第33話 フタをしていた記憶
いつの間にか、冬花と美春はタイミングが合えば、お昼休憩や夕飯を一緒に食べる仲になっていた。
(瀧本さん、話しやすくていい人だなぁ)
そんな日々を送るようになり、冬花は美春に印象を抱いた。
「――古河さん、どうかしたの?」
この日も会社を出る時間が揃い、夕食後のお茶をしているところだった。
「ううん、なんでもない」
「そう?」
「あ、瀧本さん顔にクリームついてる」
「え……どこどこ?」
「左側だよ……はい、どうぞ」
テーブルに備え付けの紙ナプキンを差し出す冬花。
「ありがとう」
困ったように笑って受け取り、口元を拭う美春。
「あ、それだと左に行きすぎ」
「……ここ?」
「あー、今度は右行き過ぎてる」
「うーん……今度こそ!」
「うん、取れたよ」
「よかったぁ」
やり遂げた、とばかりに嬉しそうに笑う美春につられて、冬花の******
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