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トーナメントの代表選手に選ばれた岩本は学校中の注目を集める時の人となる。
すれ違う度に生徒から「頑張れよ」「勝てよ」と応援の声をもらう。
第1の課題は9月27日。始まるまで2週間程しかない。
課題の内容は代表選手にもその他の生徒にも知らされない。つまり、対策のしようがない。
その場での判断力や臨機応変な魔術が必要になる。
🩷「いや〜まさか照が選ばれるなんて!」
💚「本当に試合の内容知らされてないの?」
💛「マッジで聞いてない」
🩷「ヤバいね!」
❤️「照なら大丈夫だよきっと」
💚「でも照、気をつけてね」
💛「何が?」
💚「いくら安全面を考慮してるからと言っても……過去には多くの死者を出してるんだ。一瞬の判断ミスが命取りになるんだよ」
💛「分かってる」
🤍「ねぇねぇ、そういえばふっかさんは?」
深澤の名前が出た瞬間岩本は言葉につまる。
何せ代表選手に選ばれた瞬間も深澤だけが一切笑っておらずに目も合わせようとしていなかったからだ。
💛「それが……何も」
🤍「あれ?そうなの?ご機嫌ななめなのかな……」
💙「ご機嫌ななめっていうより、心ここに在らずって感じだな」
🤍「しょっぴー!」
話を聞いていたのか、たまたま通り掛かった渡辺が口を挟む。
💙「最近俺の話聞いてないことが多いんだよふっか」
❤️「照、ふっかに直接聞いてみたら?」
💛「それが…若干避けられてる気がしてて」
🤍「えぇっそれなら尚更聞かなきゃ!自白する薬でも作ったげよっか?」
💚「シャレになんないからやめた方がいい笑」
💛「大広間でも廊下でも目すら合わねぇ」
🩷「なんか珍しいね。それって……」
💙🤍🩷「……倦怠期?」
💛「うるせぇよ笑」
💚「俺から聞いてみようか?」
💛「いや、今日俺から話しかけてみる」
その日から岩本は タイミングを見計らい、深澤に話しかけようとしたがこれがどうも上手くいかない。
そもそも深澤とすれ違うことも減っている気がする。
💛(完全に避けられてんな、これ)
気の所為とは言えないほどだった。
授業の空きコマをわざわざ合わせているのに空きコマ中にどこを探しても深澤が見つからない。
元々試合のためにトレーニングや魔術の個人練習に時間を使うことが増えたのだ。
そのせいで本当に合わなくなった。
恋人らしい会話も触れ合いもできずに不満が募る。
そんな日が1週間以上続きトーナメント第1試合開催までもあと5日となった日のこと。
放課後、宮舘に付き合ってもらい競技場で飛行訓練をしていた時。宮舘が話を振ってきた。
❤️「あれからふっかと話せた?」
💛「全然。そもそも会わない。……完全に避けられてる」
❤️「うーん…向こうがそうなら、強行突破じゃない?」
💛「強行突破?…え、ラウールの自白薬?」
❤️「違うって笑」
その日の夜。深澤の寮の個室のドアがノックされた。
💜「ん?誰ぇ?」
💙「ふっか、俺」
💜「なべ?」
ドアの向こうで渡辺の声がした。
消灯時間は既にすぎて22時だ。この時間に人が訪ねてくるのは中々ない。
💜「どしたの〜?」
深澤はなんの疑いもなくドアを少しだけ開けた。
そこには渡辺が立っていた。
💜「なべ?もう消灯過ぎてるよ。減点しちゃうよ〜?」
ROY

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その瞬間、渡辺ではない誰かにドアをガッッと掴まれた。無理やりドアが開かれ裏に隠れていた岩本が現れる。
💛「入るぞ」
💜「えっ!?なんで!?えっっ、なべ──」
バタンッ
ガチャッ
内側から鍵が締められる音がした。
💙「良いように使われるこっちの身にもなれよ」
❤️『翔太ありがとうね』
💙「言い出しっぺ涼太かよ……余計なもん聞く前に戻るわ」
隠し通路からスリザリン寮に入った岩本を深澤の部屋に入れる為だけに呼ばれた渡辺。
両面鏡に映る宮舘に苦い顔をしながら自室に戻って行った。
一方、深澤の部屋の中ではなんとも言えない空気が漂っていた。
💛「…………」
💜「…ハァ。で、わざわざ部屋にまで来てなんか用?代表選手さん?笑」
💛「……なんで避けてんの」
💜「は?別に避けてなんか── 」
💛「嘘つけ。明らかに避けてんだろ。俺なんかした?」
💜「なんもないって。ほらこんなとこで油売ってないでさっさと戻ったら?トーナメント近いんでしょ」
深澤のあしらうような態度に岩本も訳が分からず苛立ってくる。
💛「なんなの、その言い方。俺が代表選手になったのがそんなに気に食わない?大広間でもそうだった。不満気な顔なんかして」
💜「大広間って…」
💛「なに?名誉ある選手にスリザリンが選ばれなかったのが面白くないとか?」
💜「まさか。あんな死者が出るような試合……大事なウチの寮生が選ばれなくて、ホッとしてるくらいだわ」
💛「じゃあ何……が…」
岩本は深澤の言葉に引っかかった。
💜「グリフィンドールは立候補者が特に多かったみたいだし?これだから命知らずの野蛮な寮はさ」
💛「ふっか…」
💜「照なんかドラゴンの餌にでもディメンターの生贄にでもなっちゃえ」
ベッドにあぐらをかいたままそっぽを向く深澤。
一向にこっちを見ようとしない。
💛「じゃあ……俺が死ぬかもしれないのが怖いってか?」
その瞬間、深澤の肩がピクリと跳ねる。
何も言い返さないまま深澤は押し黙る。
💛「え、図星?」
💜「…いや、そんなわけない。誰がそんな─」
💛「ふっか」
岩本が深澤の座るベッドに乗り上げるとギシッと軋む音がした。
お互いの呼吸が聞こえるほどに体が近づく。
💛「不安にさせた?」
💜「………」
岩本はそっぽ向く深澤の顎をつかみ無理やり顔を自分の方に向かせる。
深澤の表情にはあからさまな強がりが見えた。
💛「恋人が悩んでるのに黙ってられないんだけど」
深澤の腰を引き寄せると拒否されることなく自分の腕に大人しく収まる。
そのまま触れるだけをキスをすると固く結ばれた口をようやく開く。
💜「……照のこと信用してないわけじゃない」
💛「うん」
💜「でもさ………もし死んだらって思ったら…ちょっと顔見れなくなって」
💜「さすがに女々しすぎて……自分でもキモイな〜って……笑」
💛「キモくない」
自分を嘲笑する深澤にもう一度キスをする。強がりの顔から力抜けて弱々しくなる。
本音を知った岩本は深澤を抱きしめ頭を撫でる。
💛「絶対帰ってくる。だから心配すんな」
💜「……うん 」
💛「ふっかってさ。思ってるより俺がいないとダメだよな」
💜「悪いかよっ…」
💛「ううん。可愛い」
不安を埋めるようにキスを続ける。開いた口へ舌を滑り込ませると深澤も応えるように舌を絡めてくる。
すると深澤が唇を離したかと思うと自ら部屋着を脱ぎ捨てる。上半身裸になり岩本の首に腕を回し再びキスをせがむ。
キスをしながら岩本の下半身を衣服の上から撫であげる。ゆるゆるとした刺激に一気に熱が集まる。
💜「……んっ…ふぁ……はやく……」
💛「っ…煽るのだけはほんと上手だよな……!」
煽られるがまま岩本は急かす深澤を優しくベッドに押し倒した。
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