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ステータスは極振りで決まり!

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ステータスは極振りで決まり!

12 - 一章 こ、こんな猫(ボス)データにないぞ!?

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2025年05月07日

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重厚な扉を開けた先にはミーシャの情報通りのライオンが体を丸めて寝ていたのだが、予想していた見た目とは少し違っており体躯はまぁ立ち上がると見上げないといけないレベルでデカく、背中にはよく見るデザインの悪魔の翼が生えておりたてがみは白く音に反応したやつが目を開く、その目付きは鋭く薄紅色の瞳をしている。そして彼の頭上にHPバーが表示され名前も共に出る。それも情報通り『キングレオ』と表示されていた。

「名前はまんまだけど見た目はどっちかと言うとライオン○ッドぽくないか?」

「私そんなにあのゲーム詳しくないから分からんけど近いんだソイツに?」

「ま、私の戯言はこんなもんにしてやりますか!」

「私はとにかく後ろから魔法で援護するから前衛頑張ってね。」

「レベル上がったとはいえ一撃もらえばそのままダウンか良くて致命傷なんだよなぁ…」

そんなことを話しながらアルナから選別として貰った剣を抜いて彼の真正面に立つ。ミーシャも杖を構え既にファイアを撃つ体勢に入っていた。ボスであるキングレオは猫らしく少し伸びをしてあくびを挟む、が直ぐにあくびをやめてこちらに明確な殺意を飛ばす。

「私忘れてたんだけどさ?自分と相手とで力量差があると全ステータスに影響する神スキル【ジャイアントキリング】ていうのを持ってるんだわ。これと【剣士】てスキルで多少攻撃に補正が乗るから無視できないくらいのダメージは入ると嬉しいんだけど、ね!」

剣を持つ手の手首を軽く一回くるりと回し、一気に彼の元まで駆け抜けていく。もちろん相手も馬鹿では無いため迎撃態勢を取り宙に魔法陣をいくつか展開しそこから火球を何度も飛ばして動きの阻害を図るが臆せずプリンは速度と進路をそのままに近寄っていく。彼女を襲う火球は後方にいたミーシャが同じ魔法で相殺していき進路を確保していたのだ。

「先制攻撃は私の一撃だァァ!」

キングレオの足元にたどり着きすぐさま切り上げるが反応速度が尋常じゃなく飛び上がり攻撃を回避。更にそのまま上空を少し維持した後狙いをプリンからミーシャに変えて真っ直ぐに彼女の元に向かい右前脚で叩きつける。

「サイズの割にだいぶ機敏に動くわね!?」

「やっべ!?ミーシャ逃げれる!!?」

間一髪のところで爆破魔法を壁に向かい躊躇無く唱えたことでその勢いに負けてミーシャが飛ばされキングレオの腹下を通りそのままプリンの元まで辿り着く。

「……っぶねぇマジで。」

「私以上に体力ないんだから気をつけなさいよ?」

「しかも防具が新調されたとはいえ魔法使いの防具は無いようなもんだしね。」

「特にコイツとか強個体のクモさんとかの前じゃね?」

「つーか、情報にない攻撃してきたくね?魔法使うなんて聞いてないよ?」

「てことは逆に言えばその人は魔法を使わせるまもなくペチって猫パンチ食らってやられたんでしょうね。」

「可愛く表現しても今目の前の光景見たら可愛くないのが一目瞭然なんですが?」

そう話すプリンの視線の先は先程までミーシャが居た場所なのだが、爆破による壁の崩れ具合では説明できない崩れ方と着地点の地面のヒビの入り具合、そしてそれによって起こる土煙の中から怪しく光るその紅い瞳。ネコ科かもしれないが確かに猫パンチと表現するには少し無理がある壊れ方をしている。

「ま、生きてるだけありがたいってことで」

「パワープレイによるとんでも回避で何とか生きてるんだよなぁ…。」

「さて、それはそれとしてお相手さんは煙の中からこっち見てる感じまだまだやる気みたいよ?」

「…みたいだねぇ?なんなら、彼の足元に魔法陣みたいなのがちょっと見えてるんだけど気のせいだといいなぁ。」

「残念ながら気のせいじゃないみたい。」

その言葉の後作られた魔法陣から何かが出てきた。それをよく見るとキングレオの特徴を持ってるがかなりサイズが小さくなったモンスターが数匹見えた。恐らくキングレオの子供とかそういう扱いだろう何かが生み出されてメインターゲットとともにこちらを見てにじり寄ってくる。

「…行動パターンに新しく『魔法を使う』と『仲間を呼ぶ』を追加しとかないと今後私ら以外のプレイヤーが困るかもね?」

「ついでに『初討伐』っていう功績も欲しいからまとめて吹き飛ばすわよ。」

「どっちがどっちやる?」

「デカブツは私がやるからプリンは取り巻きを頼むわ。さすがに魔法でちまちまやってたらMPが無くなるからね。」

「んじゃ私が取り巻きやるからスグ片付けてメインをやるわよ。」

「私も死なないように立ち回ってみるか。」

こうしてミーシャVSキングレオとプリンセスVSキングレオJrという二回戦が始まろうとしていた。

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