覚だ。
snm)…嘘だよね?兄さんの計画で……あるふれは死んじゃうの?
drs)……なんで……こんな…
モブが来てからの2年間が蘇る。
drs)あ………
hmt)……兄さんっ、兄さん!!!
drs)っ、!
hmt)しっかりしてよ!!!
っ…無理だ、無理だ、ダメだ…そんなの出来ない…
俺の開発で、大切な末っ子を……
それ以前に、それを選ばせてしまった……
〜
リビングの大きなテレビに、大切な末っ子が映っている。
alf)…うつってる?かな…よし……何から話せばいいんかな……これ、見つけてもらえないことを前提に撮ってます。変やけどね笑
えへへっと笑うあるふれは、昔の大切な末っ子そのものだった。成長しても、面影は残っていた。
alf)何言っても、誰も信じてはくれんかったけど、僕が言ったことは、全部事実…あそこまで否定されたら、もう弁明のしようもないけどな…それと、謝らんといけんことがあります。
alf)どりす兄さんの研究所に行って、しるくさんにお願いした。僕を、被験者にしてくださいって。あと3日で18だから、丁度良かった。
やっぱり……
alf)要らなかったと思う。僕は。自分でもわかってた。すごく感じてた。僕この家族に要らないなって。元々孤児院から拾われた養子だしねぇ…
drs)……っちがう、そんなことない、!
そう叫んでも、もう届かない。
ビデオが終わり、暗くなった画面の後ろにモブが立っている。
hmt)…っ、お前っ!!!!!!!!!
はめつが飛びかかった
mob)うぐっ、げほっげほっ
alp)やめろはめつっ、!やめろ、!そんなことしても……
kznk)うあぁあ…っ、!!
だめだ、ぐちゃぐちゃだ…感情が…まとまらない…
怒りと悲しさ、罪悪感、痛み…どうしようもない……
alp)もうやめろ……こんなことして…あるふれはもう……
泣き崩れた母さんを立ち上がらせる。
kznk)ごめんなさいっ、ごめんねあるふれっ、
snm)……兄さん
drs)……行こう…研究所に…
続く