参加型

文化祭の興奮が冷めやらぬまま、次のイベントへと移行する。萌香たちの教室では、猫耳カフェが開かれることになった。萌香がその猫耳コスチュームを着ることに決まったのは、みりんといさなの強い勧めによるものだ。

いさなとみりんが準備をしている中、萌香は鏡の前で少し恥ずかしそうに耳をつけている。猫耳のヘッドバンドが彼女の頭にぴったりフィットし、彼女のかわいらしい姿が鏡に映る。

「萌香、マジで可愛いんだけど！」

みりんがニヤニヤしながら言うと、いさなも照れたようにうなずく。

「ほんとに、似合いすぎて反則だよ」

いさなが微笑んだ。

萌香は照れ隠しに、軽く頭をかきながら言った。

「そんなことないよ…でも、ちょっと恥ずかしいな」

その表情は、恥ずかしがりながらも嬉しそうに見えた。

カフェが開店し、学生たちが次々とやってきた。萌香は猫耳をつけたまま働きながらも、観客の反応を楽しんでいる様子だった。

「いらっしゃいませ、ご主人様～」

萌香が恥ずかしそうに、でも愛嬌たっぷりにお辞儀をして、テーブルにメニューを運ぶ。

その度に、男子たちが思わず顔を赤くし、照れくさい笑顔を浮かべる。萌香が猫耳をちょこっと動かすたびに、さらに「かわいい！」という声が上がり、周りの空気が和む。

「萌香、その反応、見てるだけでこっちが照れるわ～」

みりんが照れながらも楽しそうに言った。

「すごく似合ってる！　でも、ちょっとだけ気をつけて。視線が集まりすぎるかも…」

いさなも冗談を交えながら言う。

カフェはその後も大盛況で、萌香の猫耳がさらに注目を集めることとなる。観客は、萌香が一生懸命働く姿を見て、「猫耳が似合うだけじゃなくて、ちゃんとお仕事もできるんだ！」と、心から感心していた。

「うーん、猫耳カフェ、結構楽しいかも！」

萌香が嬉しそうに言いながら、猫耳をさらにピンと立てる。

その日は、萌香が猫耳カフェで輝く姿を目にした人たちが、文化祭の思い出としてその可愛らしさをずっと忘れないだろうと思うほど、心に残るイベントになった。