コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
まずはシャワーで髪を濡らし、ソフィアが買って来てくれたシャンプーで髪を洗う。柚子の様なさっぱりとした香りがする物だったからか焔はちょっと嬉しそうだ。
「お好きな香りでしたか?」
「あぁ、柑橘系の香りは好ましいと思う。懐かしいというか……馴染み深い香りだ」
「私も好きですよ。柚子や蜜柑などは不思議と私も、懐かしさを感じます」
「そうなのか?意外だな、召喚魔なのに」
ふっと笑い、洗いやすい様にと焔が軽く俯く。 目元を隠す布のせいで正直な所少々髪が洗い難いのだが、俯いた事で強調されたうなじのラインの素晴らしさのせいでリアンの中で色々どうでもよくなってしまった。
「目隠しにシャンプーが染み込んで気持ち悪かったりはしていませんか?痛い、ですとか」
「しっかり目を閉じているから大丈夫だ。洗いにくいだろうが、このままやってくれないか?」
(どうして此処まで頑ななのだろうか?)
そうリアンは疑問に思いながらも「わかりました」と素直に頷く。そして丹念に焔の頭を洗い、コンディショナーも使って手入れをきちんとやり終えた。
「ちょっと一度シャワーを借りていいか?布の部分を濯ぎたいんだ」
「了解です」と答え、リアンがシャワーを焔に譲った。 シャワーヘッドから出てくる無尽蔵なお湯で目隠しに染み込んでしまった色々な成分をしっかりと濯ぎ落として元の位置へ戻す。さて次は体を洗おうかと思い、今度こそ石鹸に手を伸ばそうとしたのだが、あるべき場所に石鹸はもう無かった。
「お次は体ですね!」
元気いっぱいなリアンの声が背後から聞こえ、焔は嫌な予感がした。
「自分で出来るぞ」
キッパリと言い切ったのだが、「まあまあまあ」と言いながらリアンは泡立った手拭いで焔の背中を洗い始める。
「いや、待て。本当に自分で——」
悪巧みをしてやいないかと不安で振り返ったが、リアンの表情はいたって普通だった。高揚しているふうでもなく、純粋に親切心で洗っていますと言った雰囲気ですらある。
「どうかしましたか?」
小首を傾げられ、「いや……何でもない」と答えつつ焔が体を前に戻した。『疑って悪かったな』と思いながらじっとする。だが——そんな姿を背後から見つつ、リアンはニヤリと笑った。
(見た目の割に純真だよなぁ、お前は)
ゾクゾクゾクッと背筋が震え、リアンの心が躍る。腰に撒いたタオルの中ではもう滾る雄がギンギンに勃っていて、いつ何時快楽を得られるのかとヒクついている。だが彼は乱れそうになる呼吸を無理矢理整え、冷静なフリをしながら、綺麗な黒髪から繋がるうなじのラインや背筋、肩甲骨などを丁寧に洗い切った。
(このまま流れで尻も洗ってやりたいが、お楽しみは後にするか……)
流石に頰が赤くなるのまではどうにも出来ず、もう振り返らないでくれる事を願いながら、そっと生唾を飲み込む。そして手拭いから泡をこそぎ取ると、泡だらけになった手を焔の前側に伸ばして、そっと鎖骨に触れた。
「うわっ」
珍しくひどく驚いた声をあげて焔の体が跳ねる。そんな彼の肩にリアンが顎を乗せて、後ろから前面をガッツリと見ていた。太腿、股間、引き締まった腹筋などが眼福過ぎてニヤけてしまう。体を擦り寄せてしまいたいがそれだけはまだ早いと思い、ぐっと堪えた。
「すみません、くすぐったかったですか?」
「あ、いや。前は流石に自分で洗うから、手拭いをわた……んくっ」
泡でぬるっとした指先が胸の先に触れ、変な声が焔から溢れた。
「……おい。な、なんで手で洗っているんだ?」
「布が敏感な乳首に擦れたら痛いかなと思いまして。手だと、丁寧に洗えますしね」と言いながら、両方の乳首を優しく二本の指でリアンが挟んだ。
「んあっ」
大きく口を開けて焔が背中を逸らせる。耳の側で淫猥な声が聴けた事で、爆発すんでになっているリアンの陰茎から先走りがたらりと滴り落ちた。
「ははっ、どうしたんですか?そんないやらしい声を出して。私はただ体を洗っているだけですよ?」
意地の悪い声色で言い、焔の耳をはぐっと甘噛みする。すると彼は「ひうんっ」と言いながら全身を震わせて再び仰け反った。「はあはあ」と熱くて雑な呼吸を繰り返し、力の抜けてしまった焔の体をリアンが支える。『こうなればもうこっちのモノだ』と言わんばかりにリアンは焔の胸を丁寧にねちっこく洗い続けた。
「ピンク色の綺麗な乳首がすっかり熟れて赤くなってしまいましたね。ツンッと愛らしく尖ってますけど、もしかして気持ち良かったですのですか?」
「貴様の、せい……だろうがっ」
睨みつけている様な空気感を漂わせ、軽く後ろを振り返りながら憎々しげに焔が言う。 だがペッタリと張り付いた目隠しのせいで鋭い視線は感じられないし、頬や耳を真っ赤にした顔で言われたって微塵も怖くはない。それどころか目隠しのせいでSMプレイ的な興奮要素しか持っておらず、リアンは嬉しそうに顔を寄せ、焔の口を唇で塞いだ。
「んっんんっ……んぐっ……んぁ」
舌が激しく絡み合い、快楽にひどく弱い焔の反応が段々とリアンの望む方向へと変化していく。彼の下腹部もすっかり勃起していて、かなりいやらしい形になっている。先走りもぷくりと溢れ出し、早く弄って欲しそうにヒクつきだした。
チュッと軽い音をたてながらリアンがゆっくりと唇を離す。 そして悪どい笑みを浮かべながら焔の陰茎に手を伸ばすと、彼の耳元で「すっかり元気になってしまいましたね、焔様?」と囁いた。
綺麗な指先で輪郭をそっと撫で、下から上へとゆっくり焦らしていく。亀頭部分は指の腹で優しく撫でて、溢れ出している先走りを塗ったくる様に伸ばしていった。
「どうして欲しいですか?コレ。放置は……お辛いのでは?」
焔の腰が浮き、早くソレを弄って欲しいと言わんばかりに揺れている。快楽に弱い主人の姿を見て、益々リアンの胸は高鳴り、嬉しさから全身が震えた。
『可愛い』『愛おしい』『白い肌のそこかしこに喰らいつき、滾る欲望を無理矢理にでも胎内にも似た箇所にねじ込み、激しく揺さぶって共に快楽を貪り尽くしてしまいたい』——そんな考えで頭の中が支配され、リアンは石鹸でよく滑る自分の胸を焔の背中にピタリとくっつけて擦り合わせた。高揚する焔の体温が心地よく、胸の尖りがしっとりとした肌のおかげでとても気持ちがいい。
「……早く、さ、触ればいいだろうがっ」
声が震えていてとても小さい。しかも発言が上から目線だが、それすらもリアンには愛おしく感じられる。いじらしくすら思えてくるのだから、もう今のリアンは使い物にならなさそうだ。
「いいですよ、焔様。でも私の手では持て余してしまうくらいにご立派ですからねぇ……あぁ、腹立たしい」
相変わらず撫でるだけで、しっかりとは愛撫しない。焦らしに焦らされ、焔はもう自分の体を完全に支えきれなくなってきた。
「ならもういい。自分で——」と、己の陰茎へ手を伸ばそうとしたが、その手はリアンに捕まれ、両腕を後ろに引っ張られてしまった。そしてさっきまで背中を洗う時に使っていた手拭いをまた取ると、リアンはそれを使って彼の両手首を拘束した。
「駄目ですよ?私が居るのに。あぁでも……焔様の自慰ならいつか見てみたいですねぇ。かなり淫靡で卑猥でしょうから、興奮し過ぎてしまいそうですけども」
「——は⁉︎」
お前は何をして、何を言っているんだと言わんばかりの声を焔があげたが、耳をカプッと噛まれただけですぐに全身が蕩けてしまう。昨日初めて触れ合った者同士とは思いえぬ程に的確な攻めだった。
(……コレだけ快楽に弱いとなると、とっくに経験はあるんだろうな。——くそっ!)
自分が『初めて』では無いだろうなと思うと憎々しい気持ちになる。相手の性別はわからないが、どっちであろうが殺してしまいたい。が、今はそれをさておき目の前の快楽を貪ろうと、焔の細い首筋をリアンが舐め回した。
「はは、石鹸の味がしちゃいますね」
でも流してしまうのは惜しい。すべすべした感触が気持ちよく、何度も体を擦り寄せてしまう。
もっと気持ちよくなりたい。
此処までくると考える事はどちらとも同じだ。
リアンは後ろ手になっている焔の手の中に自身の勃起した陰茎を触れさせると、耳元で「しっかりと掴んでいて下さいね、焔様」とお願いする。
「そうしたら、焔様のその、凶悪なチンコもたっぷり愛してあげますから」
「へ?は……?——こ、この変態がっ」
茹で蛸並みに顔を真っ赤にし、焔が吐き捨てるみたいに言ったが、手ではしっかりとリアンの陰茎を包み込んでやった。
「あははっ。いいですね、その言葉……腰にきますよ」
主人に罵られただけでも、ぞくりとリアンの体が震えてしまう。確かに今の状況はかなり卑猥だ。風呂用の椅子に座る焔の後ろに膝をついて座り、後ろ手で縛られている掌の中で今にも弾けてしまいそうな陰茎を握らせ、先走りがヨダレの様にダラダラと流れている亀頭部分は焔の綺麗な尾骶骨部分に当たっている。このまま腰を振れば、確実に気持ちがいい。愛らしい蕾付近へ射精出来るのだと思うだけでも興奮する。
「そのまま、もう少しだけ強く握って、ちょっと擦ってくれると嬉しいんですけど…… 駄目ですか?」
自分も焔の陰茎をしっかりと手で掴み、下から上へゆっくり擦りながらお願いしてみる。すると焔は返事をしないまま、いや……出来ないままに、指示通り手を不器用に手を動かし始めた。
拙い感じが不規則な動きになり、かえって気持ちがいい。爪は綺麗に仕舞われていて恐怖心も無いし、つい腰を振ってしまう。
「あ、いい…… 気持ちぃ…… ほむ、ら…… さまぁ」
与えられる快楽に溺れ、受け身側の様な声をリアンが口にする。その声を聴き、耳の奥がワザついた焔は片手だけ陰茎から離すと、リアンの会陰部や袋へ先走りや石鹸でぬるぬるとする指先をやり、揉んだり撫でたりをし始めた。
「んな?ま、待って下さい焔様っ。——あ、そんな……そこまで、んっ」
双丘近くにまで指がギリギリ届き、蕾付近をくるっと撫でられる。そこまではされてなるものかとリアンが気を取り戻すと、焔の勃起した陰茎を容赦なくいたぶり始めた。
「駄目ですよ、流石にソレは反則ですっ」
「あぁぁっ、んぐっ」
急にまともに手淫されたせいで、焔の目の前でチカチカと火花が散った様な錯覚を感じた。
「そ、んな、強くいじ、るなっ」
「でも、気持ちいいでしょう?」
「…… っ」
「ちょっと痛いくらいの方が焔様は反応がいい気がしたのですが、やはり正解の様ですね」
自身も快楽を貪りながら、焔の肩と背中に体を極力くっつけ、彼の射精を促そうと丁寧に愛撫を続ける。石鹸のぬるつきが汗などで随分と損なわれてしまっているのが残念でならないが、滑りを足している様な余裕は無かった。
「も、離せ。このままだと床に……出して、しま……くっ」
「あぁ、飲んでほしいのですか?イヤラシイ主人ですねぇ」
「魔力のほ、じゅうで、シて……いるんじゃ、ないの、か?」
息も絶え絶えに問われたが、リアンは返事に困った。『そうだ』と言えば、この状況を許してもらえるのだろうか?でも、『いいえ。好きだからこうしていたいんですよ』と言いたい気持ちの方がずっと上だ。だけど、『愛おしいから抱きたいし、乱したいし、もっと触れ合いたいのだ』と言って、会ったばかりの焔が自分を受け止めてくれるのだろうか?と不安になる。本物の恋愛シミュレーションゲームならばそんな事まで気にせずに好感度のまま対応出来るが、此処はあくまでもそれをベースにした世界なだけであって、転移者側にも都合というものがあろう。—— 悶々と色々考えながらもリアンは手だけはちゃっかり動かしていたせいで、焔の限界がもう目前だ。
「も、無理だっ。で、出るっ、い、いくっ」と言った声がリアンの耳に届いたと同時に彼の手の中で焔の陰茎は一気に弾け、ドクンドクンッと脈打ちながら大量の白濁とした精液を風呂場の床へと吐き出していった。
「……エロッ」
大きく開脚した脚といい、震える体や白濁液の吐き出される光景やらが眼福過ぎて目が離せない。それらをうっとりとした眼差しでいると、自身の高揚感もピークに達し、焔の手に無意識のまま少し力が入っただけで、彼までもが射精してしまった。それにより、 赤く染まる焔の白い肌に勢いよく白濁液がぶつかる。ソレが尾骨を流れ、お尻のラインを伝って落ちていく様子はもう、再度即勃起してしまうくらいに淫楽そのものの光景だった。
肩で息をして、焔が手の力を緩めて体を前に倒していく。この状況が恥ずかしくってならず、顔をあげている事が出来ない。射精後なのに勃起はまだ鎮まらず、焔は自身の体の淫乱さを恥じて唇を噛んだ。
(リアンは精液を飲まなかったが、コレは、魔力の補充では無いのか?……いや、そもそも今日は補充の必要はなかったはずだ)
この行為の意味がわからず頭の中が混乱する。自分の体の反応も受け止めきれぬままでいると、同じように治りのつかないリアンが理性を失った瞳をしながら焔の前側へと移動して来た。
「すみません、焔様。間に合わずに精液を無駄にしてしまって……。なので、もう一度よろしいですか?」
脚の間へと座り、精液で汚れながらも硬く勃起したままになっている焔の陰茎を優しく片手で掴み、長い舌を出してペロリと舐める。同時に、スッと細められた切れ長な青い瞳で見上げられ、焔はその妖艶さにゾクッと背中を震わせた。
「し、仕方ないな……それなら。もう一回だけだぞ?」
興奮した雰囲気を漂わせながら言われ、リアンの心が益々興奮に打ち震える。この状況を焔が許してしまった事で、彼らはその後何度も何度も互いを貪り合ってしまったのだった。