白 い 世 界 に 別 れ を 告 げ て 。
ー Another Story ー
聖なる夜は何処もキラキラ眩くて 、
眼を開けるのも精一杯だった
そんな中 、 視界に入ってきた女の子
きっと世界で1番美しい女の子
そんな気がした
雪に溶けるような白い肌に
肌よりもっともっと白い長い髪
俺と同じ白髪
なのに
雪に馴染みすぎるほど綺麗な白だった
ストレートと言うよりは 、
少しカールがかっている綺麗な髪
彼女は
ただ1人で
何かから目を背けるように
歩いていた
ここから逃げ出したい気持ちも押し殺して 。
街灯の下にいる美男美女
嗚呼 、 此奴らだ 。
彼女を傷つけたのは此奴らだ 。
理由は無い
ただそう思った
冬河「 あ 、 ねぇ 君 。 」
無視 、 というか気付いてなかった
冬河「 え 聞いてる ?? 」
咄嗟に掴んだ腕は細くて脆かった
振り向いた女の子
綺麗な二重の大きい瞳
雪に溶けてしまいそうな白く長い髪
この子をプリンセスにしたいなんて
臭い事を思ってた
「 私 、 、 ですか ? 」
冬河「 うん 、 君 。 」
「 お名前 、 。 」
冬河「 とうが 、 冬に さんずいの河 で 冬河 」
萌恋「 私 、 もこ です 。 萌える に 恋 で 」
冬河「 へ ー 、 いいじゃん 」
萌恋
少し小声で答えた萌恋
名前がコンプレックスとか思ってそう 、
素直に褒めると口元に綺麗な弧を描いた
冬河「 1人 ? 」
萌恋「 は 、 はい っ ! 」
そうやって無理して嘘を吐く
冬河「 、 彼氏とかは ? 」
萌恋「 約束 、 、 してたんですけどね 、 笑 」
冬河「 っそ 、 じゃ俺と逃げよ ー ぜ 」
萌恋「 え 、 ?? 」
冬河「 誰にも見つかんねぇとこにさ 、 」
萌恋「 な 、 んで 、 ( 泣 ) 」
泣き崩れる萌恋に目線を合わせる
俺の瞳には涙さえ綺麗に映る
冬河「 好きな奴が浮気されて泣いてんだぜ ? 」
萌恋「 泣いてないです 、 」
冬河「 ほっとく訳ねぇじゃん ? w 」
萌恋の手を引いて放置してたバイクの所へ行く
彼奴らの前を通る時
やっぱり崩れそうになる萌恋を笑顔にしたくて
何処か遠くへ行ってしまいたかった
萌恋『 大嫌い で 大好き です 。 』
『 さ よ な ら 。 』
萌恋が呟いた言葉は
誰でもない彼奴に向けられていた
もう会わない覚悟を決めた強い言葉だった
君 は 雪 の よ う で 雪 と は 違 う
儚 い よ う で 凛 と し て い た
脆 い よ う で 強 さ が あ っ た
ただあの容姿だけは
あの白く長い髪だけは
雪 の よ う で し た 。
𝐹𝑖𝑛.
コメント
4件
冬河くん、推します。 私、白髪大好きなんです。冬河くんドンピシャ。()