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4 - 第4話-気づかないふり

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2025年06月01日

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💛「最近、康二おとなしくない?」


休憩中、ふと照が言った。


💙「んー、そっか?」


渡辺は返しながら、心の中で引っかかっていた。


確かに最近の康二は、少しだけ様子が違った。

楽屋でも、ステージでも、いつものように明るく笑ってるけど……


どこか、その笑顔に空気を読んでる感じがあった。



💙 (俺、なんかしたかな)


考えたとき、ふと頭に浮かんだのはあの日の楽屋。


『俺のこと好きやろ?』って言ってきた康二の言葉と、それに笑って流した自分の返事。


あのときの笑顔が、ふと脳裏に焼きついてる。


💙「……まさか」


言いかけて、頭を振った。


💙 (ないない)


康二は、あんなふうに誰にでも絡むし、距離近いし、そういう性格。


💙 (考えすぎ…)


でも、

『俺も……嫌いじゃないし』

自分のあの言葉に、康二が一緒、見開いたのを思い出す。

💙 (まさか…ほんとに、俺のこと…… )

考えたくなかった。

というより、考えたら、いろいろ壊れる気がした。

仕事も、関係も、今の距離感も。


だから俺は、そっと胸の奥にしまい込んだ。


気づかないふり。

それが一番、楽だと思ったから。











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