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「向井さん、今日も頼むよー!」
🧡「バラエティは任せといて!」
カメラが回る直前、ディレクターに肩を叩かれて、康二はいつも通り明るく笑った。
──でも、その笑顔を見てた俺は、ほんの少しだけ”作られた笑顔”だって気づいてた。
トーク中、いじられて笑いをとる康二。
スタジオは明るく盛り上がる。
でも康二の視線がふと、俺に向ける瞬間があった。
一緒だけ目があった気がした。
その目は、どこか寂しげだった。
💙「康二、最近なんかあった?」
収録後、俺は楽屋でそれとなく聞いた。
🧡「え?なんもないよ〜、いつも通り!」
💙「ほんと?」
🧡「ほんまやって」
笑顔。でも、声がほんの少し揺れていた気がした。
少し間が空いて。
💙「…俺、なんかした?」
🧡「……うんん。しょっぴーは、何も悪ない 」
そう言った康二の目から、冗談の色が消えた。
🧡「俺が勝手に……期待しただけやから」
💙「……え」
🧡「もうええよ。ごめんな、変なこと言って」
💙「康二…」
🧡「俺な、最近気づいたんや……”好き”って気持ちは、伝えへんほうが笑っていられるって」
俺は返せなかった。
康二の笑顔が崩れそうで、それを支える言葉を持ってない自分が情けなかった。
こうして壊れていくのを見ているだけなんて。
その夜、俺はスマホの画面を何度も開いては、康二の名前に指をかけて……
結局メッセージは打たなかった。