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駐車場に営業車を停め、ピ、と遠隔で施錠する。
荷物を持ってビルに入り、一階で留まっていたエレベーターに乗った瞬間に、深いため息が漏れた。
「疲れた……」
全身が気だるい。
残り少ない力を振り絞り、腕時計を確認すると、時刻は午後九時を回ろうとしていた。
予定よりも一時間もオーバーだ。
それもこれも、異動の挨拶だけで済むはずだった面談で、新規案件の相談など始めるから。
部長にとってはいい置き土産のつもりで、事実そうなのだろうが、何も今日じゃなくても。
「こっちは朝から散々パソコンと睨めっこしてたっつーのに」
商談の最中、営業スマイルを張りつけて、持参した資料だけで何とか乗り切った自分の手腕を今日ばかりは褒めたい。
しかし、腕がいいせいで余計な仕事が増えた。
忘れない内に、日報を書いておいた方がいいだろう。
「花金て何だっけ」
花の金曜日だから、花********************
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